日本海側有数の規模を誇る水族館で超希少種「コシノハゼ」&世界で初めて人工繁殖に成功した「アカムツ(のどぐろ)」が見たい!新潟市水族館マリンピア日本海【新潟県】「角川の集める図鑑GET!とめぐる日本の水族館」第25回

日本は世界で一番水族館が多い国ともいわれています。みんながよく行く水族館だけでなく、 日本全国にはたくさんの魅力的な水族館があります!水族館で実際にはたらく人から、 水族館の魅力や楽しさを教えてもらって、 魚や水の生きものの面白さを発見しよう!そして水族館へ行ってみよう! 今回から、水族館さんからご紹介いただいた後に、日本全国の水族館を訪れ『全国クセすご水族館図鑑』でも大人気の「さかなのおにいさん かわちゃん」に水族館のおすすめポイントを教えてもらいます。(毎月1回更新予定)
日本海側有数の規模を誇る水族館で超希少種「コシノハゼ」&世界で初めて人工繁殖に成功した「アカムツ(のどぐろ)」が見たい!
新潟市水族館マリンピア日本海【新潟県】
今月は「新潟市水族館マリンピア日本海」さんのご紹介です。今回はヨメルバ会員限定プレゼントとして特別に水族館チケット+オリジナルグッズをご提供いただきました!!くわしくは記事の最後にあります応募フォームよりご応募ください。


「新潟市水族館マリンピア日本海」は、展示生物は地域性の高いものからエキゾチックなものまで多様な分類群の水族約600種2万点を擁する総合水族館です。
1990年7月に市制施行100周年を記念して開館しました。2013年7月に、施設の経年劣化や地震対策、バリアフリー化など大規模なリニューアルを実施しました。リニューアルを契機に、展示を10のゾーンに再整理し、よりストーリー性を持ったわかりやすい展示で生物の多様性について紹介しています。
<日本海大水槽>


館内最大の水槽「日本海大水槽」には約40種の魚類を展示しています。擬岩(ぎがん)やアクリルパネルで分割された浅海域では造波装置による波の音を聞きながら、新潟沿岸を再現した水中環境を観察できます。特に、大きなオスのコブダイは必見です。
海中散歩気分を味わえるマリントンネルを抜けた大観覧面側には沖合部があり、日本海を流れる対馬(つしま)海流の生物を中心にスマ、ハガツオといった高速遊泳するサバ科魚類やその動きに合わせて形を変えるマイワシの群れなどがご覧いただけます。
<育成室>


育成室では様々な生物の繁殖や育成に取り組んでおり、その一部を観覧通路側に展示しています。また、バックヤードで作業するスタッフの様子やまだ展示されていない生物が、遠目に見られることもあります。
中でもクラゲの育成に力を入れています。館内で展示しているクラゲのほとんどが、育成室生まれのクラゲです。育成室で展示中のクラゲには「生まれた日」を表記しています。
クラゲの他にも展示の内容は、魚類、両生類、カニなど様々です。大きさも種類もその時によって違い、訪れるたび成長や変化を感じられます。
また、「種の保存法」で国内希少野生動植物種に指定され、捕獲や譲渡等が原則として禁止されているコシノハゼについて、当館は生息地の把握と生態の解明、繁殖を目的に環境省から生息調査と飼育の許可を得ています。普及啓発のため、飼育個体の一部を育成室で展示しています。
<ペンギン海岸>


ペンギン海岸では、フンボルトペンギンを飼育しています。飼育数は約90羽と全国79園館中なんと2番目に多く、たくさんのフンボルトペンギンを見ることができます。透明で低い柵のため、ペンギンとの距離を近く感じることができます。かまくら型の巣があり、タイミングが合えば卵を温めている様子や子育てする姿が見られます。2021年末現在、全国で約1800羽飼育されていますが、実は絶滅が危惧されている希少なペンギンです。
<水辺の小動物>

水辺の小動物ゾーンのバイカルアザラシは、ロシアのバイカル湖に生息する、アザラシ科の中で唯一の淡水性のアザラシです。アザラシ科の中でもっとも小さく、丸い体型と大きい眼球が特徴です。
当館ではオスとメスの2頭を飼育しています。メスは、飼育下での世界初繁殖の個体です。繁殖期の春になると、オスがメスをじっと見つめる、オスがメスに抱きつくなどの行動が見られます。現在、照明の点灯時間を生息地に合わせるなどし、繁殖に取り組んでいます。
<にいがたフィールド>

砂丘湖

たんぼ

モリアオガエル(卵塊)

ショウジョウトンボ

シナイモツゴ
屋外展示の「にいがたフィールド」は、新潟市近郊にある淡水域の水辺環境「砂丘湖(さきゅうこ)」「わき水」「小川」「たんぼ」「ため池」などを再現しています。2013年のリニューアル時に、絶滅危惧種を含む在来種の淡水魚や水生植物、草木などを入れ、多くが繁殖していす。また、様々な生物が飛んできたり、海岸緑地から訪れたりしていて、一部は住み着いています。「にいがたフィールド」は、年月の経過や季節、天候、日ごとに、観察できる生物が変わる展示施設です。
<4年連続でカマイルカ誕生>


「ドルフィンスタジアム」ではハンドウイルカとカマイルカを展示しています。2019年から4年連続でカマイルカが誕生しました。カマイルカは飼育下での仔(こ)の生存率が低いため、様々な状況を想定した準備をして出産に備えました。その甲斐があり、4頭とも元気に成長しています。イルカショーにも参加していますが落ち着きがないことが多く、突然ステージに上陸したり、他のイルカについていったりと、ショーとは関係のない動きをすることもあります。また、オス同士でケンカをしたり、オスがメスを追いかけ回したりするような行動も見られます。ぜひ、0歳から4歳までの仔イルカの大きさや行動の違いにも注目して観察してください。
(文=マリンピア日本海 田村広野、平山結、渡邉拓也、石岡勇剛、榊原陽子)


☞ 水族館通が四コマで語る!マリンピア日本海のココがオモロい!

どうも!全国の水族館を巡る、さかなのおにいさん かわちゃんです。
日本海の面白さが詰まった水族館!
ここからはイラストで水族館マニアならではの見どころを紹介したいと思います。

世界初人工繁殖からもトライアンドエラーを繰り返すこと2013年、ついにのどぐろの稚魚が成長しました。
しかもこのプロジェクト、ここまで新田さんという飼育員さんがほぼお一人でされたとのこと!
実際会いに伺ったのですが「今はオスしかいないのでまだまだ課題があるんです」と目をキラキラさせてお話してくださいました。

水族館には展示以外にも色々な目的があり、その一つが「種の保存」繁殖に力いれてる水族館なんです。
先代館長が残された「水族館の生き物は野生から借りてきている、野生からの大使だ」というお言葉があります。
だからこそ本来の生息環境に近いものを用意しようと挑戦する、その姿が好きです。
「知る」楽しさがある博物館のような水族館。
みなさんも世界初繁殖ののどぐろを見にきてください。
ちなみにレストランに行くと…

のどぐろ天を食べられます。
…食べるんかーーーーい!!!
あ! そんなのどぐろも登場する新刊の予約が始まりました!
楽しみながら学べるさかなの探し絵図鑑です。
あらゆるさかなを描いたのでぜひ親子で楽しんでくださいね。
「さかなのおにいさんかわちゃん」プロフィール

さかなのおにいさん かわちゃん(川田一輝)
1990年生まれ。さかなたちの“オモロい”生態や海の大切さをイラストや歌で伝えることで、子どもの好奇心を育てる活動をしている。テレビ東京「シナぷしゅ」では作詞作曲うた・イラストを担当。著書に「ツッコミたくなるおさかな図鑑(ワニブックス)」や「全国クセすご水族館図鑑(中央公論新社)」など。

新潟市水族館マリンピア日本海
2013年にリニューアルオープンして以来、いきもの教室や野外体験など子ども向けの体験イベントも充実した日本海側有数の規模を誇りor最大級規模を誇る至高の水族館。日本海に面した立地で、館内では新潟ならではの環境再現だけでなく、迫力のイルカショーも魅力です。またイルカの飼育とともに、世界で初めてのどぐろ(アカムツ)の人工繁殖に成功した研究施設でもあります。
〒951-8101 新潟県新潟市中央区西船見町5932-445
Tel:025-222-7500
新潟市水族館 マリンピア日本海HP:https://www.marinepia.or.jp/
Twitter:https://twitter.com/Marinepia_PR
Instagram: https://www.instagram.com/marinepia_nihonkai_aquarium/
Facebook: https://www.facebook.com/marinepia.nihonkai/
YouTube: https://www.youtube.com/@MarinepiaNihonkai
LINE:https://page.line.me/marinepia
【角川の集める図鑑GET!編集部からのお知らせ】
『角川の集める図鑑GET!深海』が発売されました!!
『角川の集める図鑑GET!魚』に続く、待望の深海図鑑となります。こちらから試し読みもできます。図鑑制作の裏側はこちらからご覧いただけます。気になる方は、ぜひ書店へ行ってみてください!!
■ヨメルバからのお知らせ■
ヨメルバ会員限定で、アンケートに答えていただいた方の中から、抽選で5名様に、ペア招待券+オリジナルペーパークラフトのセットをプレゼント!!


「活魚輸送車ペーパークラフト」(完成イメージ)
【応募しめ切り:2023年8月3日(日)23:59】
※ヨメルバの会員登録にはKADOKAWAプレミアムメンバーズへの会員登録が必要です。
詳しくはこちら
※応募される際は、必ず以下「応募フォーム」の「注意事項」をご確認の上、ご参加ください。
会員登録後(ログイン後)、「応募フォーム」↓ からご応募ください!