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日本は世界で一番水族館が多い国ともいわれています。みんながよく行く水族館だけでなく、 日本全国にはたくさんの魅力的な水族館があります!水族館で実際にはたらく人から、 水族館の魅力や楽しさを教えてもらって、 魚や水の生きものの面白さを発見しよう!そして水族館へ行ってみよう! 今回から、水族館さんからご紹介いただいた後に、日本全国の水族館を訪れ『全国クセすご水族館図鑑』でも大人気の「さかなのおにいさん かわちゃん」に水族館のおすすめポイントを教えてもらいます。(毎月1回更新予定)
世界のなかで埼玉県にしか生息していない「ムサシトミヨ」が見られる!!
さいたま水族館【埼玉県】
今月は「さいたま水族館」さんです。海が無くても川がある! 首都圏でも穴場の淡水魚水族館です。先月に続き、今回もさいたま水族館さんの御厚意でヨメルバ会員限定の読者プレゼントをご提供いただきました!! くわしくは記事の最後の応募フォームよりご応募ください。
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さいたま水族館は埼玉県羽生市にある淡水魚をメインとした水族館です。よく、海がないのに水族館? という声を聞きますが、埼玉県は荒川や利根川といった大河川をはじめ、小川、用水路、池など多くの水辺があることから「川の国」と言われています。その中から、荒川にすむ魚を中心に、様々な淡水生物を展示しています。
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本館では秩父の上流域に生息するニッコウイワナをはじめ、婚姻色のきれいなオイカワ、淡水2枚貝に産卵するタナゴの仲間など個性的な淡水魚たちを見ることができます。地味と思われがちな日本淡水魚ですが、体色、形、習性など知れば知るほどその魅力に気がついていただけると思います。ちなみに私のおすすめはコイの仲間なのに姿形が全く似ていないカマツカです。ぜひ見てみてください。
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展示の後半ではさいたま水族館の3つの宝として「ミヤコタナゴ」「ムサシトミヨ」「ムジナモ」を展示しています。以前は埼玉県周辺でも普通に見られていた生き物たちですが、生息地が少なくなり希少な種として多くの人々の手で守られています。特に、世界で熊谷市にしか生息しないトゲウオの仲間「ムサシトミヨ」、さいたま水族館のすぐ隣にある宝蔵寺沼にしか自生していない水中の食虫植物「ムジナモ」は今では埼玉県でしか見ることができません。彼らのことを知っていただき、今後も守っていくために何ができるのか、ぜひ考えてみていただければと思います。
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館内で生き物たちを見た後は、庭池でニシキゴイやソウギョ、アオウオたちにエサをあげてみましょう。触れられる距離でできる餌やりは水槽では観察しにくいコイたちの鼻や口、ひげの様子といった体の特徴をじっくり観察できます。また、埼玉県は観賞魚の養殖が盛んにおこなわれ、ニシキゴイもそのうちの一つです。個性豊かなニシキゴイたちの中からお気に入りの1匹を探してみるのも面白いかもしれません。
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埼玉県にすむ魚を学んだあとは、さいたま水族館のある羽生水郷公園を散策してみてください。林、葦原、水辺…自然豊かな環境には季節ごとに様々な生き物たちがやってきます。まずは、水族館で見た魚やカメたちが野生ではどのような場所でどのように暮らしているのか探してみましょう。彼らを探していくうちに鳥や昆虫など他の動物たちとの関係性がだんだんと見えてくると思います。その中で、植生や地形、私たち人間を含めた「環境」について興味を持ってもらえると嬉しいです。
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淡水魚水族館のおすすめポイントは、水族館で見た生き物たちのほぼすべてが、身近な河川で出会えることです。さいたま水族館で見て学んだ知識をフル活用して埼玉の自然を満喫してみましょう。きっと、今までとは違った新しい世界が見えてくると思います。
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(文=さいたま水族館 荒井康充)
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☞ 水族館通が語る!さいたま水族館のココがすごい!!
◆川魚の気分になれる水族館!
どうも! さかなのおにいさん かわちゃんです。
水族館ファンとして、生き物はもちろん演出にも注目! 入り口からまるで川の流れに乗って漂うように、壁面がデザインがされています。
上流のマスの仲間から、中流のオイカワ、下流ではウナギと、順番に見ていくことで川の流れに沿った生き物の生息分布が、子どもも感覚的に理解できるんです。
かわちゃん的注目ポイントは、中流の魚コーナーの水槽の底!(細かっ!!)
川は上流から下流にかけてどんどん流され転がって石が丸く小さくなります。オイカワなどが泳ぐ水槽の底は、玉石や砂利が敷かれていて、生き物だけじゃなく川の運搬作用もしっかり再現されてるんです!
「この川どんな生き物がいるんやろ?」
そんな身近な自然への疑問に答えてくれる地元に根差した水族館!荒川にいる魚のほとんどが見られますよ〜!
ちなみにかわちゃんから荒川を泳ぐオイカワというさかなの豆知識を。
◆モテたいぞ!オイカワくん
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※水槽の底の砂粒の再現は、館内の一部の水槽で行なっているものとなります(編集部)
「さかなのおにいさんかわちゃん」プロフィール
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さかなのおにいさん かわちゃん(川田一輝)
1990年生まれ。さかなたちの“オモロい”生態や海の大切さをイラストや歌で伝えることで、子どもの好奇心を育てる活動をしている。テレビ東京「シナぷしゅ」では作詞作曲うた・イラストを担当。著書に「ツッコミたくなるおさかな図鑑(ワニブックス)」や「全国クセすご水族館図鑑(中央公論新社)」など。
さいたま水族館
さいたま水族館は埼玉県北部の羽生市にある埼玉県唯一の水族館です。埼玉県を流れる荒川にすむ魚を中心とした約100種の水生生物を展示しています。水族館は自然豊かな羽生水郷公園内にあり、水族館で生き物たちを学んだあとは自然と触れ合いながら過ごすことができます。
〒348-0011 埼玉県羽生市三田ケ谷751-1
Tel:048-565-1010
公式HP: さいたま水族館HP
営業時間:9:30~17:00
Twitter:@saitamaaqua
Instagram:@saitama_aquarium
Facebook:さいたま水族館facebook
YouTube:さいたま水族館公式チャンネル
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