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日本は世界で一番水族館が多い国ともいわれています。みんながよく行く水族館だけでなく、 日本全国にはたくさんの魅力的な水族館があります!水族館で実際にはたらく人から、 水族館の魅力や楽しさを教えてもらって、 魚や水の生きものの面白さを発見しよう!そして水族館へ行ってみよう! (毎月2回更新予定)
フグフグフグフグ!! 世界一フグを展示する水族館!!
下関市立しものせき水族館「海響館」【山口県】
連載第12回は角川の集める図鑑『GET!魚』で「アマミホシゾラフグ」についてご協力をいただきました下関市立しものせき水族館「海響館」さんです。山口県下関市と北九州市を結ぶ関門橋近くに位置する水族館で、世界最大種数のフグを観賞できます。フグといえば下関、下関といえば海響館。公式ホームページでもフグの生態や動きなどが詳しく紹介されています。
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フグまみれ!
下関といえばフグ! 授業で習ったのではないでしょうか。
下関にある私たちの水族館、海響館は世界中のフグを常時約100種類展示しています。
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大型のトラフグ
教科書に出てくるのは、きっとこのトラフグでしょう。とても美味しくフグの王様と呼ばれています。
大型の水槽でゆったりと泳いでいるのを見ることができます。また、トラフグは自然の海では砂に潜っていることがあり、それと同様の姿を観察することができます。海響館では、このような自然な「生き様」を見てもらうことに力を入れているんですよ。
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トラフグ水槽全景
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砂に潜るトラフグ
フグといえば、このトラフグのような姿を思い浮かべる人が多いかもしれませんが、実はとても多種多様! ハリセンボン、ハコフグ、カワハギ、マンボウなどもフグの仲間に含まれ、その形も丸っこいものから、角ばったもの、平たいもの、細長いもの、棘(とげ)の生えたものまで様々です。また、浅い海から深海、暖かい海から冷たい海まで、さらには川などの淡水にもすんでいます。海響館の3階エリアのほぼすべてを使ってその魅力を余すことなく伝えていますので、是非見比べてみてくださいね。
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まずは、ハリセンボン。温かい海にすんでいます。棘の数は実は350本ぐらいしかありません。膨らんで棘を立て、身を守る姿が有名ですが、普段はほとんど膨らむことがないため、水槽内で見られたら超ラッキー! 同じハリセンボンの仲間で、膨らむ前から棘が立っているイシガキフグや、冷たい海にすむポーキュパインフィッシュなども展示しています。
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イトマキフグもフグの仲間で、このホワイトバードボックスフィッシュは、硬いウロコが組み合わさっており、身を守っています。
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ハコフグの仲間もウロコが組み合わさり、その名の通りハコ型をしています。泳ぎづらそうに見えますが、水の抵抗が少ない形をしており、その形を元にした車が作られたこともあるようてす。
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平たい形をしているのが、カワハギやモンガラカワハギの仲間。岩などの隙間を小回りを利かせて泳げるように、ヒレを波打たせて時には後ろ向きにも泳ぐことができます。モンガラカワハギの仲間は、背鰭(せびれ)の一部とお腹の棘を使ってうまく岩の間に挟まって休んだり、敵から身を守ったりすることができます。
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こちらは、インドなどの川にすむアベニーパファー。大きさは成長しても3cm程度で、世界で1番小さなフグと呼ばれています。
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最後に、海響館の主役、マンボウ!
フグの仲間は、例外はありますが、肋骨が無い、腹鰭(はらびれ)が無い、鰓(えら)の穴が小さい等の特徴があり、マンボウもこれに当てはまります。
マンボウの仲間は最大で3m近くに成長する、一番大きなフグの仲間です。特徴的な姿形から、ぶつかると死ぬ、日差しが強いと死ぬなど、噂が絶えない魚ですが、そのほとんどがウソです笑
しかし、デリケートな魚であることは間違いではなく、飼育にはとても気を使います。
できるだけ長く飼育できるよう試行錯誤を行い、現在展示中のマンボウは2022年7月現在で5年2ヶ月と海響館記録を更新中です。是非見に来てくださいね。
(文 展示部魚類展示課 石橋將行)
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下関市立しものせき水族館「海響館」(かいきょうかん)
下関市立しものせき水族館海響館は、山口県下関市にある水族館として、フグの仲間の展示種数世界一を誇っています。また、国内では珍しいイルカとアシカの共演ショーや、国内最大級のペンギン展示施設「ペンギン村」、国内唯一の展示であるシロナガスクジラ全身骨格標本等、特色ある展示を行っています。
〒750-0036 山口県下関市あるかぽーと6番1号
Tel:083-228-1100
公式HP: 下関市立しものせき水族館 海響館HP
営業時間 9:30~17:30(最終入館 17:00)
FB: 下関市立しものせき水族館「海響館」
Instagram:下関市立しものせき水族館 海響館
YouTube: 下関市立しものせき水族館海響館チャンネル
【角川の集める図鑑GET!編集部からのお知らせ】
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書籍情報
総監修:宮 正樹 監修:佐土 哲也 監修:小枝 圭太
- 【定価】
- 2,200円(本体2,000円+税)
- 【発売日】
- 【サイズ】
- A4変形判
- 【ISBN】
- 9784041118535