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日本は世界で一番水族館が多い国ともいわれています。みんながよく行く水族館だけでなく、 日本全国にはたくさんの魅力的な水族館があります!水族館で実際にはたらく人から、 水族館の魅力や楽しさを教えてもらって、 魚や水の生きものの面白さを発見しよう!そして水族館へ行ってみよう! 今回から、水族館さんからご紹介いただいた後に、日本全国の水族館を訪れ『全国クセすご水族館図鑑』でも大人気の「さかなのおにいさん かわちゃん」に水族館のおすすめポイントを教えてもらいます。(毎月2回更新予定)
絵画のように美しい水族館
四国水族館【香川県】
連載第16回は香川県にある「四国水族館」さんです。
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四国水族館って何?と聞かれて一言で答えるならば、「“四国の水景紹介に特化した”水族館」となります。ですので、エキゾチックな異国の魚たちは展示していないのです。
どうです? 地味でしょ?
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ここで多くの方々は、「なんだつまんない」と背中を向けられます。しかし、さにあらず。
「水族館」の社会的役割ってなんだ? 今更ながら考えた時、「皆さんの足元」にある自然や生きものって? と振り返るきっかけの一つになれば、とスタッフ一同思っています。
では、そんな四国水族館の中身を、少し紹介させていただきます。
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まずは、海水魚のエリアです。四国って実は黒潮の恵みをふんだんに受けております。よって太平洋側、すなわち高知県ですね。ここには素晴らしい珊瑚礁が存在するのです。
それはまるで沖縄など温かい地方を彷彿させる水景なのです。
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一口に珊瑚礁と言いましても、観る角度で様々な表情を見せてくれます。
硬い珊瑚や柔らかい珊瑚の仲間、そのまわりで暮らす様々な生きものたちです。
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中でも水族館で人気のチンアナゴ。この異国の魚と思われがちな種がなんと日本に、しかも四国周辺の海に生息しているのです。
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同じようないわゆる「にょろにょろ系」ウツボも、多種多彩な仲間が観察できるのです。そんな魚たちを観察しつつ前に進むと深海の世界が現れます。
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エビスダイたちやサギフエたちです。そして世界最大のカニたるタカアシガニ、まるでアニメのメカの様なハコエビたちに感嘆しつつテヅルモヅルの仲間などに感動しながら先を進みますと・・
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皆さん大好きクラゲの仲間たちのコーナーです。クラゲは今や水族館では無くてならないスターですが十数年前まではここまで注目される生きものとは想像していませんでした。
その話はさておき、ここでも四国周辺に見られるクラゲの仲間たちが常時数種類展示しております。
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そのクラゲたちに癒されつつ進みますと、大きな水槽が出現します。ここは「綿津見(わたつみ)の景」と銘打っています。そうです。四国水族館は全ての展示水槽を「〇〇の景」として表示していますので皆さん、そこも是非チェックしつつお楽しみください。
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で、この大きな水槽は太平洋の大海原をイメージしています。カツオの仲間のスマや各種アジの仲間にマダラトビエイやトラフザメといったサメやエイの仲間たちを見つつ進みますと、瀬戸内海のエリアです。ここは皆さん御馴染みの生きものたちがお待ちしております。
すなわちタコやイカ、イワシの群れやアナゴたちです。
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よく「四国水族館は活魚センターみたいだ」「そこらで見られる魚ばかりだ」と言われる所以なのですが、ここが狙いでして「よく知っている⇒会話になる(ほらあの時の、みたいな)⇒楽しい思い出になる⇒少しだけ自然に目が向くかも?」なんです。
実際に食卓でも御馴染みの生きものたちなのですが、それだけ瀬戸内海って豊かな漁場であり生きものたちの宝庫なのだと改めて感動します。だって皆さん、生きた化石であるカブトガニが足元にゴソゴソ動き廻り、沖にでるとブリ等の大型の魚たちやイワシの仲間たちが大きな群れで生息している海が何とこの日本にしかも四国という身近な場所にあるのです。大阪など大都市の横の海ですよ? 世界的にも珍しいのでは? 凄くないですか?
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そしてアカシュモクザメの群れを下から見上げて、その独特の姿に進化の不思議を感じながら進みますと鳴門の渦潮をモデルにした水槽が現れます。ここは何故か撮影スポットになっています。
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そのまま2階へ上がります。ここは淡水のエリアです。四国と言えば四万十川に代表される美しい河川です。ニホンウナギやアユを見つつ、まじまじと水中を覗きますと、ハゼの仲間のボウズハゼがモグモグとコケを食べるべく吸盤状の口を岩にくっつけて縦横無尽に動き廻っています。そして、日本が誇る怪魚アカメも見どころです。本当に目が赤いのです。その神秘的な目の色は、見飽きる事はありません。さらに、絶滅したとされるニホンカワウソを思いだしてほしいという願いから、コツメカワウソを展示しております。
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そして、イルカの仲間であるマダライルカを展示しております。あまり国内でも飼育例のない種類なのですが、その俊敏な動きや、まだ言えませんが「そうだったのかマダライルカ」という習性に接する事ができ、本当に自然の奥深さに愕然とします。
ここでは瀬戸内海に沈む夕日とイルカたち、というまるで絵画のような世界を体感できます。
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そしてイルカたちとの距離がとても近いのです。イルカたちは飼育スタッフたちと浅瀬で本当に本気で遊んでいます。これは四国水族館の本質の一つなので、皆さん、是非ご覧ください。なかなかの衝撃です。
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さらに外にはカリフォルニアアシカ、ケープペンギン、ゴマフアザラシたちが、これまた近い距離で体感できるようにされています。「なんだ、四国に関係ない生きものもいるではないか」と思われますよね? 実は少なからず関連性があるのです。これは長くなりますから、もし四国水族館に来られたら私までお尋ねください。かなり面白いですよ。
こうやって様々な水景を観て四国を知っていただき、そして近くの足元の自然に目を向けるきっかけになればと願っています。
そして「次の休みにまた水族館へ」ではなく、近くの川や海、山に行ってみようかな?と思っていただけたら幸甚です。
これ言うと会社に怒られますが、本当にそう思っています。
(文=四国水族館 飼育展示部長 下村実)
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☞ 水族館通「さかなのおにいさん かわちゃん」が語る! 四国水族館のココがすごい!!
夕陽に染まるイルカプールはまるでラッセンの絵画!
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イルカ好きにはぜひ見てほしい光景です〜!
四国水族館は西向きに作られているため、夕陽が目の前の瀬戸内海へ沈み「黄金の夕日の道」がイルカプールに伸びて、辺り一面がオレンジ色に染まるんです!マダライルカが飛び跳ねる光景は、まるでラッセンの絵画のよう…!!
感動の涙だけじゃない! よだれも出ちゃう水槽がクセすご!!
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四国水族館の水槽は「〜の景」と一つ一つが絵画のように美しい景色になっています。その中でも特に人気なのがオーバーハングになっている「渦潮の景」とてもオシャレなフォトスポットなんですが、よく見るとブリやマダイ、イサキやアジなど美味しそうなさかながたくさん。思わずよだれが…ってウォイ! 四国の豊かな恵みや食文化も学べるのが四国水族館のいいところなんです!
「さかなのおにいさんかわちゃん」プロフィール
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さかなのおにいさん かわちゃん(川田一輝)
1990年生まれ。さかなたちの“オモロい”生態や海の大切さをイラストや歌で伝えることで、子どもの好奇心を育てる活動をしている。テレビ東京「シナぷしゅ」では作詞作曲うた・イラストを担当。著書に「ツッコミたくなるおさかな図鑑(ワニブックス)」や「全国クセすご水族館図鑑(中央公論新社)」など。
★ かわちゃんが四国水族館さんを案内したYouTube動画はこちらから↓↓↓
「さかなのおにいさん かわちゃんねる」より【四国水族館】夜の水族館が最高すぎた…!100倍楽しめる解説ツアー
四国水族館
〒769-0201 香川県綾歌郡宇多津町浜一番丁4
Tel:0877-49-4590
公式HP: 四国水族館HP
営業時間 9:00~日没10分後まで(最終入館は17:30)※9月30日まで
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCauB61GghuPwz5aEFVFEkgA
Instagram:https://www.instagram.com/shikoku_aquarium/
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