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深海好き必見!リュウグウノツカイやラブカの標本が見られる!!【静岡県】 「角川の集める図鑑GET!とめぐる日本の水族館」第23回

会員限定

日本は世界で一番水族館が多い国ともいわれています。みんながよく行く水族館だけでなく、 日本全国にはたくさんの魅力的な水族館があります!水族館で実際にはたらく人から、 水族館の魅力や楽しさを教えてもらって、 魚や水の生きものの面白さを発見しよう!そして水族館へ行ってみよう! 今回から、水族館さんからご紹介いただいた後に、日本全国の水族館を訪れ『全国クセすご水族館図鑑』でも大人気の「さかなのおにいさん かわちゃん」に水族館のおすすめポイントを教えてもらいます。(毎月1回更新予定)

 

深海好き必見!リュウグウノツカイやラブカの標本が見られるのは国内唯一!!
東海大学海洋科学博物館【静岡県】

今月は「東海大学海洋科学博物館」さんのご紹介です。2023年3月で有料入館終了のニュースが話題となりましたが、その後、今月より完全予約制で開館が継続されることとなったそうです!




当館は東海大学海洋学部付属の教育研究施設であると共に、海洋に関する知識や情報を広く一般の方々へ普及することを目的に、「海のはくぶつかん」として1970年に開館しました。主に、目の前に広がる最大水深約2500mの日本一深い湾「駿河湾」でみられる海洋生物を紹介しています。
なお、2023年度より有料入館終了に伴い、運営内容が変わっております。詳細は当館ホームページでご確認のうえ、ご来館ください。



当館で一番大きな水槽「海洋水槽」では、小さな魚から大きなサメまで様々な魚たちを展示しています。



中でも存在感抜群なのは、体長2mを超えるシロワニ(サメの仲間)です。



この水槽の面白いところは、いろんな角度から生き物を観察できること。例えば、シロワニは水槽ガラス面の近くまで来ることがあるので、小さな目、鋭い歯、ゆっくり動く鰓孔(えらあな)など、細かいところまで観察することができます。見逃してしまっても4面アクリルガラス張りの水槽なので、追いかけながらの観察もできます。また水槽の中は4つの海中景観に分かれていて、それぞれの環境ごとに生き物の生態を見ることができます。じっと時間をかけて見ていると、ちょっとしたケンカが始まったり、岩に隠れていたウツボが泳ぎだしたりと魚たちのふとした行動も見られますよ。

深海生物というと、どんな生き物を思い浮かべますか? 開館当初から収集してきた約150種の深海生物標本を壁一面に広げて展示しているコーナーでは、姿かたちの違いのほか、過酷な環境で生きる知恵を紹介しています。



最初にあるチョウチンアンコウの標本は、写真撮影ポイントとして人気があります。



特に大人の方が足を止めてじっくりご覧になっているのは、オスがメスの腹部に付いて一体化しているビワアンコウの標本です。
出会いのチャンスが少ない広くて暗い深海で、子孫を残す可能性を高める方法として知られている繁殖方法を目にすることができます。



生き物の体の形や色、泳ぎ方などは生活の仕方によって異なります。ただ見るだけでなく、形や動きの意味を考えながら観察すると違った見方ができて、より生き物が面白く感じると思います。時間の許す限り、じっくりと生き物と向き合って新しい発見を探してみてください。(学芸員 長谷部阿由美)

写真提供:東海大学海洋科学博物館






☞ 水族館通が四コマで語る!東海大学海洋科学博物館のココがオモロい!

どうも!全国の水族館をまわる、さかなのおにいさん かわちゃんです。
ここからは写真とイラストで水族館マニアならではの見どころを紹介します!


 ダイナミックなシロワニに会える!



ぐるっと360度から眺められる大水槽。ここにはこの水族館の主役と言っても過言ではない、シロワニが2頭(2023年4月現在)います。巨大にも関わらず大人しい姿から、学者に「巨大な子犬」と呼ばれたことでも有名なシロワニがゆったりと岩の間から現れる姿は圧巻です!



余談ですが前日に駿河湾で釣りをしていたので、イサキは潮が当たる岩陰で餌を待ってるのか…とついつい次の釣りの予習をしてしまいました。目の前の海の豊かさを伝えてくれるのも水族館の意義ですよね!

深海生物の標本も多数!



生態以上に目を引く標本、その中でもチョウチンアンコウは大迫力!



こちらのチョウチンアンコウは大きな丸の印が…どういうことか4コマでご紹介しましょう。






※アンコウ類の一部の種は、こうした繁殖をします


 海洋資源や汚染についても学べる!

 



有料入館終了に伴い、現在は展示を見ることができませんが、ぜひ今後も展示してほしいのがこちらの海洋環境についての展示。
「ミズウオ」という何でも食べちゃう深海のハラペコモンスターのお腹の中から出てきたのは…大量のフィルムやプラスチック!



利用されていない資源についてもわかりやすく展示されてるので、見るだけでなく今後のアクションにも繋がる、素晴らしい展示だと思いました。
大人はもちろん、ぜひ親子で一歩踏み込んだ水族館の楽しみ方をしてみてください!

「さかなのおにいさんかわちゃん」プロフィール


かわちゃんさんと「全国クセすご水族館図鑑(中央公論新社)」

さかなのおにいさん かわちゃん(川田一輝)
1990年生まれ。さかなたちの“オモロい”生態や海の大切さをイラストや歌で伝えることで、子どもの好奇心を育てる活動をしている。テレビ東京「シナぷしゅ」では作詞作曲うた・イラストを担当。著書に「ツッコミたくなるおさかな図鑑(ワニブックス)」や「全国クセすご水族館図鑑(中央公論新社)」など。


東海大学海洋科学博物館
深海好きなら知らない人はいない是非訪れたい博物館です。体長が5mにもなる深海生物「リュウグウノツカイ」はオス・メス両方が展示されていたり、大人気深海ザメ「ラブカの標本」も展示された国内でも珍しい施設です。日本は深海大国でもあるので「駿河湾」の魅力から深海の様子を覗いてみましょう。
〒424-8620 静岡県静岡市清水区三保2389
Tel:054-334-2385

東海大学海洋科学博物館HP:東海大学海洋科学博物館HP
Twitter:@Muse_Tokai
Facebook:東海大学海洋科学博物館facebook



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