
海や川が近く、屋内で楽しめる水族館は、定番の夏のレジャー施設。
ぼんやりと水槽をながめるだけでも楽しいけれど、せっかくなら一生心に残る“体験”にしませんか?
見るポイントを意識すると、もっとおもろい!ためになる!
本記事では、「魚を好きになれば、海は豊かになる」という思いのもと、魚の魅力を楽しく伝える活動をしているさかなのおにいさん かわちゃんが、水族館で見るべきポイントや、おすすめのまわり方を伝授します。
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<準備編>
子ども目線の水族館は、水槽の位置が低い!
――まず、どうやって行きたい水族館を選んだらよいでしょうか?
さかなのおにいさんかわちゃん(以下、「かわ」):日本は世界一水族館の密度が高い国なんですよ。全国各地に水族館があって、その土地の自然の魅力を伝えてくれているんです。だから、まずは身近な水族館で、生活の中にある川や海に生きる魚について知る、というのがおすすめです!
好きな生きものがはっきりとある人は、好きな生きものの展示で有名な水族館に行くのもいいですね。水族館って、それぞれすごく特色があるんです。茨城県の大洗水族館は、ペンギンとフグの展示が世界一。サメが好きなら、沖縄県・美ら海水族館に行くと、<サメ博士の部屋>というコーナーがある。シャチは日本では3館しか見られないし、ラッコは三重県の鳥羽水族館だけ。そんなふうに、見たい生きもので選ぶのもひとつです。
今の季節は、屋内で完結する水族館がいいかもしれませんし、外が気持ちよい季節になったら、太平洋に面した外房の海も含めた展示が楽しめる千葉県の鴨川シーワールドのように、屋外展示が充実した施設を選ぶなど、季節に合わせて選ぶのもいいと思います!
――一言で水族館といっても、それぞれに個性があるのですね。子連れにおすすめな水族館の特徴はありますか?
かわ:公共の交通機関を使うなら、駅からのアクセスも重要ですよね。それも含めて、東京・池袋のサンシャイン水族館はおすすめです。見どころのラグーン水槽は、水槽の位置が低くて、小さな子どもの目線でちゃんと楽しめるようになっています。
そのほか、色に着目した展示や、自分で色をぬった魚がスクリーンをおよぐアトラクションのような展示がある水族館などもあります。そこから、なんでこの魚はこの色なんだろうと考えを深めていくこともできる。そんな各館の工夫も、選ぶポイントになります。
水族館に行く前に、どの魚がいるかを予想せよ!
――水族館を決めたら、行く前に調べておくとよいことはありますか?
かわ:知っている魚がいると、楽しいんですよね。「あ、あの子だ」と見つけるだけでうれしい。ぼくは「さかなのおにいさん かわちゃんねる」というYouTubeチャンネルで、各地の水族館の紹介動画をあげているんですけど、その動画を見てくれている子が水族館に行って、おじいちゃん、おばあちゃんに解説していたら、まわりの観光客の人もその話に聞き入ったらしくて。それがうれしくて、「水族館の飼育員になりたい」という夢ができたというメッセージが届いたことがありました。その子にとっては、強烈な成功体験ですよね。
あとは、これから行く水族館にいる生きものを予想していく、というのも面白いですよ。図鑑を見て、この地域の水族館には何がいるかな? ジンベエザメがいる水族館なら、そのまわりにはどんな魚が泳いでいるんだろう、などと予想して、答え合わせに行く。遊びのようですが、じつは自分で課題を見つけ、仮説を立てて、検証する一連の流れは、学校現場で重要視されている、「能動的な学習」そのものです。
――行くのにおすすめな時間帯はありますか?
かわ:日にもよりますが、平日の午後~夕方はすいていて見やすいです。あと、夏は「夜の水族館」イベントをやっている館もありますよね。香川県の四国水族館はとくに、夏の夕方~夜がおすすめ! この館は、西向きにつくられていて、イルカプールの目の前が瀬戸内海なんです。オレンジに染まる夕日の道が、イルカプールまでのびてくるんですよ。そこでジャンプするイルカは、有名な絵画のような美しさがあって。そこから夜の水族館をまわる、というのもスペシャルな体験になると思います。
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さかなのおにいさん かわちゃん:絵本作家/クリエイター/タレント(ラジオDJ・アナウンサー・YouTuber) 絵本や映像、メディアや主催のスクールを通じて子どもたちに“さかなの生態と海の大切さ”を楽しく伝えるクリエイター。テレビ東京「シナぷしゅ」で音楽・アニメーション・映画制作に携わり、絵本作家としてKADOKAWA「おさかなさがしえずかん」「おさかなねんね」など多数出版。FURUNO公式アンバサダー、アドベンチャーワールドのエデュテインメントアンバサダーに就任している。
さかなのおにいさんかわちゃんとめぐる水族館ツアーに参加しよう!
同じ水族館でも、見るポイントや声かけなどで、体験の幅がぐっと広がるのだなと実感するインタビューでした。
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応募締め切りは9月30日。ご応募おまちしています!
書誌情報
- 【定価】
- 2,200円(本体2,000円+税)
- 【発売日】
- 【サイズ】
- A4変形判
- 【ISBN】
- 9784041118535
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