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ととけん1級史上最年少合格 伊藤柚貴のおいしいお魚でなに作る? 第10回 鹿児島旅・後編 うんまか深海魚を食べてみよう!


日本さかな検定(愛称ととけん)1級に史上最年少で合格した日本一お魚が大好きな伊藤柚貴くんに日本のお魚の魅力を教えてもらおう!
自分の住む街にはどんなお魚がいるのだろう?
季節ごとにおいしさの違うお魚をどのように食べたらおいしいのかな? 
柚貴くんといっしょにお魚研究していきます!(毎月1回更新予定)

こんにちは! 伊藤柚貴です。
今回は、実は食べたら美味し~い“うんまか”深海魚をご紹介します。
うんまかとは、鹿児島で使われている「うまい!おいしい!」の意味で、「うんまかよ~=おいしいよ~」ということです♪



深海魚というと、なんだかヘンテコな姿…美味しくなさそう…そもそも食べられるの!?と不思議で未知なるもののようですが、美味しいと人気のキンメダイやアカムツ(ノドグロ)だって深海魚なんですよ(^o^)

前回の、鹿児島県のとんとこ漁(※深海性のエビを狙う底引き網漁)で獲れた深海魚を大瀬船長からいただいたものがこちらです。
\迫力満点!宝の山です/



①上から…ボウズコンニャク・ムツ・ヒメコダイ・コモチジャコ・サギフエ・イゴダカホデリ・アズマガレイ・カワラガレイ・ナミアイトラギス・ニセマツイカ・ギンオビイカ
②カゴカマス・ヤリガレイ・キュウシュウヒゲ・ワキヤハタ
③アイアナゴ・ニセツマグロアナゴ・アサバホラアナゴ・シビレエイ
④マルヒウチダイ

 

【ボウズコンニャク(エボシダイ科)】

ボウズというのは、頭部の模様がぼうず頭のように見えるからで、コンニャクというのは、昔この仲間が「コンニャクウオ」と呼ばれていた名残(なごり)などからきているようです。目も口もきゅるんと可愛くて、白くきれいな身にはたっぷりとあまい脂がのり、刺身も抜群に美味しい魚です! 3枚におろして唐揚げにすると、ふっくらジューシーでとても美味しかったです!





【ヤリガレイ(ダルマガレイ科)】

槍(ヤリ)の刃のような姿で、背鰭(せびれ)や臀鰭(しりびれ)が黒いのが特徴で、薄くて小型のカレイです。頭と内臓を取り、醤油・酒・おろし生姜に漬けて、片栗粉をまぶして揚げます。身が薄いのでポテトチップスのようにサックサクになり美味しく食べられます。





【マルヒウチダイ(ヒウチダイ科)】




頭部が透明感のある骨格の不思議な見た目で、ぴかぴか銀色と薄ピンク色をしたかわいい魚です。10cmほどの小さめなら、手で頭と内臓を取り、片栗粉をまぶして素揚げにします。骨まで食べられるように、低い温度の油でじっくり揚げて塩をふると、美味しくていくらでも食べられます。大きめのものは、3枚おろしにして塩焼きにすると、脂がじゅわじゅわでてきてとても美味しいです。一夜干しもオススメと聞いたので今度チャンスがあったらやってみたいです。
※詳しくは第8回にも登場していますので良かったらご覧ください♪ 

【ナミアイトラギス(ホカケトラギス科)】

コチのように目が上の方にあり、民族衣装のような模様が面白い魚です。今回は冷凍していたからか、さばくと身がキレイな翡翠色でびっくりしましたが、天ぷらにするとほんのり白身に戻り、香りも良くしっとり上品な味で非常~に美味しかったです。初めて食べましたがまた食べたい大好きな魚になりました。




【アイアナゴ(アナゴ科)、ニセツマグロアナゴ(アナゴ科)、アサバホラアナゴ(ホラアナゴ科)】

今回の漁では、アイアナゴ、ニセツマグロアナゴ、アサバホラアナゴの3種類のアナゴが獲れました。そのうち普段から比較的多く獲れるアイアナゴは、やや紫色がかっていて、尾がひょろりと糸状に伸びています。一般的に穴子と呼ばれる「マアナゴ」と同じく天ぷらにしたら、マアナゴと遜色ない脂ののりと甘み、食感、香り、そして味で、とっても美味しかったです。





【カゴカマス(クロタチカマス科)】



銀色ギラッギラのかっこいい魚です。少しだけある鱗は、非常に小さくて柔らかいので、触ってもツルツルです。さらに薄皮がビニールのように透明な膜で、ぺろ~んと剥けたのが驚きでした! 小骨は多いですが、とても柔らかくて細いので全く気になりませんでした。唐揚げにすると、甘い脂がじゅわっと出てきて美味しかったです。


【ムツ(ムツ科)】

歯がすごくするどいですが、目がとっても大きくて、胴体が真ん丸としていて可愛いです。ムツの由来は脂がのっていることを表す「むつっこい」からきていて、肉厚の身にたっぷり脂がのっています! 塩焼きにすると、じゅわじゅわ音を立てながら脂が出てきて最高です。カゴカマスや他の小魚たちと一緒にから揚げにしたのも美味しかったです!




他にもイカや小さな魚たちも、天ぷらや塩焼きにしました。すべてをアルミホイルにのせて焼いたら、それぞれの旨味が融合して最高に美味しかったです!






【シビレエイ(シビレエイ科)】





丸っこくて、すべすべぽよぽよで、つぶらな瞳が可愛いエイの仲間です! シビレエイは意識して放電するため、死んだら感電の心配はないそうで、さらに一度冷凍もしたので安心して調理できました。手で皮をべろーんと剥いていくと鶏肉のような身が出てきます。頭と内臓と背骨以外を、酒で茹でた後、砂糖と醤油で煮付けました。発電器官はトロトロ、皮はもちもち、エイヒレもプリプリで軟骨ごとそのまま食べられて、身はメバルの煮付のようで、非常に美味しかったです。



最後は、オススメNO.1☆飲食店で食べることができます!

【キュウシュウヒゲ(ソコダラ科)】

九州でとれたヒゲがある魚というのが由来で、とんとこ漁でよく獲れます。ひょろりと長い尾も面白いのですが、この愛くるしい顔はずっと見ていても飽きない可愛さです。




唐揚げ
頭と内臓を取り、醤油・酒・おろし生姜に漬けて、片栗粉をまぶして油で揚げます。ヒレや背骨は柔らかいのでそのままで大丈夫なんです! 外はサクサク、尾の方はカリカリ、肉厚の身は蒸したようにフワッフワでとても美味しくて、骨をまるごと食べられるのも嬉しいポイントです。




いかがでしたか? 鹿児島の“うんまか”深海魚って、魅力がいっぱいありますよね♪
食べてみたいな! と思ってくれた方がいるとすごく嬉しいです。鹿児島市では、ヒメアマエビやキュウシュウヒゲなどがメニューにある飲食店もあります。嬉しいことに、鹿児島に限らず他の地域でも、このような深海魚や獲れた魚をむだなく食べようとする取り組みがどんどん進んでいるので、これからがますます楽しみです!!

作家プロフィール

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