子どもと使いたいキャンプアイテム「クーラーボックス」
キャンプ場やバーベキュー場で食材を運ぶとき、欠かせないのが「クーラーボックス」。どのアイテムを選んでも同じように思えるかもしれませんが、じつは驚くほどさまざまな種類があります。今回は、キャンプコーディネーター・漫画家のこいしゆうかさんに、アウトドアで活躍する「クーラーボックス」の選び方とおすすめアイテムについてお話をうかがいます。
■ じつはさまざまな種類がある「クーラーボックス」
クーラーボックスといえば、かつては部活で使うような軽量の発泡ウレタン製が主流でした。もちろん今でも手軽な定番として人気ですが、近年のアウトドアブームによって、クーラーボックスは驚くほどの進化を遂げ、機能もデザインもまったく異なる個性豊かなアイテムが続々と誕生しています。
クーラーボックスには、大きく分けて「ハードタイプ」と「ソフトタイプ」があります。かたい素材でつくられた箱状のものが「ハードタイプ」、やわらかい素材でつくられたバッグのような形状のものが「ソフトタイプ」です。長らくハードタイプのほうがソフトタイプより保冷性に優れているといわれていましたが、ここ数年、クーラーボックス界に大きな革命が起きました。ハードタイプに劣らない保冷性を兼ね備えた、高性能な「ソフトクーラー」が登場したのです。
ソフトクーラーの利点は、帰り道は折りたためるところ。クーラーボックスを持ち運ぶという心理的なハードルをぐっと下げてくれます。一方ハードクーラーは、高い保冷力と容量の大きさが魅力です。密閉性が高く、頑丈なものが多いので、昨今のクマ出没が気になる方には、食べ物のにおいを閉じ込めるハードクーラーがおすすめです。
どんなクーラーボックスを選ぶかは、何を、どれくらい入れるのかで変わりますが、私は「飲み物用」と「食材用」で、クーラーボックスを分けるようおすすめしています。クーラーボックスを開けたり閉めたりする回数が増えるほど、庫内の温度は上昇します。用途で分けることで、自然と開閉する回数を減らせますよ。
■ こいしさんおすすめ!アウトドアで活躍する「クーラーボックス」
「クーラーボックスがあれば、災害時の停電や冷蔵庫が故障したときにも役立ちます」とこいしさん。レジャーにも防災にも役立つ、こいしさんおすすめのクーラーボックス5つを紹介します。
◆コールマン『54QT スチールベルトクーラー(バターナッツ)』
使いやすさを追求したロングセラー
こいしさん:クーラーボックスと聞いて多くのキャンパーが思い浮かべるのが、コールマンの『スチールベルトクーラー』。長年愛されているロングセラーには、使い手のニーズを熟知した工夫が随所に施されています。たとえば、クーラーボックス下部に付いた「水抜き栓」もそのひとつ。保冷用の氷が溶けて水になったとき、大きめのクーラーボックスを傾けて水を排出するのは意外と大変です。水抜き栓がついている『スチールベルトクーラー』は、食材を入れたまま栓を抜くだけで水を排出でき、ボックス内を手軽に清潔に保てます。
2Lペットボトルが12本収納できる大容量約51L
こいしさん:容量は51Lで、ファミリーキャンプにぴったりなボリューム感。王道のシルバーに加えて、バターナッツ・セージなどのレトロカラーも気分があがっておすすめです。どれを選んだらいいか迷ったとき、頼れる王道アイテムです。
商品情報
コールマン『スチールベルトクーラー(バターナッツ)』
商品サイト:https://ec.coleman.co.jp/category/STEEL_BELTED_COOLER/
画像提供:コールマンジャパン株式会社
◆AO Coolers『24パックキャンバスソフトクーラー』
片手で持ち運べて、帰り道は折りたためる!
こいしさん:ソフトクーラーの代名詞といえば、アメリカのブランド『AO Coolers(エーオークーラーズ)』。業務用クーラーを手がけていたというブランドのルーツもあり、保冷力の高さには定評があります。最大の魅力は、軽量で、帰り道は折りたためるところ。見た目以上に容量が大きいのもうれしいポイントで、私は1泊2日のキャンプには『AO Coolers』のソフトクーラーのみを持っていっています。
サイドのバックルを外せば背の高いものも収納可能(イメージ画像のオレンジは廃盤)。カラーは写真左上から、アメリカングリーン、クールグレー、バーントオーカー、アメリカンブルー、カーディナルレッド、ブラック。
こいしさん:外側のポケットは、まな板や包丁、箸などのカトラリーの収納にぴったり。キャンパーが喜ぶ頑丈なYKKファスナーを使用しているところもいいですね。食材を入れる部分を丸洗いできるので、清潔に使えます。アメリカンレトロなカラーとデザインは、キャンプサイトのコーディネートにも活躍しますよ!
商品情報
AO Coolers『24パックキャンバスソフトクーラー』
商品サイト:https://shop-orange.info/collections/ao-coolers/products/aocl-003
画像提供:株式会社ミモナ
◆YETI『ROADIE®︎ 32ホイール付きクーラー』
抜群の保冷力と頑丈さ。持ち運びにうれしいホイール付き
こいしさん:最近キャンプサイトや屋外フェスでよく目にするのが、アメリカ発のアウトドアブランドYETIの『ROADIE®︎ 32ホイール付きクーラー』です。最大の魅力は、抜群の保冷力と頑丈さ。下の写真を見るとわかるように、ボックスにしっかり厚みがあり、分厚い断熱材が外気の熱から中身をガード。圧倒的な保冷力のおかげで、日あたりのいい場所でも中身への影響が少なく、置き場所を気にせず使えます。これだけ頑丈だと重量が気になりますが、ホイール付きで持ち運びしやすいのがうれしいポイント。食材や飲み物をストレスなく持ち運べます。
圧力注入ポリウレタンフォームが冷たさを維持し、高品質のパッキンが冷気をしっかり密閉。
こいしさん:カッコよさを追求した高級感あふれるデザインも素敵です。ワインのフルボトルを縦に収納できるなど、飲み物にこだわりたい人におすすめしたいアイテムです。今回紹介するアイテムの中で最も高価格ですが、強度が高く頑丈で、一生ものとして使えます。
商品情報
YETI『ROADIE®︎ 32ホイール付きクーラー』
商品サイト:https://yeti.co.jp/collections/cool-boxes/products/roadie-32-wheeled-cool-box-charcoal
画像提供:YETI Japan合同会社
◆ワークマン『スクエア真空ハイブリッドコンテナ』
氷を持ち運ぶ「アイスコンテナ」としても活躍!
こいしさん:ここ数年キャンパーのあいだで、氷を持ち運ぶ「アイスコンテナ」がブームになっています。暑さが厳しい夏、氷を入れた飲み物を楽しみたいというニーズから、氷そのものを持ち運びたいという需要が高まっているようです。ワークマンの『スクエア真空ハイブリッドコンテナ』は、アイスコンテナにも、飲み物用のクーラーボックスにもなる便利なアイテムです。
500ml~600mlのペットボトルが約5本収納可能。直接飲食物を入れる仕様ではないため、氷や食材はパックなどに入れてから収納を。カラーは、ブラックとアースグリーンの2色展開。
こいしさん:持ち運びやすいサイズと、リーズナブルな価格も大きな魅力。コンパクトでスペースをとらないので、キャンプのサブクーラーとしてはもちろん、近所での公園遊びやピクニック、プールなどにも手軽に持っていけます。自宅でワインクーラーとして使うのもおすすめですよ!
商品情報
ワークマン『スクエア真空ハイブリッドコンテナ』
商品サイト:https://workman.jp/shop/g/g2300066374014/
画像提供:株式会社ワークマン
◆DOMETIC『ポータブル3way冷蔵庫 COMBICOOL(ACX35G)』
カセットガスを使った持ち運びできる“冷蔵庫”
こいしさん:近年の蓄電池の進化はめざましく、キャンプ用のポータブル冷蔵庫や電子レンジ、調理家電などが次々に開発されています。キャンプ用家電とオーソドックスなクーラーボックスの中間にあるのが、『ポータブル3way冷蔵庫 COMBICOOL(ACX35G)』。カセットガスを使った、持ち運びできる冷蔵庫です。
市販のカセットガス1本 (250g)で、屋外で約24時間稼動。安定した水平な場所での使用を推奨。外気温から最大約マイナス25度差までしっかり冷却。容量は31L。家庭用コンセントにも対応。
こいしさん:背部にカセットガスをセットして使います。コンセントやコードの位置に左右されず使用できるため、屋外など電源をとりにくい環境でも使用できるところが大きな魅力。高い保冷力で飲み物も食材もしっかり冷やしてくれます。
商品情報
DOMETIC『ポータブル3way冷蔵庫 COMBICOOL(ACX35G)』
商品サイト:https://item.rakuten.co.jp/dometic/acx35g/
画像提供:ドメティック株式会社
■ 夏の屋外活動は「場所選び」が大切
食材が傷むのを防げるうえ、飲み物をひんやり冷たくキープしてくれる「クーラーボックス」。気温が高い季節にひんやりした飲み物があると、なんとも幸せな気分になりますよね。最後に、夏のアウトドアの注意ポイントをこいしさんに教えていただきました。
「気温が高い時期に屋外で活動するときは、“場所”を工夫することが大切です。たとえば、木々に囲まれた林間サイトと呼ばれるキャンプスペースであれば、樹木が直射日光を遮るため、いくぶん涼しく感じられます。また、木が多い場所は夕方になると気温が下がる傾向があります。キャンプ場に到着したらテントを張り、日中は近隣の観光地に移動してエアコンのある場所で涼みながら過ごし、夕方になってから林間サイトに戻るという過ごし方もいいですね。涼しさを求めてキャンプ場を探すのもおもしろいですよ!」
お気に入りのクーラーボックスがあれば、アウトドアがぐっと快適で安心なものになりそうですね。わが家のスタイルにぴったりの1台を見つけて、子どもと一緒に最高のアウトドア体験を楽しみましょう!
取材・文:三東社
【プロフィール】
こいしゆうか
キャンプコーディネーター・漫画家。女性が自立してキャンプをする「女子キャンプ」の提唱者。メーカーコラボによるオリジナルテント「PANDA」などのデザインも手がける。雑誌やラジオ、テレビなどさまざまなメディアでキャンプの魅力を発信。『ゆるっと始めるキャンプ読本』(KADOKAWA)など著書多数。