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日本さかな検定(愛称ととけん)1級に史上最年少で合格した日本一お魚が大好きな伊藤柚貴くんに日本のお魚の魅力を教えてもらおう!
自分の住む街にはどんなお魚がいるのだろう?
季節ごとにおいしさの違うお魚をどのように食べたらおいしいのかな?
柚貴くんといっしょにお魚研究していきます!(毎月1回更新予定)
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こんにちは! 伊藤柚貴です。
今回は梅雨~初夏にますます美味しくなるお魚で、絶品☆料理を作ります!
【使う魚】
・マイワシ(ニシン科)
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イワシの仲間で鮮魚として最も一般的に流通している種類です。体にキレイな斑点の列があるため、別名「七つ星」と呼ばれることもあります。
梅雨時期のイワシは「入梅(にゅうばい)いわし」と呼ばれ、初夏にかけて脂が乗ってきてとっても美味しくなります。今回は鳥取で獲れた大ぶりな8匹を使います。
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・イサキ(イサキ科)
背鰭(せびれ)が立ったところが鶏のトサカに見えることから、漢字では「鶏魚」と書きます。
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イサキは梅雨時期の魚というイメージがある方も多いかもしれませんね。夏に産卵を控え、餌を荒喰いするため丸々と肥えて非常~に美味しくなります! そしてなんといっても青っぽい目がくりんとしていてかわいい魚です。
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では早速作っていきましょう!
【下処理】
それぞれ三枚おろしにします。
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マイワシは、腹側に硬い鱗があるため、頭を落とす時に腹部ごと肛門まで切り落とし、内臓をかき出して腹の中をよく洗います。
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ちなみに今回は包丁を使いますが、小ぶりなイワシの場合は、手開きといってこのまま手で押し開いていき背骨をするっとはがすことも簡単にできます。結構楽しいです。
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[マイワシの刺身]
3枚におろしたマイワシの皮を手で剥きます。ぺり~んとむけますよ!
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やや大きめの個体を刺身にするので、皮目側から隠し包丁を入れて骨をザクッザクッと切断します。こうすることで小骨も気にならず、醤油もつきやすくなります。まな板まであたらないように細く10回ほど骨切りをしたら下まで切る、という感じで食べやすい大きさに切ります。
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脂がノリノリだったので骨もそんなに気にならないだろうと思って、薄切りもつくりました。口に入れた瞬間、甘い脂がトロ~ッと溶けだしてきつつ、青魚の旨味もしっかりあって絶品でした! 醤油におろし生姜を混ぜた生姜醤油との相性も抜群です。
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[マイワシのしそチーズフライ]…しそ、チーズ、小麦粉、水、パン粉
☆イワシは小骨がいっぱいありますが、細いのであまり気にならない人が多いです。揚げたら骨もカリッとなりますが、気になる時は首あたりの太めの小骨だけでもとると食べやすいかもしれません。
①3枚におろしてさらに半分に切った身で、しそとチーズをはさむ。
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②小麦粉を水でゆるめに溶いた液にくぐらせて、パン粉をつけて揚げる。
(サクッと揚げたい&揚げ焼きで油も少ないので、卵は使いません)
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③両面を揚げてチーズが流れ出ないくらいで、取りだして完成!
☆油から取りだす時は、ボウルなど深めの器にキッチンペーパーを敷き、立てておくと油切れがよいのでおススメです。
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サックサクジューシーに出来ました! マイワシのほろ苦さととろけたチーズとしそのいい香りが絶妙にマッチしていて、とっても美味しいです。腹開きにした大きいままのイワシフライもつくりました♪ がぶっと食べごたえも最高です。
ソースなどお好みの味でどうぞ!
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[イサキの刺身&炙り]
半身の真ん中の小骨の列を切りとって二つに分け、上半分は皮を引き刺身に。
下半分は皮をフライパンで炙ったあと、刺身のように切って完成です。
もちもちした食感と、適度な甘み、旨味がすごくわかります。イサキの皮は炙ると風味も立ち極上のおいしさです。刺身用で引いた皮も捨てずに一緒に焼いてたべました。
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[イサキのムニエル]…しめじ・エリンギ・小麦粉・油・バター・ポン酢
①半身の小骨を抜いて半分に切ったイサキの皮に、反り防止のななめに二本線の切り込みを入れる。
②小麦粉をまぶして、オリーブオイルで焼く。
☆お皿に盛りつける時に表になる面から焼くといいと思います。
☆フライパンに油をひいて身をのせてから火をつける「コールドスタート」が良いです。
③カットしたきのこも一緒に焼く。
④片面が焼けたらひっくり返し、蓋をしてさっと蒸し焼きする。
⑤仕上げにバターを入れてポン酢で味付けたら完成。
皮がパリッとなって、身はなめらかな食感なのにしっかりとしたイサキ本来の旨味が十分に楽しめます。
他にも、アナゴやキスなどもこれから旬を迎えて、とっても美味しくなります。魚屋さんで見かけたらぜひそちらも食べてみてください(^o^)
それではまた次回に!