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YouTubeチャンネル登録者50万人超!大人気“のってん”初めてのスライム本を特別にためし読み!
第2回では、“ノーマルスライム”を作ってみよう♪スライムのしくみも紹介するよ。
※第1回はこちらから
保護者の方へ
本書の内容で、お子さまがスライム作りや実験をする前に必ずお読みください。
ノーマルスライムを作ってみよう!
まずは、せんたくのり、ホウ砂(しゃ)を使って、いちばんふつうのスライムを作ってみよう! 材料(ざいりょう)がかたまっていく様子をよく観察(かんさつ)して、どうやってスライムが完成(かんせい)するのか考えてみてね。
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スライムはめずらしい性質(せいしつ)をもっている?!
スライムの特徴(とくちょう)ってなんだと思う?
ガラスのお皿はわれてしまったら、くっつけても元にはもどらないよね。でも、スライムはちぎってもくっつければ元にもどる。
実は、「くっつけたら自然に元にもどる」ってとってもめずらしい性質なんです。しくみはちがうけど、ねん土もにている性質を持っているんだって。このようなスライムやねん土の「くっつけたら元にもどる」性質はとても注目をされている最先端(さいせんたん)のしくみで、このしくみをほかのものでも使えないかいろいろな研究がされているんだよ。
スライムのしくみ
スライムに使われるせんたくのりや液(えき)のりにふくまれるPVA(ポリビニルアルコール)をホウ砂(しゃ)にふくまれる「ホウ素(そ)」という成分(せいぶん)がやさしくくっつけてくれます。
PVAの中にはやわらかい「ひも」がたくさんふくまれていて、この「ひも」たちをホウ素がくっつけてくれることによってPVAとホウ素の「あみ」ができあがります。できあがった「あみ」のすきまから、せんたくのりやのりにふくまれる水分や材料(ざいりょう)で入れた水がにげられないようになることでスライムができあがる、というしくみです。ホウ素のくっつける力は弱くて、くっついたりはなれたりするのでスライムのやわらかいさわりごこちがうまれるんです。
PVAって何?
PVAは「ポリビニルアルコール」という成分のこと。
スライムを作るためにはPVAがふくまれているのりを使います。
実は、PVAには種類(しゅるい)がたくさんあって、ふくまれるひもの長さがちがうものがあるんだ。
このひもの長さは使うのりの種類や商品によってちがっているので、スライム作りでも使う商品によってさわりごこちが変わってくるんだよ。
PVAはボンドなどにもふくまれる「ポリ酢酸(さくさん)ビニル」という成分を水酸化(すいさんか)ナトリウムで加水分解(かすいぶんかい)して、作られます(ちょっと難(むずか)しいね…!)。PVAがふくまれるせんたくのりや、のりの元はボンドなんだね!
ホウ砂って何?
ホウ砂は鉱物(こうぶつ)の中のひとつで、中身にホウ素という成分をふくんでいるよ。
スライム作りでは、このホウ素という成分が、PVAとPVAをつなげる役割をしているんだよ。
ホウ砂には、殺菌(さっきん)作用があって洗剤(せんざい)などに使われているほか、いろいろな成分とまぜてガラスの原料になったり、くすりに使われたり、さまざまな場面で使われているんだ。ドラッグストアなどで買うことができて身近に感じるけれど、体内に入ると毒性(どくせい)が出るので絶対(ぜったい)に口に入れたり、手についたまま目をこすったりしないでね。
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ノーマルスライムが作れたら、ほかの材料でも作ってみよう!
第3回ではちがう材料で作ってみたり、さわって、遊んで、観察してみるよ♪(8月15日更新予定)
著者:のってん 監修:野本 貴大
- 【定価】
- 1,540円(本体1,400円+税)
- 【発売日】
- 【サイズ】
- B5判
- 【ISBN】
- 9784046058362
• スライム作りや実験は、必ず大人の監視のもとで行うようにしてください。
• 使用する材料や素材、薬品などをお子さまが口や目に入れたり、食べたりしないように注意してください。また、手に傷があるときはスライム作りや実験をしないでください。
• ホウ砂には、低いですが毒性もあります。すべての材料は商品パッケージの説明をよく読み、分量や作り方を守って使用してください。
• スライムや材料などを保管する方法や場所をお子さまと話し合ってください。食べ物と間違えて口に入れることのないよう、保管場所には細心の注意をはらってください。
• お子さまが実験をしている周囲の環境にも気を配り、危険なものやスライムがついてしまったら困るものなどを置かないようにしてください。
• 万が一、お子さまの体調に異変があった場合はすぐに医師などに相談をしてください。
• 作ったスライムや材料は、乳幼児のお子さまやペットの動物などの手の届かないところに保管してください。
• 実験やスライム作りをしているお子さまが失敗をしたり、迷ったりすることがあるかもしれません。そんなときは、ヒントを教えるなどしてお子さまが自分で考えて行動できるように見守ってください。
• 実験やスライム作りの前に、お子さまが何をどうやって使おうとしているか、最終的に何を作りたいかなどを話し合うことで、先を見通す力が身につきます。
• 実験やスライム作りの後に、何が楽しかったか、難しかったか、予想とどう違っていたか、次はどうしたいかなどを話し合ってみてください。過去の経験を振り返り、次にいかす力や自分の気持ちや感じたことを言葉にして伝える力が育まれます。
• スライムや材料の処分方法はお住まいの地域のルールに従ってください。スライムをそのまま排水口などに流すことはおやめください。