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『おべんとうバス』を紹介! <聞かせ屋。けいたろうの おやこ絵本さんぽ>

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ヨメルバ編集部がセレクトした絵本を、聞かせ屋。けいたろうさんといっしょに掘り下げます。第十回は、お返事するのが楽しい絵本『おべんとうバス』です。
 ※第三~九回は現在、ヨメルバnoteで読めます。


『おべんとうバス』ひさかたチャイルド


 



 



『おべんとうバス』は本当にすごい名作ですね。



そうですね。絵も言葉も展開もシンプルな魅力と楽しさを突き詰めている絵本で、そこが子どもにも親しまれてるのかなと思います。



そうかもしれないですね。けいたろうさんのお子さんが『おべんとうバス』を読んでいる動画を見させていただきましたが、「えびフライちゃん」「はーい」とか、絵本の文章を覚えていましたね! お子さんは、それぞれの食材が「はーい」ってお返事するところが楽しかったんですかね?



そうだと思います。1歳半のときに好きになって、全てのページで返事をして楽しんでいましたね。



ちょうど自分の名前を呼ばれて「はーい」って返事をする時期ですか?



そうです。自分の名前を呼ばれても「はーい」だし、何とかさんとか、何とかちゃんとか自分の名前じゃないことを言われても、とりあえず「はーい」ってするのが面白い時期ですね。



なるほど。“その時期”に入ったら突然ハマりだした感じですか? その前から好きではあった?



“その時期”に入ってからな気がしますね。この絵本は参加型の絵本だと思うので、参加の楽しみを感じられると、ぐんと魅力が増すと思います。



けいたろうさんは、お子さんにこの絵本を読む場合、参加するきっかけみたいなのって与えたりするんですか? 例えば「ハンバーグくーん」って言ったときに「はーい」と返事をしてみせたりとか。



はい。お話し会のときもそうですが、「はーい」のときは、自分が率先して手を挙げて、皆がやりたくなるような雰囲気を作ります。手を挙げている子がいたら、「じゃあ、みんなでやってみる?」と言ったりします。なので家庭に置き換えると、「●●ちゃんもやってみる?」とか。そういう一言を加えると、返事をしてくれるようになると思うので、より楽しめると思います。


最後に今まで出てきた食べ物がお弁当になるのですが、保育園だと1人ずつ子どもの目の前に本を差し出して「どれにする?」って聞いたりするんです。すると、子どもが「これー!」って、それは楽しそうに選びます。そして「ブロッコリーどうぞ」と保育士が言うと、「あむあむ」なんて食べる真似をするんですよ。そういう経験をした子供が、家庭でも「あむあむ」って急に食べるふりをすると、お母さんはびっくりするんですよね(笑)。
絵本の中の食べ物をつまんで食べる真似をするのは、親御さんとしては衝撃的なことらしくて。保育園や幼稚園では、結構やるんですよ。絵本の中で食べ物が並ぶと子ども達は「たべたーい!」なんて言い出しますからね(笑)。

『おべんとうバス』は、0から2歳向けの赤ちゃん絵本の類ですね。赤ちゃん絵本は、読み聞かせを通して親子の触れ合いが生まれるのも魅力なんです。そういう意味でも「はーい」とか「あむあむ」とか、そういう掛け合いとか、参加するような楽しみ方はすごく大事だと思います。



「はーい」っていうふうに返事をしたり「いただきまーす」と食べたりする、参加する楽しみを、親が誘導してあげると更に楽しめるということですね。誘導するかしないかで、この本の楽しみ方が全然違うなと思いました。親子で絵本を楽しむ幅が広がる作品ですね。


けいたろうさん作『おべんとうバス』のポップ


 

 


作・絵:真珠まりこ

定価
990円(本体900円+税)
発売日
サイズ
22cm×19cm
ISBN
978-4-89325-222-7

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