キャンプの醍醐味といえば、空の下で食べる「キャンプ飯」。手軽に作れて盛り上がるのが「ホットサンド」です。今回は、キャンプコーディネーター・漫画家のこいしゆうかさんに、おすすめのホットサンドメーカーについてお話をうかがいます。
■ 自由な発想で無限大のバリエーションを楽しめる「ホットサンド」
キャンプの食事は、出発前にメニューを決めるのがおすすめです。メニューが決まると、持っていく調理器具や食材が決まり、荷物が減り、ゴミや無駄な買い物も少なくなります。
キャンプでの朝ごはんにぴったりなのが「ホットサンド」です。ホットサンドメーカーさえあれば、どんな具材でも豊富なバリエーションを満喫できます。「これをはさみたい!」という子どもの自由な発想を存分に生かして、買い物から親子で楽しみましょう。道の駅にあるご当地食材を具材にするのもおすすめです。その土地特有の食材を味わうのも、キャンプの大きな楽しみです。
パンにはさむ具材は、ハムやチーズなどオーソドックスなものから、マシュマロやチョコレートなどの甘いものまで、選択肢は無限大。好きな具をはさんで食べ比べをすると、遊びの要素が加わり一段と楽しくなります。キャンプ場には食べ切れる量の食材を持っていくのが基本ですが、つい食材を買いすぎてしまうことも。夕食を作りすぎたとき、ホットサンドメーカーがあれば、残ったおかずをパンにはさんで焼くだけで朝食ができ上がります。調理の手間が減り、食材のロスがなく、洗い物も少なくなり、いいことづくしです。
■ こいしさんおすすめ!「ホットサンドメーカー5選」
「最近はさまざまなホットサンドメーカーが登場しています」とこいしさん。子どもと使いたいおすすめのホットサンドメーカーを教えていただきました。
◆バウルー『サンドイッチトースター・ダブル』
焼き上がりが美しい王道アイテム
こいしさん:アウトドアで使うホットサンドメーカーの王道といえば、バウルーの『サンドイッチトースター』。焼き上がりがとてもきれいで、こんがりきつね色に仕上がります。キャンプを始めた当初、先輩キャンパーが持っている姿を見て「いつかほしい」と憧れたアイテムのひとつです。
フッ素樹脂加工が施され、お手入れも手軽。
こいしさん:『サンドイッチトースター・ダブル』は中央の切れ込みがあるため、ホットサンドがきれいに2つに割れ、こんがりほっこり焼き上がります。IHには対応していませんが、家庭用ガスコンロでも使用できます。キッチンになじむシンプルでおしゃれなデザインも魅力のひとつ。家でもキャンプ場でも、親子で料理を楽しむきっかけになるアイテムです。
商品情報
バウルー『サンドイッチトースター・ダブル』
商品サイト:https://www.italia-shoji.com/store/products/detail/3
画像提供:イタリア商事株式会社
◆Snow Peak『ホットサンドクッカー トラメジーノ』
ハンドル部分が折りたためてコンパクトに持ち運べる!
こいしさん:ホットサンドメーカーの唯一の弱点が、持ち運ぶときに取っ手が邪魔になるところ。スノーピーク(Snow Peak)の『ホットサンドクッカー トラメジーノ』は、ハンドル部分が折りたためてコンパクトに収納できるのがうれしいポイント。さまざまな道具を持ち運ぶキャンプでは、収納性の高さは非常に大きな魅力です。
上下ふたつに分けられるセパレートタイプ。美しいフォルムも魅力。
こいしさん:重さ880グラムとやや重量感はありますが、食パン4枚、2セット分を一気に調理できるため、人数が多いファミリーキャンプにぴったり。調理時間を短縮できます。具がたっぷり入る厚みのある構造で、熱伝導にすぐれているためおいしく焼き上がります。キャンパーのニーズを考え抜いたスノーピークならではの、ギミック満載のアイテムです。
商品情報
Snow Peak『ホットサンドクッカー トラメジーノ』
商品サイト:https://ec.snowpeak.co.jp/item/SNP0121A0170?clr_id=101
画像提供:株式会社スノーピーク
◆ペトロマックス『サンドイッチアイアン』
焚き火にかけて、カリッと香ばしい焼き上がりに
こいしさん:『サンドイッチアイアン』は、焚き火にかけられる鋳鉄製のホットサンドメーカーです。最大の特徴は、柄の長さ。柄が短い一般的なホットサンドメーカーを焚き火にかけると、柄が熱くなり持てなくなったり、柄が溶けたりすることがありますが、『サンドイッチアイアン』はそうした困りごとをすべてクリア。焚き火を楽しみたい、焚き火ならではのロマンを味わいたいという方にはぴったりのアイテムです。
火元から離れて使用できるところもうれしいポイント。
こいしさん:鋳鉄製で重さ1.6キログラムと重量感はありますが、この重さや焚き火の非効率さをおもしろがることこそ、キャンプの真髄です。上下が分けられるセパレートタイプなので、フライパンのように食材を焼くこともできます。卵やウィンナーなど、いろいろな食材でチャレンジしてみてください。
商品情報
ペトロマックス『サンドイッチアイアン』
商品サイト:https://www.star-corp.co.jp/shop/products/detail/100658
画像提供:株式会社スター商事
◆4w1h『ホットサンドソロ』
パン1枚で作れる革命的ホットサンドメーカー
こいしさん:ホットサンドメーカー界に革命を起こしたのが『ホットサンドソロ』。食パン1枚を折りたたんでホットサンドを作れるという、これまでにない新発想のホットサンドメーカーです。少しだけ食べたいときや、パンが1枚しかないとき、ちょっぴり斬新な具材にチャレンジしたいときにとても重宝します。
「こっちの面、焼いたっけ?」と迷わないツートーンカラーのデザイン。
こいしさん:金属産業のまちとして長い歴史を誇る新潟県燕三条エリアで製造された信頼性の高さも魅力です。パン1枚で気軽に作れ、日々のおやつ作りやブランチにも役立ちます。
商品情報
4w1h『ホットサンドソロ』
商品サイト:https://4w1h.jp/product/hotsand/
画像提供:株式会社燕三条キッチン研究所
◆キャプテンスタッグ『キャスト アルミたい焼き器』
出来立てほかほかのたい焼きをキャンプ場で楽しめる!
こいしさん:ホットサンドメーカーの番外編としてご紹介するのが『キャスト アルミたい焼き器』。たい焼きを手作りする楽しさと、出来立てのほかほかのおいしさを存分に味わえます。たい焼きの形がかわいらしく、子どもと一緒に作ると盛り上がること間違いなし! ホットケーキミックスを活用すれば生地づくりの手間もかかりません。あんこはもちろん、ツナ・ハム・チーズなどを入れても◎。さらに手間を減らしたいときは、薄いパンをはさんで“羽根付きたい焼き”を作るのもいいですね。
外はサクッと、中はふんわり焼ける、熱伝導に優れたアルミ製。
こいしさん:ファミリーキャンプはもちろん、知り合いとのグループキャンプのおやつタイムにもおすすめ。家族や仲間と試してみてください。
商品情報
キャプテンスタッグ『キャスト アルミたい焼き器』
商品サイト:https://www.captainstag.net/products/UG-3089.html
画像提供:キャプテンスタッグ株式会社
■ あえて制限を設けて工夫するのもキャンプの醍醐味
「キャンプ場での調理は、あえて制限を設けるのもひとつのアイデアです」とこいしさん。最後に、キャンプでの調理の楽しみ方についてもうかがいました。
「たとえば、『今回はホットサンドメーカーとお湯を沸かす道具だけを持ってキャンプ料理をしよう!』などとテーマを決めてみましょう。すると、制限のなかでいかに工夫するかを考えるというおもしろさが生まれます。セパレートタイプのホットサンドメーカーはフライパンがわりに使え、肉を焼くととてもジューシーに焼き上がります。ものがなければ、アイデアで解決する。そんな力をキャンプで育めますよ」
食材や調理法を親子で試行錯誤する楽しさこそ、キャンプならではの魅力です。ご紹介したアイテムを参考に、家族で豊かなキャンプ体験を楽しんでみてください。
取材・文:三東社
【プロフィール】
こいしゆうか
キャンプコーディネーター・漫画家。女性が自立してキャンプをする「女子キャンプ」の提唱者。メーカーコラボによるオリジナルテント「PANDA」などのデザインも手がける。雑誌やラジオ、テレビなどさまざまなメディアでキャンプの魅力を発信。『ゆるっと始めるキャンプ読本』(KADOKAWA)など著書多数。