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〈子どもの自主性を育てる〉しあわせFIRE 第4回


経済的に独立して早期リタイアを目指す「FIRE」が注目されています。しかし、子持ち世帯だと実行を躊躇してしまうこともあるのでは? 

本連載では、貯金ゼロの元浪費家が3人の子どもを育てながらFIREを成功させた体験をもとに、ストレスフリーの節約、初心者でも怖くない投資、お金を使わない子育てのスキルを紹介。体を壊すほどの残業地獄から、仕事を辞めることで家族と過ごす時間を増やし、幸せな生活を手に入れた方法に迫ります。

※本連載は『貯金ゼロの元浪費家・3児の父が子育てしながら成功できた しあわせFIRE』から一部抜粋して構成された記事です(毎週木曜日更新/全5回)



 

子どもの自己肯定感を高めよう



 子育てにおいて、子どもの自己肯定感を高める大切さも感じています。自己肯定感の高
い子は、さまざまなことに挑戦する意欲を持っています。失敗を恐れず挑戦する気持ちが
あるので成長が早く、またあきらめずに挑戦することで忍耐力もつきます。さらに、自己
肯定感が高まると自信がつき、自分のことが好きになります。そして、自分を大事にしま
す。すると、他人も大事にすることができるようになります。

 子どもの自己肯定感を高めるために、私はまず子どものことを「よく見る」ようにして
います。子どもは親に見られていることを認識することによって、自分の存在価値を確認
して自信を持つようになる
と考えているからです。

 小さい子どもはよく、自分が滑り台などで遊んでいる姿を「見て、見てー!」と親に
言ってきますよね。そんな時、親はスマホなどを見ていないで子どもをちゃんと見てあげ
なければいけません。子どもは遊んでいる姿を見てもらえると、見守られ愛されていると
感じます。やがて、それが自己肯定感を高めることに繋がっていくと思っています。

 自己肯定感は数値で測ることはできませんが、子どもの成長をよく見ていることでその
度合いが分かります。

 自己肯定感が高い子どもは失敗を恐れず挑戦をするし、たとえ失敗しても立ち直ってま
た挑戦するようになります。この正のスパイラルは勉強や運動、趣味にも良い効果をもた
らします。そして、自分に自信があると他からの支えがなくても失敗を恐れず難関に挑戦
することができるようになります。もし、壁にぶち当たってもそれを克服し、前に進み続
けます。まさに無敵状態です。

 さらに、自己肯定感が高いと、勉強でも運動でも自然と目標が高くなる傾向にあると思
います。しかも、1人で問題を解決する能力が高くなります。

 子育てをしていく上で、お金の面で心配なものはやはり、教育費になると思います。自
己肯定感が高いと、コツコツと努力することを惜しみませんし、自分で目標を随時高く設
定していきます。塾などに頼らなくても自ら勉強するようになり、問題を解決していく能
力が身についていきますので、結果的に教育費を最小限に抑えることができるようになる
でしょう。


「勉強は教えてもらうもの」からの脱却



 子どもたちには、「自ら勉強する」という意識を持ってもらっています。

 私は小学生の頃から塾に通っていた経験があるのですが、当時は人から教えてもらうこ
とが当たり前になっていました。いつしか勉強は受け身になっていて、積極的に勉強をす
るという考えもなく、勉強はやらされている状態になっていました。そうなると勉強をす
る意味や目的を考えることもありません。しかも、受け身になると時間の使い方もルーズ
になってしまいがちです。

 学校の成績もイマイチだったので、中学生の時に思い切って塾を辞めたことがありまし
た。一大決心です。その代わりに、今までよりも成績を上げるという条件で。

 昔はインターネットもなかった時代ですので、頼りは学校の授業と教科書・参考書のみ
です。すべて自分で勉強する必要がありましたが、自分の力で成績を上げるという強い意
志を持っていたおかげで、本当に成績を上げることに成功しました。

 「自ら勉強する」意識を持つためには、環境作りが必要不可欠だと思います。過去の私の
ように必要性に迫られるやり方もありますが、できれば子どもから自発的に意識を持って
ほしいものです。やはり、小さい頃から勉強習慣を身につけ、勉強は1人でもできるもの
だという考え方にさせる方が良いと思います。ちなみに我が家の子は、小学1年生の頃か
ら「学校に行く前」と「学校から帰ってきてすぐ」に勉強をする習慣が身についています。

 自ら勉強する意識を持つことは、次のように良い結果を生みます。

大人になっても学び続ける意識が持てる
学生の頃はよく勉強していたのに、大人になると勉強しない人がほとんどのような気
がします。学ぶ分野は違っても、大人も何かを学び続ける必要があると私は思ってい
ます。自ら勉強する癖が付いていると、これが可能になり大人になってからも学び続
けることができます。

知識が多く身につく
誰かに教えてもらうより、同じ勉強でも時間効率が良くなります。それは、受動的で
はなく能動的だからです。さらに、自ら勉強しているとより深く知りたいと思うよう
になり、知識が多く身につきます。

無駄なく学べる
人から教えてもらうよりも、自分で参考書などを読んで理解した方が早いこともあり
ます。例えば、教える側は学生の理解度を100%認識しているわけではないので、
すでに理解していることも含めて説明することがあります。すでに知っていることを
重複して説明されるのは無駄ですが、個人で勉強する際は理解済みの部分を飛ばして
学べるので、このような無駄は生まれません。



書籍情報


著者:みもじ

定価
1,540円(本体1,400円+税)
発売日
サイズ
四六判
ISBN
9784048975605

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