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もっとわかる! はじめての、親子えほん 第18回<気持ちを受け止めてくれたなつかしい絵本>


こんにちは。《聞かせ屋。けいたろう》です。
今回は、僕の気持ちを受け止めてくれた、なつかしい絵本を紹介します。


『がまんだ がまんだ うんちっち』(岩崎書店)


 

久々に読もうと思った所、家にはありませんでした。誰かにあげてしまったのかな? 今では新品で買えない絵本なので、古本屋さんで買いました(笑)。本を開くと、なつかしい気持ちでいっぱいになりました。ページをめくっただけで、目の前に絵の雰囲気が広がるというのが、やっぱり絵本ですね。
内容としては……下校時、うんちを我慢していたみお君が、何とかしてトイレを探すのですが様々な理由で入れず、我慢して我慢して、ついに……というお話です。
読みながら、「分かる、分かるわ〜」と思わず声が出てしまう僕。
自分も小学生の時に同じような経験を何度かしているのです。学校でうんちをするのって、恥ずかしいんですよ。だから、帰りの会でもよおしても、我慢。小学校から自宅までは、徒歩5分。でも、その道のりが果てしなく感じられて、3分の2まで来た所でところで、ついに……。その時の僕は、何を思ったのか、学校にUターン。処理をして、パンツを借りて改めて下校。明らかに家の方が近かったので、母に「なんで学校に戻ったのよ?」と言われました。本当、僕だってあの日の自分に聞きたいですよ(笑)。

そんな経験と思いがあるので、本屋でこの絵本を読んだときにこの絵本には感じるものがあったんです。母と本屋に行った時、「この絵本買って」と言ったのは、初めてだったんじゃないかな。家には、もらった絵本が数冊しかなくて、絵本は特に好きではなかったんです。でも、「この絵本は、自分の事を分かってくれる」って思ったんじゃないかな。
周りの大人も友達も、おもらしを許容してくれたものの、共感してはくれなかったわけですよ。だからこの絵本が、そういう気持ちをすくい上げてくれたような気がします。
誰にも話せない、分かってもらえない悩みとか、気持ちとか、考えてることとか、絵本が受け止めてくれることって、あるのかもしれない。
なつかしい。なんでそんな大事な絵本を、誰かにあげちゃったんだろう (笑) ? 自分の中で、そういう気持ちも解決したのかな。でも、可能であればお子さんの大事にしていた絵本は、とっておいた方が良いと思います。

大人になってから、何かを懐かしむ気持ちって、素敵ですよね。

 

最後に、うんちの絵本をもう一冊!


『みんなうんち』(福音館書店)


 

これも「懐かしい〜」という声が聞こえてきそうですね。1981年に初版(月刊絵本は1977年発行)ですから、親である僕たちが懐かしさを感じることができます。自身の小さい頃に読んだ絵本を、我が子に読める、そしてまたその子の「なつかしい絵本」になる。素敵なつながりだと思います。
あんなうんち、こんなうんち、うんちがもりもり盛り沢山。うんちをすることは生きているということ、笑って納得。伝説のうんち絵本です。


作・絵/梅田俊作、梅田佳子、梅田海緒

定価
1,210円(本体1,100円+税)
発売日
サイズ
A4変形
ISBN
9784265905096

作/五味太郎

定価
990円(本体900円+税)
発売日
サイズ
25cm×22cm
ISBN
9784834008487

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