子どもが持ち帰ってきた視力検査の要再検査の知らせを、そのままにしていませんか? スマホやタブレット学習が普及した近年、近視の小学生は40年前の約2倍に増加しているといわれています。子どもにメガネが必要になったとき、最適な1本をどのように選べばいいのでしょうか。年間100校あまりの小中学校で目の健康に関する出張授業を行っているメガネ専門店「Zoff」で広報を担当している鈴木晴子さんに、子どものメガネ選びのポイントとおすすめのアイテムについてお話をうかがいました。
子どもの視力は変わりやすい
お子さんのメガネ選びをする保護者の多くは、学校の視力検査をきっかけに来店されます。近年、近視の子どもは増加傾向にありますが、近視が進行して視力が低下しても、子ども自身は見えづらさに気づいていないことがよくあります。「授業中、黒板は見えてる?」と尋ねて「見えてるよ!」と子どもが答えていても、実際にどのくらい見えているかはわかりません。子どもにとっては、ぼやけた視界が当たり前になっているときもあるからです。
成長期は、視力が変わりやすい時期です。お子さんに次のような様子が見られるときは、視力が低下しているかもしれません。
写真:PIXTA
《見逃さないで!子どもの「視力低下」3つのサイン》
① 遠くを見るときに目を細める
見えにくいとき、目を細めてピントを調整しようとします。一時的に見えるようにはなりますが、この動作を続けていると、さらに視力低下が進むこともあるため注意が必要です。
② 顔を傾けたり、手で片目を覆ったりしてものを見る
左右の視力に差がある場合、よく見える目だけで見ようとして、首をひねってテレビや本を見たり、手で片目をかくしてものを見ようとしたりすることがあります。
③ 目をよくこする
視界全体がぼやけているため、「目に何か入っているのかな?」と錯覚して、無意識に目をこすります。
子どもは大人よりも目のピントを合わせる「調整力」が高いため、目にグッと力を入れるなどして一時的に見えている場合があります。しかし、調整力に頼って視力が落ちたまま過ごしていると、勉強に集中できなくなったり、運動やスポーツに思いきり打ち込めなかったりすることも。むし歯が見つかったら歯科医院を受診するように、子どもの視力が低下したら、メガネによる適切な視力矯正を始めましょう。
教えてZoffさん! 子どものメガネ選び「3つの鉄則」
子どもにメガネが必要だとわかったとき、「どこでメガネを買えばいいの?」「どんなメガネを選んだらいいの?」と次々に疑問が湧いてくるのではないでしょうか。全国300以上の店舗で親子のメガネ選びをサポートしているZoffさんが教える、子どものメガネ選びのポイントを紹介します。
【鉄則①】まずは「眼科」を受診する
適切なメガネ選びは、視力と子どもの目の状態を正しく知ることから始まります。目の調整力が高い子どもは、視力検査のときに目を細めたり目に力を入れたりして視力が上振れしやすい傾向があります。余分な調整力が働かないように、目薬を使用して検眼する眼科もあります。はじめてのメガネを選ぶときは、まず眼科を受診して処方箋を出してもらいましょう。
【鉄則②】デザインは「処方箋」に応じて選ぶ
メガネの処方箋には、右目・左目の度数、そして右目の中心から左目の中心までの長さ(瞳孔間距離といいます)が記載されています。度数や瞳孔間距離によって、おすすめのフレームデザインは変わります。たとえば、度数が高い場合は、レンズの厚みがはみ出さない、リムが太いデザインがおすすめです。また、瞳孔間距離が狭い場合、小ぶりなフレームのほうが快適にフィットします。メガネ専門店のスタッフに処方箋を見せ、相談しながらお気に入りのデザインを選びましょう。
【鉄則③】顔の横幅とメガネの横幅を合わせる
子どものメガネ選びで特に大切なのが、「顔の横幅」と「メガネの横幅」を合わせること。顔の横幅には個人差があり、同学年でもかなり差があります。メガネ専門店のスタッフと相談しながらフィッティングすると安心です。Zoffでは顔の横幅を測る子ども用のフィッティングメジャーを使用して、「S/M/L」のどのサイズが適しているかを確かめています。
【ケース別に解説!】わが子にぴったりの1本は?
「使用シーンや目的にあわせてメガネを選ぶのがおすすめです」と鈴木さん。3つのケース別に、おすすめのKIDSメガネを教えていただきました。
◆スポーツをがんばる子どもには
Zoff史上最も壊れにくい「Galileo(ガレリオ)」シリーズ
メガネで特に破損しやすいのが、フロントとつるをつなぐ丁番や、鼻パッドを支える金属部分です。Zoffの「Galileo(ガレリオ)」シリーズは、金属を一切使わないオールラバー製。つるは、曲げたりひねったりしても壊れないほどしなやかで、走りまわるのが大好きなアクティブなお子さんや、習い事でスポーツをしているお子さんに特におすすめです。遠くから飛んでくるボールをキャッチするときや、人と接触するスポーツをするときも、フレームや鼻パッドが折れてケガをする心配を減らせます。
使用後は付属のオリジナルケースにくるっと丸めて収納します。ケースに入れることで本来の形状に戻り、いつでも快適なフィット感が持続。メガネ専門店でのこまめなメンテナンスも不要です。表と裏で色味が異なる、おしゃれなバイカラーデザインも展開しています。
◆メガネの重さや違和感が気になる子どもには
軽く、しなやかな「Zoff SMART kids」
メガネを使い始めたとき、重量や鼻パッドのかたさに違和感を覚える子どもは少なくありません。そんなときにおすすめなのが「Zoff SMART kids」シリーズ。まるでかけていないような圧倒的な軽さが特徴です。最軽量モデルのフレームは、わずか6.8g。ハガキ約1枚分の重さです。航空機に使われている特殊素材を使用することで、軽量化としなやかさを実現しています。
大人にも大人気の「Zoff SMART」の快適なかけ心地をそのままKIDSラインにも継承しています。耳にかかる部分や鼻パッドには肌あたりのやさしいシリコン素材を採用し、耳や鼻への負担を極力減らす設計になっています。お気に入りの1本が見つかりやすい、豊富なデザイン・カラーバリエーションも魅力です。
◆メガネでおしゃれを楽しみたい子どもには
「メタル素材」や「クリアフレーム」がおすすめ
おしゃれを楽しみたいお子さんにおすすめなのが、トレンドを押さえた「Zoff CLASSIC」デザインのKIDSフレーム。トレンドのメタル素材のラウンド型メガネ(写真左)は、大人顔負けのおしゃれなデザインが魅力。きちんと感がアップします。
カジュアルな印象を好むお子さんには、プラスチック樹脂のフレームがおすすめ。なかでも、肌馴染みがいいクリアフレーム(写真右)は特におすすめです。ZoffのKIDSメガネは、子どもが負担なくかけられるように、一般的なプラスチックより軽量のプラスチック素材を使用しています。
これも知りたい!子どものメガネQ&A
続けてZoff広報スタッフの鈴木さんに、メガネに関する素朴な疑問にもお答えいただきました。
Q. メガネを買い替えるタイミングは?
A. フレームや度数が合わなくなったときが目安です
子どもは日々成長しているため、1年ほどでフレームがきつくなってしまうこともあります。小さいメガネを使用し続けると、締めつけによる頭痛や、メガネのズレが起きやすくなります。「頻繁に頭痛を訴える、メガネがズレやすくなった、メガネを直す動作が増えた」ときは買い替えのタイミングです。
また、メガネ使用中でも前述した「視力低下」3つのサインに当てはまるときは、度数が合わなくなっている可能性があるため、眼科を受診するといいでしょう。Zoffでは、18歳まではメガネのお渡し日より1年間、視力変化によるレンズの度数交換を2回まで無料で承っています。子どもの視力は変わりやすいため、子どものメガネを購入するときは、購入後のサポートの有無を調べておくといいですよ。
Q. レンズの傷が心配。注意するポイントは?
A. 「砂埃」や「熱」に注意しましょう
メガネのレンズはとてもデリケート。強い衝撃を与えなくても、傷がつくことがあります。たとえばサッカーや野球などの練習で砂埃を浴びたあと、ユニフォームの端でレンズを拭くと細かい傷がつきます。砂埃など粒子の粗い汚れがついたときは、水を張った洗面器に中性洗剤を1〜2滴加えてメガネをふり洗いし、仕上げに水洗いしてから、乾いたガーゼなどのやわらかい布で拭きましょう。
レンズは熱にも弱く、ドライヤーの熱風をあてたり、気温の高い日に車内に置きっぱなしにしたりすると、クラックと呼ばれるひび割れが起こる場合があります。レンズの傷は、残念ながら修理できないため、メガネ専門店でレンズを交換しましょう。
Q. ブルーライトカット機能は必要?
A. 常用は避け、就寝前に使用するのがおすすめです
ブルーライトの目への影響を不安に感じる保護者は多いようです。たしかに、寝る前にスマホやタブレットなどを見ると、ブルーライトが脳を活性化して、寝つきが悪くなったり、睡眠の質が下がったりすることはありますが、ブルーライトが眼病や視力低下の原因になるという明確なエビデンスはありません。同様に、ブルーライトをカットすることによる目の健康へのプラスの効果(眼精疲労の軽減など)についても、明確な根拠は示されていません。むしろ、日中もブルーライトカットメガネを使用していると、子どもの成長に必要な太陽光までカットしてしまう可能性があります。目の健康のためには、就寝前の電子機器の使用を控えるのが効果的ですが、学習に必要な場合など、就寝前にスマホやタブレットを使用するときは、ブルーライトカット機能のあるメガネを活用するといいでしょう。
写真:PIXTA
Q. 「メガネをかけると、さらに目が悪くなる」って本当?
A. 適切なメガネを使用していれば、視力低下の原因にはなりません
メガネを使い始めると、メガネを外したときに以前よりも見えづらいと感じることがあります。これは、視力低下や近視の進行によるものではなく、よく見える視界に慣れたためだと考えられます。むしろ、視力が低下してもメガネをかけずに過ごしていたり、度数が合わないメガネの使用を続けたりするほうが、目の負担になります。
適切な視力矯正が子どもの可能性を守る!
完成したメガネを渡すと、多くのお子さんが視界の広がりを感じて「よく見える!」と驚きます。適切なメガネを使用すれば、黒板の文字も遠くから飛んでくる球もしっかり見えるようになり、文字通り見えている世界が変わります。
視力矯正をしないまま過ごしていると、適切なメガネをかけても視力が出ないこともあり得ます。子どもの可能性を守るためにも、子どもの視力低下に気づいたときは、適切な視力矯正をしてほしいと思います。
子どもがメガネの着用に抵抗があるときは、好きなキャラクター入りのメガネでテンションを上げたり、好きな色や形を取り入れたりして、子どもがかけたくなるデザインを探すのがおすすめです。ぜひ店舗に足を運んで、子どもの目に合うお気に入りの1本を見つけてみてください。
取材・文:三東社