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「はなまっぷ」後藤有紀さん厳選! 子どもと一緒に行きたい 関東近郊のお花見スポット

ついに待ちに待ったお花見の季節がやってきました! 子どもと一緒に綺麗な花を見たいという親御さんも多いのではないでしょうか。
そこで今回は、日本の美しい花風景を紹介するサイト「はなまっぷ」の後藤有紀さんに、関東近郊にあるおすすめのお花見スポットをピックアップしてもらいました!

【目次】
・江川せせらぎ緑道(神奈川)
・山下公園(神奈川)
・千鳥ヶ淵(東京)
・六義園(東京)
・北浅羽桜堤(埼玉)
・大内沢花桃の郷(埼玉)
・佐久間ダム公園(千葉)
・古河公方公園(茨城)
・岩井親水公園(群馬)

神奈川 江川せせらぎ緑道

  • 桜とチューリップの華やかなトンネル

 かつては農業用水として使用されていた江川が、季節を感じながら歩ける遊歩道として整備されています。一番の見どころは、港北インターの西側に位置する「東方地区」。例年3月下旬の桜の季節になると約200本のソメイヨシノのトンネルの下で、色とりどりのチューリップが咲き乱れます。




後藤有紀さん:交通量の多い道路から少し下ると突如現れる桜のトンネル。周囲の街並みとは対照的な華やかな風景を見ると、まるで秘密の花園を見つけたような気分になれます。13,000球ものチューリップは、愛護会や地域の小学生、企業の手により植えられているそう。駐車場などはありませんが、市バスの停留所から遊歩道までは約3分と、公共交通機関でのアクセスが容易です。お散歩の延長でふらっと気軽に訪問できるのも魅力ですよ。

施設情報
住所:横浜市都筑区東方町・川向町境界
公式サイト:https://www.city.yokohama.lg.jp/tsuzuki/shokai/midokoro/midokoro-03.html

神奈川 山下公園

  • 横浜ならではの景観に咲くしだれ桜

 横浜を代表する観光スポットの山下公園、春と秋にはバラが咲く名所として有名ですが、しだれ桜も人気です。例年3月中旬頃からと、ソメイヨシノよりも少し早く見頃を迎えるため、一足先にお花見を楽しむ人たちで賑わいます。




後藤有紀さん:園内には3本のしだれ桜が植えられています。本数は多くはありませんが存在感があります。周囲には横浜のイメージにぴったりなランドマークが盛り沢山!「横浜マリンタワー」や「ホテルニューグランド」が立ち並び、海沿いには「氷川丸」が停泊しています。それらを背景に入れて写真を撮ると、横浜らしさを感じるロマンチックな桜の景色を収めることができますよ! 公園のベンチに座って海や桜を眺めながらゆっくりと過ごす時間もおすすめです。

施設情報
住所:神奈川県横浜市中区山下町279
公式サイト:https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/machizukuri-kankyo/midori-koen/koen/koen/daihyoteki/kouen008.html

東京 千鳥ヶ淵

  • 東京屈指の桜の絶景

 皇居の西側に位置するお濠、千鳥ヶ淵は全国的にも有名な桜の名所で、「千鳥ヶ淵緑道」と名付けられたお濠沿いの遊歩道には約230本の桜が植えられています。多くは昭和30年代に植樹されたもので、例年3月下旬になるとお濠斜面を埋め尽くすように枝を伸ばして咲く姿は圧巻です。




後藤有紀さん:緑道の九段下駅側にある九段坂公園からの眺めが人気の絶景ポイント。お濠の両側に咲く桜並木の向こうにビル群を望み、そのまた奥にはわずかに東京タワーの姿も望めます。多くの人で混み合いますが、ぜひ1枚写真に収めておきたいところです。ライトアップされた夜の時間帯もおすすめですよ。もう一つの楽しみどころは区営のボート。見頃の時期は行列必至ですが、2025年春からライトアップの期間中は乗船券の事前購入ができるようになりました。大きな桜の下で、楽しそうにボートを漕ぐ人々や、カラフルな色のボートが浮かぶ様子はまさに都会のオアシス。大勢の人で賑ながらも、心安らぐ風景が見られるはずです。

施設情報
住所:東京都千代田区三番町2先
公式サイト:https://visit-chiyoda.tokyo/sakura/

東京 六義園

  • 由緒ある庭園のしだれ桜

 江戸時代に造られた300年以上の歴史のある大名庭園。小石川後楽園と並び、当時から江戸の二大庭園と呼ばれ、国の特別名勝にも指定されています。木々が多く緑が豊かな回遊式庭園の園内には、茶屋や橋などもあり綺麗に手入れされています。




後藤有紀さん:正門から入ると内庭大門の向こうで出迎えてくれるのが、高さ15m、幅20mのしだれ桜。樹齢は約70年で見事な立ち姿で、例年3月中旬から見頃を迎えます。下から見上げると、大きな枝振りから降り注いでくるような桜の花は、逞しさの中にも優しさが感じられます。ライトアップも開催されているので、夜の訪問もおすすめ。夜空の下で浮かび上がる幽玄な姿は息を呑むような美しさですよ。由緒ある庭園で豪華な桜を楽しむ時間は、お子様にとっても印象深く思い出に刻まれるのではないでしょうか? 

施設情報
住所:東京都文京区本駒込6-16-3
公式サイト:https://www.tokyo-park.or.jp/park/rikugien/index.html

埼玉 北浅羽桜堤

  • 色濃く美しいご当地桜

 越辺川沿いおよそ1.2kmにわたり約200本の桜が植えられている桜の名所。例年3月上旬から中旬に見頃になり、トンネルのような桜並木が弧を描きながら続いています。背景には秩父連山も眺められる近年人気のスポットです。




後藤有紀さん:ここで見られるのはちょっとめずらしい桜で、その名も「安行寒桜(アンギョウカンザクラ)」です。埼玉県川口市の安行という場所で咲いていたことから名付けられたそう。大島桜と寒桜との交配種で、ソメイヨシノよりも少し濃いピンク色をしています。土手に咲く花がさらに彩りを添え、あたり一面が優しいパステルカラーに包まれます。天然の芝生のように地面に咲く野草からも、春の訪れを感じることができますよ。ヒヨドリやメジロの鳴き声をBGMに、穏やかな時間を過ごせます。

施設情報
住所:埼玉県坂戸市北浅羽673
公式サイト:https://www.city.sakado.lg.jp/soshiki/25/1255.html

埼玉 大内沢花桃の郷

  • 山里を彩る花桃の風景

 埼玉県西部にある東秩父村は、県内唯一の村で、およそ8割が山林を占めています。ハイキングに訪れる人も多く、豊かな自然に囲まれています。そんな長閑な景色が広がる村の大内沢地区で、地域の人々が美しい景観づくりのために始めたのが「大内沢花桃の郷」です。




後藤有紀さん:例年3月下旬頃になると、花桃や桜やレンギョウなど、春を彩る花木約7000本が、山間の集落を染め上げます。濃いピンクの花桃と、レンギョウの黄色が良い挿し色に、ハクモクレンや菜の花なども一斉に咲き誇り、山里一面が様々な春色に染まります。集落内は徒歩で散策することも可能です。坂道なども有りますが、1周巡れば良い運動になり、ちょっとしたハイキング気分で楽しめます。中でもおすすめなのは、展望台からの眺め。急な階段ですが、ぜひ登ってみてください。高台から眺めれば、山里の風景を一望できて、まるで昔話のような、非日常的で美しい桃源郷のような景色に出合えますよ。

施設情報
住所:埼玉県秩父郡東秩父村大内沢1118−1
公式サイト:https://www.vill.higashichichibu.saitama.jp/soshiki/06/hanamomo.html

千葉 佐久間ダム公園

  • ドライブしながら楽しむお花見とダムの景色

 南房総の鋸南町にある佐久間ダムは、周囲およそ2.4kmが散策路になっていて付近一体が公園として整備されています。2月上旬の河津桜から始まり、3月下旬にはしだれ桜やソメイヨシノ、4月下旬の八重桜まで、様々な品種の2000本以上の桜がリレーのように咲き続け、長期にわたって様々な桜を楽しめる県内屈指のお花見スポットです。




後藤有紀さん:ダムの周りにはいくつかの広場があり、大きなダムを様々な角度から眺めながらお花見を楽しめます。中でもおすすめなのが、ダムの南側に位置する展望広場と水辺広場。展望広場までは急な階段が続きますが、上りきった先にはダム湖周辺を一望できる気持ちの良い眺望が待っています。小高い場所から見下ろすダム湖の風景が、爽快な気分にさせてくれますよ!水辺広場の桟橋まで歩けば、広大で穏やかなダムの水面越しから桜を眺められます。ダムの周りをドライブしながらお花見できるので、あいにくのお天気の日や、歩くのが苦手な方にもおすすめしたい場所です。

施設情報
住所:千葉県安房郡鋸南町大崩39
公式サイト:http://sakumadam.com/

茨城 古河公方公園

  • 公園の中にある見渡す限りの桃林

 江戸時代の初期に古河の藩主が桃林を作ったのが始まりだそう。1975年の公園の開園と同時に、かつての桃林を復活させるために桃の花が植えられました。今では、3月下旬から4月上旬にかけて約1800本が見渡す限りに咲く花桃の名所となっています。




後藤有紀さん:園内に入ると御所沼と呼ばれる大きな池があり、周辺には花桃が咲いています。晴れた日は池の水面も眺めてみてください。青空が映り込み、水鏡のような景色に出合えますよ!さらに奥に進むと、花桃が密集して植えられている広い桃林が。視界いっぱいに色鮮やかな花桃のピンク色が広がっていて、とにかく花桃の数には驚かされます!芝生の緑とのコントラストも美しく、一面の花桃に包まれる公園でお弁当など食べながらピクニック気分でお花見を楽しむことができますよ。

施設情報
住所:茨城県古河市鴻巣399-1
公式サイト:https://www.koga-kousya.or.jp/koga-park/

群馬 岩井親水公園

  • 水仙と桜の絶景

 群馬県東吾妻町の岩井親水公園はラッパ水仙の全国屈指の名所として有名です。水仙は町の花にも指定されていて、4月上旬から中旬には鮮やかな黄色や白の花が楽しめます。見頃の時期には「東吾妻町すいせん祭り」も開催され、多くの人で賑わいます。




後藤有紀さん:公園で咲き乱れるラッパ水仙の数は約30万本!カーペットを敷いたように、あたり一面を埋め尽くします。真冬に白く可憐な花をいくつも咲かせる日本水仙に対して、ラッパ水仙は一つの花が大きく色も鮮やか。よく見ると星のような形をした可愛いお花なんです。公園の側には吾妻川が流れていて、河川敷およそ1kmにわたって約120本のソメイヨシノも植えられています。青空の下で山並みを背景に広がるラッパ水仙と桜並木の共演は絵画のように美しく、爽やかな水仙の甘い香りに癒やされながら、贅沢なお花見時間を満喫できますよ。

施設情報
住所:群馬県吾妻郡東吾妻町植栗
公式サイト:https://www.town.higashiagatsuma.gunma.jp/www/kankou/contents/1204135505037/index.html

「はなまっぷ」後藤さんおすすめのお花見スポットを紹介していただきました。次のお休みは子どもと一緒にお花見スポットに足を運んでみてはいかがでしょうか!

写真:PIXTA


【プロフィール】



後藤有紀
1980年三重県生まれ。日本の美しい花風景と、花の写真を撮ることの楽しさを広めたいという想いから、2015年に「はなまっぷ」を創設。新刊「にっぽんの花地図 神社・お寺の花と桜の絶景」をはじめ、「四季の花々を訪ねていきたい にっぽんの花地図」、「100年後まで残したい!日本の美しい花風景」など日本の花風景に関する書籍や、著書「もっと自分を好きになる 花まるインスタライフ」など、これまでに6冊の出版に携わる。

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はなまっぷ

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