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子育て・教育

もっとわかる! はじめての、親子えほん 第21回<絵本の読み聞かせ、なぜ良いの?>


こんにちは。けいたろうです。
読み聞かせって、なぜ「良い」のでしょうか? 僕が思うことをお伝えします。

親と子、先生と子ども、大人と大人。人と人が絵本でつながる、それが読み聞かせの良さだと思っています。
絵本を読むと、読む人と読んでもらう人との間に、幸せな時間が流れますよね。

例えば、子どもが親に「えほんよんで!」と言います。子どもは、そのお話や絵を楽しみたいのと同時に、親との時間、ふれあいを求めているのだと思います。大切な人が近くに来て、又はふれあって、自分のために絵本を読んでくれることは、何とも嬉しいことでしょう。心の器に水が注がれていく、満たされていくような気持ちになると思います。そのほんのひと時で、自分が愛されていることを感じるかもしれません。親と子の心が、より深くつながると思います。
我が家では寝る前に3冊、絵本を読んでいます。家族のお決まりの時間です。長い話ばかり選ばれると寝るのが遅くなるので、「長いのは一冊だけにしてね」と言ったりもしつつ(笑)。
忙しい日々の中、絵本を読む時間って、なかなかとれません。子どもが小学生になると、余計に。「絵本読んで!」と言いづらいかもしれないし、やっぱりふれあいも減りますね。いつまで続くのか分かりませんが、皆の心が満たされるひと時になっていると感じます。ちなみに、読み手は娘からの指名制で、家内が7割で僕は3割しか読ませてもらえません。聞かせ屋なのに(笑)。


先生と子どもであっても、それは同じです。大好きな先生と一緒に、大好きな絵本を味わえたら、嬉しい気持ちになりますね。それによって、絵本が、お話が、もっと好きになりますし、先生のことも、もっと好きになると思います。やっぱり、人と人がつながるのです。
僕が保育士として一年目を過ごしていた頃、なかなか関係の深まらない女の子が居ました。自分は数少ない男性保育士ですし、警戒されていたようにも思います(笑)。でも、その子は絵本好き。そして僕も、絵本好き。読み聞かせを始めると、決まってその子が来てくれるのです。特別なことをせずとも、いつしか笑顔を交わし合う仲になっていました。


大人と大人でもそれは同じです。僕は、17年前に夜の路上で大人への読み聞かせを始めました。たまたま通りかかった人が、僕の読み聞かせを見て笑ったり、時に涙を流してくれたりもしました。出会ったばかりの大人と大人が、絵本を通して確かにつながれることを感じました。


最近、スマホのアプリや動画でも絵本の読み聞かせがありますね。
それらを通して、絵本の内容や物語を知ったり楽しんだりすることは出来ると思います。読み方も上手かもしれません。ただ、その読み聞かせには、大事な部分が欠けていると思いませんか? そこには、人と人のつながりがありません。
読む人と読んでもらう人との幸せな時間や温もりが、そこにはないのです。

それらを利用することは、悪いとは思いませんが、親子での読み聞かせとは別のものとして考えてもらえると嬉しいです。なぜなら子ども達は、大好きな人に大好きな声で読んで欲しいと思っているからです。

誰かと誰かのつながりを喜び合う絵本3冊を紹介します。


作/サム・マクブラットニィ 絵/アニタ・ジェラーム 訳/小林仁央

定価
1,430円(本体1,300円+税)
発売日
サイズ
26cm
ISBN
9784566003415

作/ダン・ヤッカリーノ 訳/青山南

発売日
サイズ
A4変形
ISBN
9784041076989

絵/わたなべ さとこ 作/にへい たもつ

定価
1,210円(本体1,100円+税)
発売日
サイズ
その他
ISBN
9784041092101

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