みんなにナイショで、あたし、つくっちゃうよ。プロの舞台!
あたし、こころ。人と話すのは超ニガテだけど、セリフを妄想するのがトクイな中学1年生! でも……「妄想ノート」を学校でなくしちゃった!?
2026年6月10日発売の『かくしごとっ! あたしが天才作家の身がわりに!?』(深海ゆずは・作、tanakamtam・絵)を、先行ためし読みできちゃう!
大人気「こちらパーティー編集部っ!」「スイッチ!」「七色スターズ!」シリーズの深海ゆずはさんがおくる、元気とトキメキいっぱいの【お仕事×学園ラブコメ】はじまるよっ☆
『かくしごとっ! あたしが天才作家の身がわりに!?』
深海ゆずは・作 tanakamtam・絵
6月10日発売予定!
リオウの住むマンションにやってきたこころ。そこで出会ったのは、まさかの人物で!? ワクワクの急展開! 笑いがいっぱいのためし読み第4回!
※これまでのお話はこちらから
【4】あこがれの「推し」とそうぐう!?
ドーン! デデーン!
目の前にそびえたつのは、ホテルみたいな立派なマンション!
あたしは「ホゲーッ」と、口をひらきっぱなしで見つめた。
さすがは売れっ子脚本家様のおうちなだけあるわ!
キョロキョロしているうちに、リオウが先にいっちゃって!
あたしはあわててあとについていった。
「――ただいま」
「お……おじゃましま~す。ギャー! なんか踏んだあああああ!?」
一瞬、足にやわらかい感触がして、あたしはあわてて飛びのいた。
『ギエエエエエエ、刺客! 刺客! 殺サレルウウウウウ』
しゃ……しゃべったッ! もしかして、い……生き物ぉっ!?
足元にいるのは、でっぷり太った――鳥だ!
マジマジと見ると、あざやかな黄色の羽を、はげしく上下させている。
「え……どうしよう。死なないよね!?」
ツンツンとつま先でつつくと、リオウがクワッと鬼の形相になる。
「バカ! 足をどけろ! トリン様、おケガはないですか!?」
『小娘エエエェ! ツケモノ石! 死ヌ、トコロ、ダッタゾ!』
バサバサと羽根を舞わせ、叫びながら、でっぷりとした鳥が猛スピードで向かってくる。
つけもの石って、アノめっちゃ重い石だよね!?
え!? このアホ鳥、あたしがそれだって言ってんの!?(怒)
あたしはカチンときて、トリン様と呼ばれた鳥に向かって、腕をぶんまわした。
「はあ!? 人間なめるな、からあげにしてやろうかっ! いたっ。痛たたた!」
ズドーン!
でっぷりしたインコが、怒りまくって突撃してくる。
「もう怒った! 今夜のおかずにしてやる!」
『ポンコツ、アホタレ、ドラム缶!』
「からあげ! 焼き鳥! タンドリーチキン!」
「オマ……っ。トリン様に向かってなんてことを!」
リオウは、真顔でトリン様に頭をさげる。
「トリン様、申し訳ありません。俺がキツくしかっておきますので」
『アーン♡ リオウ、スキ♡ リオウ、イケメン、リオウ、結婚スル♡』
「残念でした。逆立ちしたってからあげと人間は結婚できな――痛ああああっ!」
あたしがケッと悪態をつくと、からあげがまたドスドスと攻撃してくる。
「これ以上ケンカをするな。いくぞ」
「うわっ」
リオウに手を引かれて、ひえええと真っ赤になりながら、その場をはなれる。
「いいですか。トリン様は、うちの神様。トリン様がおもしろいと言った作品は、必ずヒットするんです。必ず仲よくしてください。ましてや食べようとするなんて、もってのほかです!」
ええええっ。そうなの!? あのクソ生意気な鳥がぁ!?
――だけど、今さら仲よくするなんてムリな気がするっ。