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双子育児奮闘記 『ピジョンの子育て 育児用品ブランドの社員たちが本気で悩み、考え、奮闘した育児の話』第5回


すべての赤ちゃんやパパママたちが幸せになるよう働いている育児用品ブランド「ピジョン」の社員たち。
男性社員も女性社員も育休取得率100%で、子育て中のパパママからの信頼は絶大。けれど、そんなピジョンの社員だって、自らの出産・育児には当たり前に悩み、苦戦し、奮闘しています。
出産育児の悩みから、妊活や保活の苦労、夫婦関係のリアルまで、答えのない育児に奮闘するすべての人へ贈る一冊です!
 
※ためし読み連載では、おすすめのエピソードを厳選して紹介します。

 ※これまでの連載はこちらから


苦労も喜びもさまざまそれぞれの育児のカタチ

Pigeon's Report 16
双子育児奮闘記
覚悟を要した出産と、新生児期のお世話



高齢出産、不妊治療の増加で多胎児の出生率も増えている

 アラフォーの妻と私は子どもを望み、病院通いをしていた。もう無理かなと諦めかけていた頃、妻の妊娠が発覚! さらに翌週、胎児は双子であることも判明。うれしさとともに、少し不安を覚えたのも事実だ。近年、日本をはじめ、先進国における多胎児の出生率は大幅に増えている。増加の主な理由は、デリケートな話でもあるが、不妊治療の普及だ。日本ではかつてより高齢出産が増え、高齢の場合、受胎率が下がるため、不妊治療も増えているのである。
 入院を希望した近隣の2つの病院からは、立て続けに断られてしまった。理由は高齢・初産・多胎児であることからハイリスクと評価されたため。最終的にNICU設備の整った、多胎児出産に実績のある病院に決まったが、妻や子どもに、健康や命のリスクがあることを覚悟させられることに。しかし、その病院には多胎児出産予定の人向けのクラスがあり、妻と参加したところ、同じ状況の方と交流がもて、安心できた部分も多かった。


ドキドキの出産と新生児期でも、双子育児ならではの喜びも

 いよいよ出産の日が近づいた。母体の安全を優先し、予定日を早めての帝王切開に。無事、男の子と女の子が生まれた。娘は2000g以下の低体重でNICUに入ることになったが、息子は予想に反して一般病棟で母子同室に。 
 ところが、息子もすぐ呼吸器関係にトラブルが見つかり、翌日にはNICUへ。一度胸に抱いた子どもが手元から離れていく。妻が不安で泣いていた姿が忘れられない。酸素吸入器を口に当てられ、体中センサーだらけだった息子の姿は、私にとってもショッキングなものだった。
 妻は予定どおり退院できたが、子どもたちは体重や体調の安定を待ってからに。その間、妻は産後の痛みを抱えながらさく乳し、冷凍しては病院へ持参。私も会社帰りの病院通いが日課に。消灯後、センサーの明かりだけが光る暗い部屋で、保育器の中の子どもたちへミルクを与えたり、オムツを替えたりしたことを思い出す。
 やっと、娘は生後67日後、息子は生後90日後にわが家へ。家での育児も双子は大変だ。絶え間ないリクエストは2倍。1人でもそうだが、双子ではなおさら、家族のサポートは必須だ。
 何だかネガティブな面ばかり書いてしまったように思うが、2人が思わず同じ行動をとったり、2人それぞれの成長を感じたりするときはとても微笑ましく、双子育児ならではの喜びがある。これからも大変なことは多いと思うけれど、試行錯誤しながら、育児に奮闘していきたい。


次回は、「仁義なき保活」をお送りします。(2月14日公開予定)


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『ピジョンの子育て 育児用品ブランドの社員たちが本気で悩み、考え、奮闘した育児の話』 もくじを公開






著者:ピジョン出版プロジェクトチーム 漫画:倉田 けい

定価
1,375円(本体1,250円+税)
発売日
サイズ
A5判
ISBN
9784046813039

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