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日本さかな検定(愛称ととけん)1級に史上最年少で合格した日本一お魚が大好きな伊藤柚貴くんに日本のお魚の魅力を教えてもらおう!
自分の住む街にはどんなお魚がいるのだろう?
季節ごとにおいしさの違うお魚をどのように食べたらおいしいのかな?
柚貴くんといっしょにお魚研究していきます!(毎月1回更新予定)
こんにちは! 伊藤柚貴です!
今回は、身近なスーパーで購入した食材を使って料理します!
買い物した場所は、福岡市天神のソラリアステージという商業施設の地下にある、にしてつストア レガネット天神店です。そして、そこの鮮魚売場「オーリン・ソラリア店」は、幼稚園の頃から毎週通っているぼくの行きつけの魚屋さんで、鮮度が良くておいしいお魚がたくさん並ぶので大好きなお店です。魚屋の方が店内にいる時は、3枚おろしなどの下処理を頼める魚もあるのでぜひのぞいてみてください(^o^)
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ぼくの書いたおススメPOPもあります♪
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おいしそうなお魚や旬のもの、食べたい魚介類を選んだら、
野菜も好きなので、野菜コーナーで気になるものなどをチェックするのも習慣になっています。
\\ジャジャーン!//
≪今回買った食材はこちらです!≫
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・マアジ…内臓・ウロコなし×2匹
・クロダイ…カマ有り2切れ
・アサリ…247g(29個)
・アワビ…1個
・ケンサキイカ…輪切り1パック
≪スイスチャード(長崎県壱岐産)≫
おしゃれな名前の、カラフルな野菜を見つけました! 初めて見たのですぐに調べたら、ほうれん草のように使えると分かり、この日のメニューに合いそうだったので購入してみました。知らない食材もおもしろそう! 食べてみたい! と思ったら試しています。
ちなみにスイスチャードは、ほうれん草と同じ「アカザ科」の野菜で、比較的季節に左右されず1年中作れることから、和名では「不断草(フダンソウ)」と呼ばれているそうです。
≪冷蔵庫にあった食材≫
・ミニトマト(熊本)
・大葉(長崎)
・ピーマン(長崎)
・白菜(福岡)
こうして産地を見ると、九州産のものが多いなぁと感じてなんだか嬉しくなりました。
【マアジ・長崎県】アジ科
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アジはこれから夏にかけて、脂がのった個体が多く獲れます。お店では“小顔にみえるもの”を選ぶと肉厚でおいしいのでおススメです!
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この切り取られているところには、ゼイゴという硬いトゲトゲしたウロコがあります。
スーパーでは、このように内臓やウロコなどが下処理済みのものや、刺身柵になっているものも多いと思うので、見かけたらぜひ!
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アジフライや唐揚げ、南蛮漬けやパスタなど、色んな料理で食べてみてくださいね(^o^)
おいしいですよ~♪
【クロダイ・福岡県】タイ科
釣り人からは「チヌ」とよばれているタイの仲間で、名前の通り真っ黒な見た目ですが、身がコリコリとしておいしい魚です。
福岡では比較的よく見かける魚ですが、そういえば最近食べてないから食べたいなぁ…と思ったところから今日の献立が浮かんだので選びました。
【アワビ・養殖】ミミガイ科
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アワビとトコブシはよく似ていますが、アワビの方が比較的大型になり、殻にある穴がアワビは4~5個、トコブシは6~9個くらいあり、アワビの穴は隆起しています。最近は、コロナ禍で飲食店用のものが行き場を失って余ってしまい、アワビやトコブシ、なんとウニなども値段が下がっているそうで、ぼくもお買い得のものを見かけたら買って楽しんでいます!
では、これらの食材で、早速調理していきます!
【準備】
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まず、アサリの砂抜きをします。ボウルにザルを重ねて、水から貝が少し出るくらいの量の約3%の塩水(この量で水300mlに塩9g・約小さじ2)に浸けます。新聞紙やアルミホイルなどをかぶせて、暗く、アサリの生息地に似た環境にして1時間ほどおきます(ちなみに、潮干狩りで獲ったアサリはもう少し長く、半日ほど砂抜きします)。その間に他の料理を作りましょう!
【一品目:刺身】…アワビ・マアジ・大葉
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アワビは、よく洗ってから「貝むき」という道具でむきますが、スプーンやしゃもじでも簡単にむくことができます。赤い部分(くち)は食べられないので、切り取ります。周りのヒラヒラとしたひも・貝柱・肝・内臓を切り分けて、刺身では貝柱を使います。薄めに切りますが、わざとギザギザに切る「さざなみ切り」をすると、箸で持ちやすくなったり醤油が絡みやすくなります。アワビの貝の内側はオーロラみたいにきれいなので器に使います。
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マアジを3枚におろして、皮をむき、骨を抜いて、1匹分を刺身状に切りつけます。
【二品目:アジ餃子】…マアジ・大葉・白菜
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いつか食べたいと思っていたアジの餃子を初めて作ってみました!
マアジ一匹分を、包丁でミンチ状になるまでたたき、大葉、おろし生姜、醤油、塩胡椒、軽くレンジでチンして水気を切った白菜を混ぜて餡にします。
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餃子の皮に餡を入れて、閉じる部分を水で濡らしてギュっと閉じて、焼きます。最後に小麦粉を溶いた水で羽をカリッと作って完成です! 正直、、、めっちゃめちゃ美味しかったです(^o^) アジと大葉の風味がしっかりと感じられて、ポン酢でさっぱりと無限に食べられるおいしさでした! オリーブオイルで焼きましたが、ゴマ油で焼いても良さそうです。
【三品目:クロダイの和風アクアパッツァ】…クロダイ・アサリ・ケンサキイカ・アワビ・ミニトマト・スイスチャード
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アクアパッツァというと、むずかしそうなイメージですが、実は日本の漁師料理「なめろう」のように、元々はイタリアの漁師料理で、魚を丸ごと豪快にワインなどで煮込む料理です。今回は家にある料理酒とイカなど色々入れるので正確にはアクアパッツァ風かもしれませんが、切り身を使うので簡単においしくできました!
まず、クロダイとイカを、それぞれ水で3秒ほど洗って水気を拭きます。洗わずに使うと、調理した時に臭みが残ってしまうので、切り身であっても必ず3秒洗うのがポイントです!
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フライパンに薄く油をひき、切り身を皮目から両面パリッと焼きます。そこに砂抜きしたアサリとイカ半量、アワビのひもと肝を入れたら、料理酒と水を1:2の割合で入れて10分ほど蒸します。魚に火が通り、アサリの口が開いたら、切ったスイスチャードとミニトマトを入れ、めんつゆとバターで味を調えたら完成です。
淡泊なクロダイの身に、あさりやイカのエキスがしみ込んで、ふわふわジューシーになり抜群においしかったです。実は“焼いて蒸しただけ”のシンプルな料理ですが、それぞれのうまみが直球に感じられて、幸せになる料理だなと思いました!
【四品目:炊き込みご飯】…ケンサキイカ・ピーマン・ミニトマト
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最後にアクアパッツァの残りのスープが多めに余ったので、翌朝用に「炊き込みご飯」を1.5合分作りました。
まず、炊飯器に研いだお米を入れてアクアパッツァの残りのスープと市販の真鯛出汁をちょろりと入れて、普段の水分量よりやや少なめになるくらい水をいれます。そしてイカ半量、ピーマン、ミニトマトなどの具を入れて炊くだけです。いろいろな魚介類のうまみがぎゅぎゅ~っとつまって、とても美味しかったです。
これで今回の食材を大切においしく使い切ることができました(^o^)
【まとめ】
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今回は、市場や通販ではなく、スーパーにある食材で作ってみましたがいかがでしたか? ちょっとした工夫で、魚はギョギョッとおいしくなります♪ 案外簡単にできるものも多いと思うので、皆さんも身近なお魚たちで美味しい魚料理を作って食べてみてくださいね(≧▽≦)
\\突然ですが、クイズです!//
クロダイは、何でも食べる雑食性の魚として知られています。関東の一部の地域では、この習性を活かして、あるフルーツをエサにした釣り方があります。そのエサとはなんでしょう?
ヒント:ぼくたちも夏によく食べるフルーツだよ!
【食べた後のお楽しみ! 鯛の鯛】
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クロダイの鯛の鯛
大きなカマにしっかり残っていました!
頭のギザギザがかわいいですね(^o^)
<クイズのこたえ>
正解は「スイカ」です。元々は、出荷時期を過ぎてしまった“うらなり”といわれるスイカを海に投げたら、クロダイがスイカに食いついたというのが始まりです。クロダイ釣りの際に、他の小魚が釣れてしまうことを避けられるので人気の釣り方なんだそうです。