親子で過ごすのにぴったりな、全国各地の特急&快速列車をまとめて紹介します。近年は、乗ること自体が目的となる多彩な観光列車が増加。オシャレな個室がある豪華列車は、親子3代での旅行におすすめです。プレイルームがあるファミリー向け車両や、食事ができるラウンジなども進化しています。
ほかにも、寝台特急やレトロなSL 、キャラクター列車などがあり、キッズはもちろん、ママ・パパも新鮮な乗車体験ができます! 春夏の旅行にぜひ利用してみてくださいね♪
寝台特急デビューにワクワク!「サンライズ(瀬戸)」(東京都~香川県)
「サンライズ瀬戸」は、オール2階建ての寝台特急。東京と四国地方の高松をダイレクトに結びます。どの席もゆったりと体を伸ばすことができ、シャワー室(シャワーカード販売機)も完備。長時間の列車旅も快適に過ごせますよ。個室は空間を独占できるため、周囲の人に気兼ねなく過ごしたい家族にぴったり。カギをかけることもできるので安心です。
「B寝台個室シングルツイン」は1人用の個室ながら、2人での利用OK。ベッドが上下2段あり、子どもにとっては秘密基地のよう。ベッドを並列に配した2人用の「B寝台個室サンライズツイン」もそろいます。また、1人用にはなりますが、寝台料金なしの「普通車ノビノビ座席」も。カーペット敷きで足を伸ばして過ごせる寝床が好評です。
なお、中国地方の出雲(島根県)と東京を結ぶ、同じ寝台特急が「サンライズ出雲」です。東京~岡山間では「出雲」と「瀬戸」の2本の列車が連結し、14編成で走ります。
画像提供:JR西日本
列車情報
鉄道会社名:JR西日本
公式サイト:https://www.jr-odekake.net/train/sunriseseto_izumo/
美しい伊豆の海を見渡せる「サフィール踊り子」(東京都~静岡県)
首都圏から気軽に行ける観光地・伊豆への移動を、優雅な時間にしてくれるのが、「サフィール踊り子」です。全車両グリーン席、圧倒的なくつろぎの空間を実現する「プレミアムグリーン」、カフェをイメージしたプライベート空間で過ごせる「グリーン個室」などで、快適なひと時を。「グリーン個室」は最大4名と同6名の2タイプがそろい、親子3世代で旅行することもできますよ。
4号車はオープンスタイルのキッチンを構えた「カフェテリア」。相模湾を眺めながら、こだわりのグルメを堪能しましょう。サイドメニューの「静岡みかんミルクジェラート」などの各種スイーツは、お子さんにうってつけです。
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2~3号車のグリーン個室(1〜4名個室)
列車情報
鉄道会社名:JR東日本
※上記「マンゴーチーズケーキとソフトドリンクセット」は2号・3号限定メニュー
公式サイト:https://www.jreast.co.jp/saphir/
〝走るスイートルーム″がある「スペーシア X」(東京都~栃木県)
23年夏に誕生した新型特急は、車内の造りが豪華です。6号車の「コックピットスイート」は、ふかふかのソファーがあるなど、まるでホテルのスイートルームのよう。室内は11㎡で、私鉄特急最大の個室です(定員7名)。ちょっと贅沢な家族&グループ旅行に利用してみませんか。ほかにも、6号車には個室の「コンパートメント」(定員4名)、5号車には半個室の「ボックスシート」(定員2名)があり、プライベート空間を確保してくれます。
1号車の「コックピットラウンジ」も注目。最大4人掛けのソファー席があり、親子でくつろげます。ラウンジではカフェが営業。日光をはじめとする栃木ブランドのスイーツに、お子さんも喜ぶはず。
列車情報
鉄道会社名:東武鉄道
※カフェの利用は2~5号車乗車の場合、オンライン整理券が必要
公式サイト:https://www.tobu.co.jp/spaciax/
木製ボールプールで遊べる「ろくもん」(長野県)
1号車はファミリー向けの車両で、乗車券に指定席料金をプラスする指定席プランで乗車できます。離乳食や食事の持ち込みもOK(2・3号車は不可)。ちびっ子たちに大好評なのが、「木のプール」。軽井沢~長野の約2時間15分の移動中に、信州の木材を使ったボールプールで遊ぶことができるんです!
車内では、限定グッズや信州産の飲み物なども販売し、加えて記念撮影スペースも。日付の入ったボードの前で乗務員の制帽をかぶって、思い出の写真を収めましょう。
列車情報
鉄道会社名:しなの鉄道
公式サイト:https://www.shinanorailway.co.jp/rokumon/
憧れの蒸気機関車に乗れる「SLレトロぐんま水上」(群馬県)
「SLぐんま」では、「デゴイチ」ことD51-498号機と、「シロクイチ」ことC61-20号機の2両の機関車が活躍中。連結する客車は、12系(車両が青色)と旧型客車(茶色)があり、旧型客車の列車名が「SLレトロぐんま水上(みなかみ)」になります。
高崎駅を出発し、約2時間かけて水上駅まで走行。旧型客車の車両は、1938〜1955年に製造されたものをリニューアル。製造当時をイメージした木目調の内装で、昭和初期の雰囲気を味わえます。車内販売では、SLにちなんだおもちゃなどをチェック!
列車情報
鉄道会社名:JR東日本
※例年冬季は運行しません
公式サイト:https://www.jreast.co.jp/railway/joyful/slgunma.html
子ども目線で楽しめる冒険列車、特急「あそぼーい!」(熊本県~大分県)
「親子で楽しむ鉄道の旅」がテーマの列車の特急「あそぼーい!」は、まるで“走るおもちゃ箱”。3号車は、子どもでも車窓を楽しめるよう、車両の床を25cmかさ上げ。さらに、お子さんが常に窓際に座ることができる座席「白いくろちゃんシート」を設置。キッズ専用のフリースペース「くろクラブ」では、木製ボールプールや絵本を楽しめます。
最大の特徴は、列車最前・最後尾にある「パノラマシート」です。ワイドな車窓から、阿蘇の雄大な自然の風景を、余すことなく満喫しよう。車内販売では、阿蘇の地卵使用のプリンが大人気!
列車情報
鉄道会社名:JR九州
※ダイヤ改正により運転区間が変更。25年3月14日(金)までは熊本駅(熊本県)~別府駅(大分県)、3月15日(土)以降は熊本駅~宮地駅(熊本県)
※白いくろちゃんシートは大人1人と子ども1人(6歳未満)が利用可
公式サイト:https://www.jrkyushu.co.jp/trains/asoboy/
迫力満点の「きかんしゃトーマス号」(静岡県)に乗ろう♪
あの「きかんしゃトーマス号」に乗車できる恒例イベント。蒸気を噴き出すトーマス号は、迫力満点です。車内では、自然豊かな新金谷(しんかなや)~川根温泉笹間渡(ささまど)の景観を楽しんで。合わせて、「バスのバーティー」がツアー形式でトーマス号運転日に運行します。
トーマス号の始発駅・新金谷駅では「トーマスフェア」を開催。トーマス号のなかまたちが集まるほか、トーマス号が転向作業などを行う姿を見学できます。新金谷駅向かいのプラザロコ内の売店では、各種トーマスグッズを販売。
© 2025 Gullane (Thomas) Limited.
列車情報
鉄道会社名:大井川鐵道
※25年度の詳細は未定。上記の情報は変更の場合あり
公式サイト:https://daitetsu.jp/thomas
大パノラマビューにキッズも喜ぶ「特急ラビュー」(東京都~埼玉県)
池袋と西武秩父を結ぶ、近未来的なデザインの特急車両です。客室には、大型窓を等間隔で連続して配置。どの座席からも車窓風景を満喫でき、大パノラマで見る自然の景色に、子どもたちも目を奪われます。ソファーのようなデザインのシートは、手動式可動枕付きで座り心地抜群です。多目的トイレには、ベビーベッドとベビーチェアの設置も。
「特急ラビュー」1編成は、飯能エリアを代表するムーミンバレーパークとのコラボ車両として運行中。特別な車内装飾が施され、同編成1・8号車の両運転台には、ムーミンとリトルミイのぬいぐるみの姿が!
列車情報
鉄道会社名:西武鉄道
公式サイト:https://www.seiburailway.jp/railways/laview/
ダイナミックな眺望が魅力の「特急ロマンスカー・GSE(70000形)」(東京都~神奈川県)
「GSE(70000形)」は、現役の「ロマンスカー」で唯一、展望席がある電車です。車体側面には高さ1mの連続窓を採用。新宿~箱根湯本の運行中、すべての座席より高層ビル群から山や川の自然まで、さまざまな表情を楽しめます。展望席では運転士になったようなワクワク感を体験でき、下り電車なら正面に富士山が望めますよ。
車内の全トイレにはベビーベッドを完備。さらに、一部のトイレにはベビーチェアも設ける気配りも。4号車の多目的室は、授乳時などに利用可。小さな子ども連れのパパ・ママも安心ですね。
列車情報
鉄道会社名:小田急電鉄
公式サイト:https://www.odakyu.jp/romancecar/features/line_up/70000/
列車旅を子どもと楽しむために、予約を早めに入れよう!
9選のおすすめ列車を紹介しました。ローカル地方を走る列車が多いので、海や山の景色も素晴らしいです。「ろくもん」など列車によっては、ビュースポットを通る際、徐行運転サービスもあるから、写真にバッチリ収めましょう。なお、各列車はWEBなどでのシートの予約がマストです。最新情報を各鉄道会社のHPで確認して、お早めに予約を!
ライター:小林智明