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恐竜・古生物好き親子におすすめ! 国立科学博物館 特別展「大絶滅展―生命史のビッグファイブ」徹底攻略!

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東京・上野公園の国立科学博物館で、特別展「大絶滅展―生命史のビッグファイブ」が開幕しました!
2026年2月23日まで開催中で、2026年には名古屋・大阪にも巡回するこの展示、恐竜や古生物が好きなお子さんとのおでかけにぴったりなんです。
この記事では、「大絶滅展」がもっと楽しくなるポイントをご紹介します!



「ビッグファイブ」ってなに?

まず会場に入ると、大きな地球儀「大絶滅スフィア」がお出迎え。
美しい球形の展示映像で、本展のテーマ「大量絶滅」について教えてくれます。
地球上の生物の75%以上の分類群が一気に絶滅する現象=大量絶滅は、これまで何度も起こってきました。
そのうち最も大きな5回の大量絶滅「ビッグファイブ」についてわかるのが「大絶滅展」なのです。


「大絶滅スフィア」の前に立つ本展総合監修の矢部淳さんと、スペシャルナビゲーターの福山雅治さん


「大絶滅スフィア」のまわりには、5つの展示エリアがあり、「ビッグファイブ」それぞれで何が起きたのか知ることができます。
どのエリアにも化石や復元模型がたくさん展示されていて、大ボリューム!
かいつまんで見ても1時間、じっくりなら3時間以上親子で楽しめます。


4度目の大絶滅の展示エリアで目を引く大迫力の全身骨格。レドンダサウルス(左)と、クリオロフォサウルス(右)


なかでも、絵本作家・かわさきしゅんいちさんが大量絶滅前後の世界を描いた美しい10枚の復元イラストは、標本とあわせて見ることで生命の歴史の壮大な流れが直感的にわかるキーアイテム!
復元イラストは各エリアの上部に展示されているほか、第二会場につながる通路でもじっくり鑑賞することができます。

見方がわかると「大絶滅展」がもっと楽しくなる復元イラストについて、展示にかかわるいろいろな方にポイントを聞いてみました!

やわらかい生き物の化石に注目!

  • この人に聞きました!
  • 写真
  • 特別展「大絶滅展―生命史のビッグファイブ」監修者
    三上智之さん
    (国立科学博物館 生命史研究部 日本学術振興会 特別研究員PD)

「ビッグファイブ」で最初の大量絶滅は、約4億4500万年前に起こりました。
その前後の様子を描いた復元イラストがこちらです。

大絶滅前(オルドビス紀)



大絶滅後(シルル紀)



三上さん:
オルドビス紀のパネルでは「エーギロカシス」、シルル紀のパネルでは「アクティラムス」という大きな生き物が泳いでいますよね。
それぞれの時代を象徴するようなグループの生き物で、どちらも2mほどの巨体です。
でも分類は全然違っていて、エーギロカシスはアノマロカリスと同じ「ラディオドンタ類」という、今はいない節足動物に近いグループの生き物なんですね。
一方アクティラムスは「ウミサソリ」という、クモやカブトガニに近い狭角類のなかまです。シルル紀になると大小さまざまなウミサソリが栄えたり、復元イラスト左下のような大規模なサンゴ礁があらわれてたくさんの生物を育む舞台になったり、魚類や陸上植物も栄えたりと、オルドビス紀よりさらに複雑な生態系が生まれるのがおもしろいところです。


実物大のエーギロカシスとアクティラムスの復元模型。ものすごく大きい!


三上さん:
エーギロカシスの化石はモロッコの「フェゾウアタ頁岩」というところで見つかったものを展示しているのですが、このフェゾウアタ頁岩は、普通は化石に残らないようなやわらかいオルドビス紀の生き物の化石がたくさん見つかるすごい場所なんです。
「大絶滅展」のためにぼくがモロッコで発掘した化石や、化石をスキャンし拡大した3Dプリント標本も展示しているのでぜひ見てみてください!

アンモナイトのトゲトゲに注目!

  • この人に聞きました!
  • 写真
  • 特別展「大絶滅展―生命史のビッグファイブ」監修者
    重田康成さん
    (国立科学博物館 生命史研究部 環境変動史研究グループ長)

約2億5200万年前に起きたのは、地球史上最大の大量絶滅。
その前後の様子がこちらです。

大絶滅前(ペルム紀)



大絶滅後(三畳紀)



重田さん:
大量絶滅のあとの生物の多様性というのは、いきなり回復するわけではないんですね。
大絶滅前のペルム紀のイラストでは、海底の方にもたくさん生き物が描かれていますよね。
でも、三畳紀のイラストでは、海の浅いところには生き物がいるんだけど、深いところには全然いなくなっています。
このときは地球全体が暑く、北極・南極と赤道域の温度差があまりないものだから、海洋循環が止まっていたんですね。そうすると、海のなかがよどんでちょっと深いところには酸素が行かないので、生物が棲めない環境だったんです。時間がたってくると深いところにも酸素が行き届いて、多様性が回復してくる。その途上の様子を描いてもらいました。


大絶滅から270万年後のアンモナイトと、400万年後のアンモナイトの化石


重田さん:
大量絶滅後に現れる最初のアンモナイトって、表面がつるっとしているんですよ。
でもだんだんとイボイボ、トゲトゲになってくるんですね。
これは、魚竜などの海に棲むは虫類が栄えて、アンモナイトを食べるようになるので、武装しているんです。
復元イラストにも、日本の魚竜「ウタツサウルス」と、トゲトゲのアンモナイトを描いてもらったので、ぜひ見つけてみてください。

地球のストーリーを感じてほしい

  • この人に聞きました!
  • 写真
  • 絵本作家
    かわさきしゅんいちさん
    (特別展「大絶滅展―生命史のビッグファイブ」復元イラスト担当)
    写真:深田卓馬

かわさきさん:
とにかくめちゃくちゃたくさんの生き物を描きました。
特に、太古の植物をこんなに描いたのは初めてで、新鮮でした。
古植物って、葉っぱだけだったり、枝だけだったり、どこか一部でしか化石が出てこないので、全体像はどんな形なんだろうとか、集まって茂みになったらどんなシルエットに見えるんだろうとか、監修の先生と相談しながら試行錯誤するのがエキサイティングで楽しかったです。
さらに動植物だけじゃなく、土の色やマグマのねばり、隕石の見え方まで、それぞれの専門家の方と話してこだわり抜いています。


白亜紀末の空に光る巨大隕石


かわさきさん:
水のなかの生態系と陸の生態系をひとつの画面に収めたり、それぞれの時代ごとにいろいろな天気や光を描いたり、10枚すべてに工夫が満載です。
いわゆる図鑑にあるような図表ではなく、絵本のように物語を感じられるイラストになっていると思います!
パネルを見て、こんな風に地球ってダイナミックに変わってきたんだな、その積み重ねの上にたまたま今の世界が広がっているんだな、と感じてもらえたら嬉しいです。

他にも見どころ盛りだくさん



さらに世界初公開となるステラーダイカイギュウの全身の実物化石や、



展覧会スペシャルナビゲーターの福山雅治さんが世界各地で撮影した、絶滅の危機に瀕する動物たちの写真が並ぶ第二会場も必見!
第一会場でも、音声ガイドをレンタルすると、なんと福山雅治さんによるガイドを聴きながら巡ることができちゃいます。



グッズショップでは、特別展「大絶滅展―生命史のビッグファイブ」監修者たちが監修した「ガチすぎる」造形の古生物ぬいぐるみがたくさん!
かわさきしゅんいちさんによる表紙のイラストが箔押しで輝く豪華な公式図録や、展示されている復元イラストがプリントされたポストカードも揃っています。

帰りは国立科学博物館に併設されたレストラン「ムーセイオン」やアトレ上野でのごはんもお子さん連れの方におすすめです。
アトレ上野では、特別展とコラボした「絶滅グルメ」が2026年1月2日(金)~1月31日(土)のあいだ総勢12店舗で楽しめるそう。

『ゆびでたどる進化のえほん』で展示がもっと楽しめる!



『ゆびでたどる進化のえほん』は、生命のはじまりから人類の誕生まで40億年の進化の道のりを迷路のように”たどりあそび”で3歳から楽しめる新感覚の科学絵本。
「大絶滅展―生命史のビッグファイブ」の監修を務めた三上智之さんが監修・文を、かわさきしゅんいちさんが絵を手がける話題の一冊です!



ティラノサウルスやトリケラトプス、アノマロカリスやアンモナイトなど特別展でも登場した生き物がたっぷり載っていて、どうやって姿かたちを変え進化してきたのかあそびながら学ぶことができるので、読めば展示がもっともっと楽しくなります!
国立科学博物館の特別展ショップ、ミュージアムショップ(常設展示)でも販売中なので、手にとってみてくださいね。

NHK Eテレ「The Wakey Show」の、進化をテーマにしたミュージックビデオ「ずっしんかー!」にも、『ゆびでたどる進化のえほん』(監修・文:三上智之/絵・かわさきしゅんいち)のイラストが登場中! ぜひご覧ください。


 

三上さんによる解説動画にも注目

人気YouTubeチャンネル「ゆるふわ生物学」で、三上智之さんによる「大絶滅展―生命史のビッグファイブ」の解説動画が公開中。
研究者が解説する展示の見どころや裏側のエピソードに注目です!


 

【展示情報】

展覧会名 特別展「大絶滅展―生命史のビッグファイブ」

会期 2025年11月1日(土)~2026年2月23日(月・祝)

公式サイト https://daizetsumetsu.jp/


開館時間 午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)

※金・土曜は午後7時まで(1月2日、3日を除く。入館は午後6時30分まで)

※常設展示は午後5時まで開館(入館は午後4時30分まで)

休館日 月曜日、12月28日(日)~2026年1月1日(木)、1月13日(火)

ただし、1月12日(月・祝)、2月16日(月)、2月23日(月・祝)は開館

会場 国立科学博物館(東京・上野公園)

〒110-8718 東京都台東区上野公園7-20

入場料 【当日券】

一般・大学生 2,300円

小・中・高校生 600円


※未就学児は無料。

※障がい者手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料。

※学生証、各種証明書をお持ちの方は、ご入場の際にご提示ください。

※本展を観覧された方は、同日に限り常設展示(地球館・日本館)もご覧いただけますが、常設展示の開館時間内に限ります。

※会場内の混雑等により、ご入場を制限する場合があります。


▼オンラインチケットの購入方法や、スペシャルチケットの詳細は下記公式ページをご覧ください。

https://daizetsumetsu.jp/ticket.html


公式X @daizetsumetsu


公式Instagram @daizetsumetsu


問い合わせ 050-5541-8600(ハローダイヤル)、03-5814-9898(FAX)

主催 国立科学博物館、NHK、NHKプロモーション、読売新聞社

協賛 セブン―イレブン・ジャパン、光村印刷、早稲田アカデミー

協力 国立極地研究所、産総研地質調査総合センター、ブリッジリンク

監修者 矢部淳(総合監修、国立科学博物館 生命史研究部 進化古生物研究グループ長)

佐野貴司(国立科学博物館 理学研究部長)

甲能直樹(国立科学博物館 生命史研究部長)

重田康成(国立科学博物館 生命史研究部 環境変動史研究グループ長)

對比地孝亘(国立科学博物館 生命史研究部 進化古生物研究グループ 研究主幹)

木村由莉(国立科学博物館 生命史研究部 進化古生物研究グループ 研究主幹)

齋藤めぐみ(国立科学博物館 生命史研究部 環境変動史研究グループ 研究主幹)

久保田好美(国立科学博物館 生命史研究部 環境変動史研究グループ 研究主幹)

芳賀拓真(国立科学博物館 生命史研究部 環境変動史研究グループ 研究主幹)

三上智之(国立科学博物館 生命史研究部 日本学術振興会 特別研究員PD)

 

【写真クレジット(標本)】

レドンダサウルス(レプリカ・全身骨格):福井県立恐竜博物館蔵

クリオロフォサウルス(レプリカ・全身骨格):国立科学博物館蔵

エーギロカシス(復元模型):国立科学博物館蔵

エーギロカシス(甲皮):国立科学博物館蔵

エーギロカシス(全部付属肢):個人蔵

アノマロカリス(復元模型):国立科学博物館蔵

アクティラムス:国立科学博物館蔵

アクティラムス(復元模型):国立科学博物館蔵

ユウフレミンギテス:国立科学博物館蔵

アナクセナスピス:国立科学博物館蔵

チロリテス:国立科学博物館蔵

ステラーダイカイギュウ:国立科学博物館蔵

 

(取材・文・写真:宇城悠人)


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