やさしい子に育つには? 『脳を育てる 0さいから おやこのおんどくえほん』シリーズの著者・加藤俊徳先生にインタビュー!
『脳を育てる 0さいから おやこのおんどくえほん なかよし』(著:加藤俊徳/絵:くわざわゆうこ)が2026年10月21日(水)に発売!
本作の特長や、やさしい気持ちを育むために大切なことなどを、医師・脳科学者の加藤俊徳先生に伺いました。
- 【定価】
- 1,650円(本体1,500円+税)
- 【発売日】
- 【サイズ】
- B5変形判
- 【ISBN】
- 9784041175170
シリーズ1冊目『脳を育てる 0さいから おやこのおんどくえほん』発売記念インタビューはこちら!
相手の気持ちを想像できるように
――シリーズ2冊目となる本作『なかよし』ですが、1冊目との違いを教えてください。
本作は、家族や近所の人、生きものと触れ合い、「なかよし」になっていくというコンセプトです。愛犬の「こうちゃん」が話の中心になり、1冊目よりもコミュニケーションの輪がさらに広がっています。
人間の言葉を話さない愛犬の状況や気持ちを想像することになるので、他者を思いやる気持ちも自然と育まれていきます。作中でも、「どうしたの?」「よかったね」など、気持ちにフォーカスした内容が1冊目より多く含まれています。
▲こうちゃんへの思いやりの気持ちが描かれています。
相手の気持ちについて普段から想像力を働かせることは、子育てにおいても非常に重要なことです。この本を親子で読むことによって、言葉を習得するだけではなく、家族関係も築かれていくと思います。
――愛犬などのペットと赤ちゃんの交流は、赤ちゃんにどんな影響がありますか?
愛犬と一緒に住んでいるお子さんは、親が愛犬とコミュニケーションをとっているところを日常的に見ているんですよね。そうすると、愛犬が喜ぶときはどんなときなのか、そういったことがわかってくるので、観察力が鍛えられるんです。
また、愛犬がいる家庭は自己肯定感が上がる傾向にあると考えています。言葉を発しなくても愛情を感じられるというのは、とても大きな心の支えになります。愛犬も家族の一員として、ファミリー・レジリエンス(家族が困難やストレスから回復する力)を高める存在だと思います。
――加藤先生も愛犬家ですよね。
はい。本作に登場する「こうちゃん」は、我が家の愛犬がモデルとなっています。2008年からうちにいて、今18歳です。私が子どものころも実家で犬と猫を飼っていて、動物が家にいる環境で育ちました。犬や猫との暮らしから得るものが大きかったので、この本の内容もそんな原体験が込められています。
▲加藤先生の愛犬のこうちゃん。
親のやさしさで、やさしい子に育つ
――人や動物の気持ちを考える力は、何歳くらいから育まれるものでしょうか?
相手の気持ちを事実や状況にもとづいて明確に考えるのは、脳の高度な働きなので時間がかかります。2歳後半から3歳くらいからですね。ただ、0歳のころから、その土台となる、気持ちや愛情を受け取る感覚は無意識に育まれています。赤ちゃんが最初に脳で刺激を受け取るのは、皮膚の感覚なんですよ。肌からの感覚が脳に伝わっていくわけです。なので、その時期の家族との触れ合いが脳に与える影響は大きいです。
――やさしい子に育つために大切ことはありますか?
親やまわりの人がやさしく接することが大切ですね。赤ちゃんの目線になって、赤ちゃんの気持ちを想像するということが、やさしさの基本になると思います。親は、忙しかったり疲れたりしていると、そういった心がけをつい忘れてしまうのですが、子どもを思いやる姿勢を持ち続けるというのが、子育てに必要なことだと思います。
――親が赤ちゃんにかけた方がよい言葉などはありますか?
「よかったね」、「すごいね」など、前向きな言葉や、肯定的な言葉をたくさんかけるのがよいですね。また、言葉そのものだけでなく、「あなたが生きているだけでうれしい」という気持ちでお話することがすごく大事だと思います。顔を向き合わせて愛情を伝えることが、なにより赤ちゃんの栄養になります。
▲空欄にはお子さんの呼び名を書き込めるようになっています。
逆に、よくないのは、赤ちゃんやまだ小さい子に「なんでそうなの」とか「なんでそんなことするの」と言うことですね。「なんで」と言われても、子どもは自分でもわからないですし、うまく言葉にもできません。だからそこは、大人が想像して、思いやってあげる必要があるわけです。難しいですが、親もそうして成長していくことが大切だと思っています。
逆に、よくないのは、赤ちゃんやまだ小さい子に「なんでそうなの」とか「なんでそんなことするの」と言うことですね。「なんで」と言われても、子どもは自分でもわからないですし、うまく言葉にもできません。だからそこは、大人が想像して、思いやってあげる必要があるわけです。難しいですが、親もそうして成長していくことが大切だと思っています。
3世代でいっしょに楽しめる
――1冊目の発売後、反響はありましたか?
発売後すぐに重版がかかるほど、多くの方に手に取っていただいています。講演会をおこなった際には、「この絵本を孫に読み聞かせています」と、動画を見せてくださった読者の方がいました。音読は高齢者の認知症予防にも効果がありますから、そういった使い方をされているのはうれしいですね。
ほかにも、驚いたことがあります。小学1年生の女の子がこの絵本を読んでくれたとき、私からは何も説明していないのに、強調マークのある助詞を強調して読んでいたんですよ。その子のように、小学生になると自分で読むポイントをおさえられるようになるので、赤ちゃんのときだけでなく、長く楽しんでほしいです。
――1冊目と2冊目で、どういう人にどちらがおすすめですか?
このシリーズは、どちらから読んでも大丈夫なようにつくっています。まずは言葉をまねしておしゃべりしたいというご家庭は1冊目、物語も楽しんで、やさしい気持ちを育みたいというご家庭は2冊目をおすすめします。愛犬を飼っているご家庭は、「こうちゃん」が活躍する2冊目が親しみやすいと思います。昨年1冊目を手に取ってくださっていたら、1年経って成長したお子さんと2冊目を楽しんでいただけたらうれしいです。
著者情報
加藤俊徳
脳内科医、小児科専門医、医学博士。加藤プラチナクリニック院長。株式会社脳の学校代表。脳科学・MRI脳画像診断の専門家。脳番地トレーニング、遅口音読や助詞強調おんどく法の提唱者。加藤プラチナクリニックにて、独自開発した加藤式MRI脳画像診断法による脳個性診断を行っている。小児から超高齢者まで1万人以上を診断・治療。
『頭がよくなる! 寝るまえ1分おんどく366日』『頭がよくなる! はじめての寝るまえ1分おんどく』(ともに西東社)、「1話5分 おんどく伝記&名作」シリーズ(世界文化社)など音読本のベストセラー多数。
書籍情報
- 【定価】
- 1,650円(本体1,500円+税)
- 【発売日】
- 【サイズ】
- B5変形判
- 【ISBN】
- 9784041175170
- 【定価】
- 1,650円(本体1,500円+税)
- 【発売日】
- 【サイズ】
- B5変形判
- 【ISBN】
- 9784041164389