KADOKAWA Group

Children & Education

子育て・教育

3~5歳・月齢別ネントレ方法を眠りの専門家が解説!

子どもがどうしても寝てくれない……そんな悩みを抱えている親御さんも多いのではないでしょうか?
3~5歳の子どものネントレについて、日本人初の乳幼児睡眠コンサルタントとして、講演や執筆など幅広く活動している愛波あや(あいば・あや)さんにわかりやすく教えていただきました。

▶新生児~2歳・月齢別ネントレ方法はコチラ


 3歳~5歳 

睡眠の特徴
1日の必要睡眠量:10-13時間

 一般的には4歳ぐらいで昼寝をなくしても午後ぐずることなく過ごせるようになってきます。注意して頂きたいのが、3歳から4歳の間で昼寝を必ずなくさないといけないわけではないので、お子さんのニーズを把握し、必要な場合は昼寝をさせてあげてください。4、5歳ぐらいになると、朝起床してから12時間ぐらい起きていられるようになってきます。





 日中の睡眠 

 3歳になったばかりの子は1時間ほど昼寝をさせてあげることで夕方のぐずりや夜泣きを防ぐことができます。もし昼寝ができない日がありましたら早めに就寝をさせてあげてください。

 3歳半ぐらいから4歳の間で昼寝なしでも一日中元気よく過ごせるようになってくる子が多くなってきます。夕方ぐずったり、癇癪がある場合は4歳や5歳でも昼寝をさせてあげましょう。ただし4-5歳で長時間昼寝をしてしまうと、夜になかなか寝てくれなかったり、就寝時刻が遅くなってしまうので昼寝は1時間ほどで切り上げましょう。習慣的に就寝時間が22時や23時になっている場合は昼寝をなくして19時-20時くらいに寝かせてみましょう。



 寝かしつけのコツ 

・毎日同じ寝かしつけルーティンを行う。
・お子さんの1日を振り返り、触れ合いと会話する。



 セルフねんねのコツ 

①寝ることの大切さを説明
理解力がある年齢なので繰り返し説明することが重要です。「寝ることで朝起きたらもっと元気になってるよ!」「寝ることで明日もっと遊べるよ!」の声かけが効果的です。

②1対1の時間を意識
何か心配事があると寝付けない原因になります。今日あったことなどを会話して不安を解消してあげましょう。

③怖い原因を探る
何が怖いのかを探り、原因を取り除いてあげましょう。暗いのが怖い場合は日中部屋を暗くして懐中電灯で遊ぶなど暗さに少しずつ慣らしてあげるとよいでしょう。




子どもの睡眠の大切さ

子どもの睡眠は、脳の発達に深く関係します。小学校に通いはじめて十分な睡眠がとれていなかったり、質のよい睡眠がとれていないと、学習面にも影響が出やすいことがわかっています。

乳幼児期から質のよい睡眠をとることでこんなメリットがあります。
 

①子どもが十分な睡眠を取ることで、新しい情報を効果的に吸収し、記憶の形成に役立ちます。

②睡眠中には成長ホルモンが分泌されます。

③睡眠中に脳内のホルモンバランスも調整され、ストレスホルモンが低下し、脳の健康に寄与します。

④十分な睡眠は情緒の調整にも役立ちます。睡眠不足の子どもは感情のコントロールが難しくなり、イライラや不安が増加する可能性があります。良質な睡眠は子どもの精神的な健康に寄与します。

⑤睡眠は学習能力や認知発達にも影響を与えます。十分な睡眠を取ることで、子どもは問題解決能力、創造性、意思決定力を向上させることができます。

⑥睡眠不足の子どもは注意力や集中力の低下を経験しやすくなります。十分な睡眠をとることで、子どもは学校や日常生活でのタスクに集中しやすくなります。

子どもの脳の発達にとって十分な質の良い睡眠を確保することはとても大切です。規則的な寝る時間、安全で快適な睡眠環境、スクリーンタイム(携帯・タブレット・テレビ)の制限、健康的な食事、適度な運動などが子どもの良質な睡眠に役立ちます。乳幼児期から習慣にしていると今後の人生がより豊かになることでしょう。




愛波さんに解説していただいた3~5歳・月齢別ネントレ方法をチェックして、できるところから少しずつ日常生活に取り入れていきましょう!



【プロフィール】

乳幼児睡眠コンサルタント 愛波あや
自身が夜泣きや子育てに悩んだことをきっかけに乳幼児の睡眠科学を学ぶ。現在は2児の母として米国・ニューヨーク郊外で生活しながら、日本を代表する乳幼児睡眠コンサルタントとして日本人向けの講演や執筆など幅広く活動。国際資格認定機関IPHIの日本代表兼講師も務め、390名以上のコンサルタントを育成。睡眠や子育て全般の情報配信や質問回答を行う「愛波子育てコミュニティ」は、同種サービスとしては日本最大規模に成長中。著書に「ママと赤ちゃんのぐっすり本」(講談社)、「マンガで読む ぐっすり眠る赤ちゃんの寝かせ方」(主婦の友社)。

慶應義塾大学教育学卒業、Sleeping Smart Japan株式会社代表取締役。
HP: https://aya-aiba.com/
Instagram: https://www.instagram.com/aya_aiba/?hl=en



この記事をシェアする

特集

ページトップへ戻る