7つのベビーサインが身につく絵本『ぽんぽん・ちゅ!』。
発売を記念して、監修者の吉中みちるさん(日本ベビーサイン協会代表理事)が「ベビーサイン」に初めて触れるママ・パパに向けて、「まず何から?どうやって?」を分かりやすくレクチャーする、全3回の連載です。
第1回ではいつから・どんなベビーサインから始めるのがよいかを語っていただきました。
第2回は、ベビーサインを育児に取り入れる5つのメリットをお伝えします。
(第1回はこちらから読めます)
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ベビーサインには、どんなメリットがあるの?
世界で、そして日本でもベビーサインを実践する人口が継続的に増えているのは、やってみたくなるメリットがあるからです。今回はその中からいくつか抜粋でご紹介しますね。
①赤ちゃんの「伝わらないストレス」とママの「わかってあげられないストレス」がぐんと減る
おしゃべりできる前の我が子を前に「ああ、おしゃべりしてくれたらなんでもしてあげるのに・・・」と思ったこと、皆さん一度はあるんじゃないでしょうか? 育児のスタートの一番のストレスは、泣いているわが子を前に「どうしてあげたら良いのかわからない」ことだと思います。ねんねの頃の赤ちゃんの「泣き」はその理由もまだまだシンプルで、おなかを満たしてあげて、オムツを替えて、抱っこしてあげたら泣き止むことも多いでしょう。しかし、だんだん月齢があがってきて、赤ちゃんの意思が明確になってくると、普段のお世話で解決できないグズグズが増えますね。「いま、どうしてほしいのか」「何が楽しいのか」を赤ちゃんがベビーサインで伝えてくれると育児もスムーズに、楽しくなりますね。
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②将来のコミュニケーション力に繋がる
おしゃべりできなくても、ベビーサインで「伝わった」「共感してもらった」体験があると、赤ちゃんの中に「もっと伝えたい!」という気持ちを育て、お子さんの豊かなコミュニケーション力に繋がります。また、ベビーサインでは相手の目をしっかり見て、向き合ってコミュニケーションをとるので、赤ちゃんはコミュニケーションをしている相手に注意を向けることが自然と身につきます。その後成長して、保育園や幼稚園での集団生活が始まってからも、大人の話をきちんと集中して聞く、という態度に繋がります。
③絵本が大好きになる
意外かもしれませんが、ベビーサイン実践者の実に91%が絵本(本)好きになったというアンケート調査があります。赤ちゃん達は本来、「知りたがりの伝えたがり」です。ベビーサインがあれば、ただ受け身で聞くだけでなく、絵本の内容を大好きなママやパパに伝えることができます。
・次のページに【ワニ】さんいるよね
・ねずみさん、ご飯【食べてるね】
・くまさん【泣いてるね】
こうやっておしゃべりするようにベビーサインを使いながら絵本を楽しめるようになると、大人ももっと絵本を読んであげたくなるし、赤ちゃん達も絵本の時間がどんどん好きになります。その相乗効果で、絵本が大好きな子に育つんですね。絵本好きの子は、話し始めたときの語彙量が豊富で、将来読書好きにつながる確率も高いですよ。
④育児の自信に繋がる
ベビーサインがあることでわが子の「どうして欲しい」がわからない、というストレスがぐんと減ります。そうすると、赤ちゃんが泣くことが減り、普段のお世話がスムーズにできるようになり、ママ・パパが笑顔ですごせることが増えます。
また、ベビーサインで気持ちを伝えてくれる赤ちゃんを見ると、「赤ちゃんは自分の所有物じゃない」「一人の人として尊重するべき存在だ」ということに気づけるようになります。その後の育児において、自分の軸をもって赤ちゃんと接することにも繋がるんですね。
⑤家族みんなが育児に参加できる
ベビーサインがあれば、赤ちゃん自らが、離乳食を【もっと】食べたいのか、絵本はもう【おしまい】で良いのか、今、【お水】が飲みたいのか、もう【ねんね】したいのかを伝えてくれます。具体的に「目の前の赤ちゃんがどうしてほしいのか」が分かると、周りの人やきょうだいなど、育児参加のハードルがぐっと下がります。育児は大変ばかりじゃない!ベビーサインがあるとこんなに楽しい、ということを、家族みんなで共有して欲しいですね。
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編集部より
育児の「困った」を一時的に解決するだけでなく、将来のコミュニケーション能力や、ママ・パパの育児スタイルにも良い影響を与えるベビーサイン。最初の一歩は、ぜひ絵本を使って楽しく始めてみてくださいね。
次回の記事では、よくあるQ&Aに答えていただきます!
◆読み聞かせを通じて、生活に役立つ7つのベビーサインが身につく絵本『ぽんぽん・ちゅ!』
https://yomeruba.com/product/ehon/322210001427.html
◆ダウンロードして遊べる、かわいいぬりえも配布中♪
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【著者プロフィール】
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吉中みちる
一般社団法人日本ベビーサイン協会代表理事。2000年に長男を出産し、米国で広がり始めていた新しい育児法「ベビーサイン」に出会う。それ以来、本の出版、各種講演会、講師育成、保育園での導入プログラム、全国での教室展開など、多岐にわたりベビーサインの普及活動を行っている。
https://www.babysigns.jp/(一般社団法人日本ベビーサイン協会 公式サイト)