本格的な夏の暑さを感じるようになってきました。ママやパパの子どもの頃の夏の思い出に、カブトムシが登場することは多いのではないでしょうか。今の時季だからこそ、楽しさが倍増するカブトムシに関する絵本を5冊紹介します。
カブトくん
4歳~
「カブトくん」
作/タダ サトシ
こぐま社 1,430円
虫が大好きなこんちゃんが、森で見つけた巨大なカブトムシの幼虫を庭に埋めると、ある夏の夜、自分と同じくらい大きなカブトムシが出てきました。「カブトくん」と名付け、スイカを食べたりお風呂に入ったり、夢のような時間を過ごします。
昆虫が大好きな作者のタダサトシさんが初めて手がけられた作品。子どもの頃のワクワクした思いがベースになっていて、こんちゃんとカブトくんが一緒に生活する中に、子どもの頃ならではの興奮と喜びが素直に描かれています。
読み聞かせる中で、子どもの頃の夏のなつかしい思い出がよみがえってくること必至です。
かぶとむしは どこ?
4歳~
「かぶとむしは どこ?」
作/松岡達英
福音館書店 1,100円
春の雑木林、落ち葉の下にまるまる太ったかぶとむしの幼虫がいる。夏の初め頃、幼虫が土の中にもぐって部屋を作り、また別の夏の夜、かぶとむしが土から出て、力強い羽音をたててくぬぎの木に飛んでいく。かぶとむしの一生をわかりやすく伝えます。
夏の終わりに腐葉土に産みつけられたかぶとむしの卵が1年かけて成虫になるまでを、まるで写真のように繊細なタッチのイラストで紹介しています。図鑑とは違ったやさしさを感じる雰囲気で、子どもたちが大好きなかぶとむしの成長を通して命の大切さを学ぶことができる一冊。
かぶとむしのぶんちゃん
3歳~
「かぶとむしのぶんちゃん」
作/高家博成、仲川道子
童心社 990円
かぶとむしのぶんちゃんは、夜、土の中から出てくると、メスのかぶとむしを助けたり、乱暴者のクワガタと戦ったり……。やさしいぶんちゃんと、さまざまな虫とのストーリーが綴られている絵本。
作者である高家博成さんと仲川道子さんは、かぶとむしのぶんちゃん以外にも「てんとうむしのてんてんちゃん」「ころちゃんはだんごむし」など、虫の絵本を描かれています。
物語はファンタジーのように見えて、生態に沿っているところもあり、虫に興味を持ち始めた小さい子どもに読んであげるのにぴったり!
カブトムシがいきる森
3歳~
「カブトムシがいきる森」
写真・文/筒井学
小学館 1,540円
今年もカブトムシの1年がはじまりました! 夏の雑木林をにぎわす人気もの、カブトムシ。メスは、ひとつぶずつ、ていねいに卵を産みつづけていきます。そして、いよいよふ化の瞬間。とても大きなカブトムシの、小さな、小さな、幼虫時代のはじまりです。
写真は昆虫写真家として活躍している筒井学さんが「ぐんま昆虫の森」で撮影。カブトムシの魅力を今の子どもたちに伝え、雑木林という舞台でカブトムシが存在する背景、人間とのつながりも知ってほしいという想いでこの本を制作されています。
なかなか見ることのできない自然の中にいるカブトムシの姿は必見です。
むしプロ
3歳~
「むしプロ」
作・絵/山本孝
教育画劇 1,100円
夢の昆虫プロレス、むしプロ〜! ここは真夏のオオクヌギスタジアム。カブト組vsクワガタ組は、あま~い木の蜜を巡って虫同士が汗を流しながら、バトルを繰り広げます。気になる勝負のゆくえは⁉
カブトムシとクワガタの世界で行われているであろう木の蜜の取り合いを、プロレスで再現したユニークな絵本。巷では昆虫の戦いアニメが話題になっていることもあり、子どもも興味津々なこと間違いなし!
カブト組とクワガタ組という限られたカテゴリーの中でのマニアックな戦いで、大人も楽しく読むことができます。
今回はカブトムシをテーマにした絵本を紹介しました。
次回は、「平和」をテーマにした絵本を紹介予定です。(7月公開予定)
お楽しみに。
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