ぽかぽかと暖かい日が続く春本番の5月。スーパーの野菜コーナーには、今の時季ならではの豆が並び始めました。子どもたちとおいしくいただくためにも、まずは豆の絵本を読んでみませんか? ヨメルバ編集部イチオシの絵本はこちらの5冊です。
えだまめきょうだい
3歳~
「えだまめきょうだい」
文/苅田澄子 絵/わたなべあや
アリス館 1,430円
えだまめきょうだいが、自分たちにぴったりの島を求めて旅に出ます。海の中をぷちぷちざーこん、ぷちぷちざーこん。果たして見つかるのでしょうか。
文章の苅田澄子さん、絵のわたなべあやさんは共に、食べ物をテーマとするさまざまな絵本を描いている作家。
この絵本では、えだまめきょうだいがフライパンの島や土鍋の島など、キッチンで聞いたことのある名前のついた島を旅します。じゅうじゅう島では大きな目玉焼きと出会ったり、箸の口をしたおはしどりが登場したり、絵本を読み進めていく中で、見たことや食べたことのある名前に出会うことができ、楽しみながら“食”に触れることができます。
そらまめくんのベッド
3歳~
「そらまめくんのベッド」
作・絵/なかやみわ
福音館書店 1,100円
そらまめくんの宝物は、雲のようにふわふわで、綿のようにやわらかいベッド。だれにも貸したくないくらい大事にしていたベッドがある日なくなってしまって大変! そらまめくん、どうする?
そらまめのさやの中のフワフワとした部分がそらまめくんのベッド。ある日、突然なくなってしまった大事なベッドを探しに出ます。そこで、えだまめくんやグリーンピースのきょうだい、さやえんどうさん、ピーナッツくんに出会い、それぞれのベッドの寝心地を体験。
子ども達が大好きな豆が、どんな“ベッド”に包まれているのか、お話しながら読み進めるのがおすすめです。肝心のそらまめくんのベッドは誰が使っていたのかも見もの!
あずき
4歳~
「あずき」
作/荒井真紀
福音館書店 1,100円
おめでたい席には『お赤飯』、お正月には『おしるこ』、ひな祭りの『よもぎだんご』、こどもの日の『かしわもち』。みんなが大好きなおいしいあずきができるまでを見つめます。
あんこを食べたことがあっても、それが豆(あずき)からできていることを知らない子どもは多いのでは?
おめでたい席であずきがよく食べられるようになったのは、あずきの赤い色にある思いが込められているからなんです。この絵本は、そんなあずきの生長を観察しながら、あずきに込められた人々の思いに迫ります。
親子であんこを食べるたびに、「あんこはこうやってできていたよね」と、繰り返しお話を楽しむことができておすすめ!
ひとつぶのえんどうまめ
5歳~
「ひとつぶのえんどまめ」
作・絵/こうみょうなおみ
BL出版 1,650円
さやから一粒飛び出したえんどう豆。ころころ転がって、どこに行くのでしょう? 坂道を転がり、川を下り、海を漂い、やがて光の中で花を咲かせる小さな豆の大きな旅物語。
阪神大震災の混乱の中、目の病気が悪化して失明をした作者のこうみょうなおみさんが、より多くの子ども達や目の不自由な人たちに、絵の楽しさを知って欲しいと願って作られた絵本。
針金で形をとって原画を描いた作者の創意を生かし、絵のインクが浮き上がるように特殊なインクを使用。目で見て手で触って、さまざまな楽しみ方をすることができるバリアフリー絵本です。
えんどうまめがどこまでも転がる姿は、子どもの目にどう映るのでしょう。
ヘルシーせんたい ダイズレンジャー
4歳~
「ヘルシーせんたい ダイズレンジャー」
作/やぎ たみこ
講談社 1,595円
とうふレッド、うすあげブルー、なっとうグリーン、みそブラック、きなこピンクからなるダイズレンジャー。殿様の悪法を正すべく、5人で立ち向かって行きます。その結果は?
この絵本の舞台は江戸時代を思わせる「いそふらのくに」。大豆畑が一面に広がる健康長寿の国は、新しい殿様により「だいずきんしれい」が!
そこでダイズレンジャーが、殿様にダイズアスレチックをしかけます。その最後には、とうふハンバーグやなっとう巻きなど、大豆で作られたおいしいメニューがズラリ! それを食べた殿様はすっかり大豆を見直します。
めまぐるしい展開で、子どもが飽きないのはもちろん、大豆料理を食べたくなること必至。
今回は、豆をテーマにした絵本を紹介しました。
次回は、かたつむりをテーマにした絵本を紹介予定です。(6月公開予定)
お楽しみに。
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