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インドに行ってよかったこと ママ心理士のインドで子育て大騒ぎ

①人種、国の違いに先入観がなくなった

言葉で説明するのが難しいので、例を出します。日本の小学校に転入した9歳の長女が、夜ご飯の時にこう聞いてきました。「同じクラスにダブルの子がいるの。お母さんどこの国の人だろう?」って。私はたまたまその子のお母さんのことを知っていたので「アイルランド人だよ」というと、その場にいた私の母(60代)が「あら、それなら美人ね」と言いました。すると娘と私が同時に「インド人だって美人だよ」と言ったんですね。ちょっとむっとしながら(笑)。



この時、インドに行ってよかったなーと思いました。アメリカやヨーロッパの人ってなんかキレイなイメージがありますよね。だから母も「ヨーロッパの人=美人」と短絡的に思いついたのでしょうし、その感覚って私にも以前はありました。でもインドの人だって素敵です。英語を教えてもらっていた先生がうっとりするような美人だったのもあるし、インド的イケメンや美女を大量に目にすることで(なにせ人口が多い)インド人に抱くイメージが格段によくなりました。それまではターバン巻いてカレーを食べるおじさんの姿しか浮かばなかったので(笑)。美の基準がぐぐっと広がりました。

他にも、今住んでいる自宅の横をアジア系の方たちが外国語を話しながら通りかかるのを見て、「どこの国の人だろうね」「外国で頑張っててえらいね」と娘二人が話しているのを聞いた時も、嬉しくなったりして、そういう素朴な「いいイメージ」が育ったこと、うまく言えないけど大切なことだなあと思いました。

②完璧主義から、ええじゃないか主義へ

これは主に私のことなのですが、もともと完璧主義というか、満点主義というか、「ちゃんとしたい!」という気持ちが強かったのが、いい意味で完璧主義を脱することができました。よく言う「インドに行くと人生観が変わる」ってこのことじゃないかと思っています。ほら、日本人ってみんなきちっとしてるから。

なにせインドは60点主義。ネットで頼んだものは平気で壊れてるし、傷んだ野菜がふつうに店頭に並んでるし、店員さんがすぐイカサマするし、とにかくツッコみたいところだらけ。最初のうちは「信じられない」「どうしてこうなるの」「もっとこうすればいいのに」といちいち腹を立てていましたが、まあ身が持たないのでだんだんと「まあそんなものか」と思うように(思わされるように?)なりました。

 


「ええじゃないか」と言っていそうなインド人(イメージ写真です)


お風呂毎日入らなくても、多少計算を間違えても、人に迷惑かけてもええじゃないかええじゃないか。そんなゆるさを教えてくれたインド生活に感謝しています。他人の目や細かいことが気になって生きづらい人は、一度インドに行ってみるといいと思います。人生観変わります、ほんとに。って、日本に帰ってから親しい人に何度も言っていて、ウザがられています(笑)。

③英語へ大接近

最後は、英語、これですね。子どもたちへの影響として、英語の存在がすごく身近になったのを感じます。日本に帰ってきてからも、インド感をキープしたくてインドの先生からの英会話レッスンをオンラインで続けているのですが、うちの子は英語がぜんぜん得意じゃないし、好きでもないんです。でも、やる気がなさそうな時に「やめる?」と聞くと、「でも英語しゃべれないと困るから」と、超・消極的な理由ではありますが、自分の意志で続けています。



日本人学校に行っていたので、英語が使えないと困る環境ではなかったにもかかわらず、この「英語は大事」という感覚が身に付いたのはちょっと意外なラッキーでした。ガミガミ言って勉強させるの、本当に大変ですもんね。

子育てをしていて「インドに行ってよかったこと」3つあげてみました。他にも、かの有名なタージマハルに家族みんなで行けたことや、中東やヨーロッパに旅行に行けたことなど、挙げ始めたらきりがない「行ってよかったこと」。



 

何もかもが180度違うインドでの生活は、今振り返ると別の世界での出来事のように感じます。「無事に生き延びられてよかった!」と思うくらいハードだったのはたしかですが、忘れられない経験になり、家族の絆が深くなりました。読者の皆様も、これまで1年間インドで子育てコラムを読んでくださり、本当にありがとうございました。拙い文章でしたが、カレーの国インドでの私のどだばた子育て経験を共有でき、楽しんでいただけたら嬉しい限りです。

では、またコラムを再開できることを祈って!

 

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