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子どもの発達お悩み相談室 第28回 「5歳の娘は、どうしても保育園のトイレではできず、オムツに履き替えてしています。どうすれば?」


みなさまが、小学生以下のお子さまを育てていて、「うちの子ちょっと変わってる?」と思い、お子さまの発達などに関してご心配になっていること、お悩みになっていること、お気づきになったことなどについて、脳科学者の久保田競先生と、その弟子で児童発達研究者の原田妙子先生が児童の脳や発達の最新研究をもとに回答します。※金曜・不定期更新

Q28:5歳の娘は、どうしても保育園のトイレではできず、オムツに履き替えてしています。どうすれば?

■家族状況
あさがお(相談したい子の母、40代前半)、夫、娘(相談したい子、5歳)

■ご相談
5歳(年中)の娘トイレの悩みについてです。娘はどちらかというと、人よりも発達が早いタイプで他人から見るとしっかりしていると言われます。ただ娘は保育園でどうしてもトイレが出来ません。家はもちろんのこと、私がいない習い事や外出中は特に問題なくトイレ(おしっこ)が出来ます。

今までのトイレトレーニングの経緯ですが、正直3歳ごろまでは私達も共働きで忙しい事を理由に保育園にほぼお任せしていました。ただ、通っている園はあまりトイトレを重視していない園なので年少になる前に出来ればOK。年少になっても数人はおむつのままで、夏までにとれるようにしましょう、といった感じでした。娘はというとその数人のうちの1人。でも、そのほかの子たちは早生まれ寄りの男の子が数人でしばらくしたらその数人も出来るようになっていました。

年少になる時点で保育園以外ではほぼトイレの失敗はない状態ではあったのですが、何があったわけでもないのですが、保育園でトイレする事への拒絶が凄く、トイレに行くことすら嫌がる日々が続きました。今はオシッコをしたいということを先生に伝えてトイレまでは行くのですが、トイレでオシッコは出ず最終的にはその場でオムツに履き替えてする。という状態が続いています。本人に聞くと「なんか、オシッコ出ない…」といいます。私が見る限りでは、保育園で特定のトラウマがあるわけではなく、保育園のトイレではオシッコが出来ないというマインドセットがされているように感じます。こういった場合どうすればいいでしょうか?

A. 専門家の回答

一度でも成功体験があれば、すんなりできるようになるのでは。

他のトイレではできている
お家や習い事などではトイレができているのに、保育園でだけトイレができない、ということですね。拒絶がすごい、保育園のトイレに行くことすら嫌がる日々があった、とのことで、よほど保育園のトイレでしたくないようなことがあったのか、保育園のトイレの流す音が嫌だとか、はっきりしたことはわかりません。

 ただ、他のトイレではできている、というのは良いですよね。トイレトレーニングは成功している、と言ってもいいと思います。
 

子どもはお母さんの考えをそのまま取り込みがち
 まずは、あさがおさんが気楽な気持ちでいることが大切です。娘さんの「できないところ」ではなく、「できていること」を見てあげてください。

「保育園のトイレではオシッコが出来ないというマインドセットがされている」ように感じるとのことですが、もしかしたら、あさがおさんがそう思っているから、娘さんが「お母さんがそう言うからそうなんだ」と思い込んでいるのかもしれません。

 というのも、特に幼児から学童期前半では、子どもは、お母さんの話を自分の考えに取り込んで理解していることが少なくないのです。例えば、お母さんが「◯◯ちゃんは、これが嫌いなんだよね」と言えば、〈自分はこれが嫌いなんだ〉と思い込んでしまうことがあるのです。

 なので、あさがおさんご自身が、娘さんの「できない」理由を探すよりも、娘さんはだいたいできているが、時々失敗する、そういうことって子どもだからあるよね、くらいに理解されているとよいと思います。
 

一日保育でサポートしてみる
ただ、保育園は1日で長い時間を過ごすところなので、トイレができるに越したことはありません。あら、いつもトイレうまくできるのにね、「たまたま」できなかったんだね、そのうちまたできるようになるよ、と「保育園ではできない」という娘さんの思い込みを修正してあげるといいかもしれません。

また、あさがおさんが1日保育で一緒に付いていて、トイレのサポートをしてみるのもいいでしょう。一緒にしゃがんで「シーッシーッ」と言ってあげるとか、安心してできるように背中をさすってあげるとか。一緒にトイレをしてみてもいいかもしれません。

 もしそれで、一回でも成功体験があれば、娘さん自身が持っていた「こだわり」が大したことなかったとわかり、あさがおさんがいない日もできるようになるのではないでしょうか。

(※第29回「何度言っても爪噛みがやめられない4歳の息子。このご時世、気になって仕方ありません。」は1月7日(金)に更新されます)

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久保田競先生
1932年大阪生まれ。
東京大学医学部卒業後、同大学院で脳神経生理学を学ぶ。米国留学で最先端の研究を身につけ、帰国後は京都大学霊長類研究所で教授・所長を歴任。
『バカはなおせる 脳を鍛える習慣、悪くする習慣』『天才脳を育てる3・4・5歳教育』『あなたの脳が9割変わる!超「朝活」法』等、脳に関する著書多数。

原田妙子先生
福岡大学体育学部修士課程卒業後、久保田競に師事し博士号取得。海外特別研究員としてフランス国立科学研究センター(College France CNRS)認知行動生理学研究室、パリ第六大学 脳イメージング・運動制御研究室を経て、現在は浜松医科大学 子どものこころの発達研究センターの助教。専門は子どもの脳機能発達。

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