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火鍛冶の娘
発売日:
- 著者:廣嶋 玲子
古代日本。火鍛冶(ほかじ)の匠を父に持つ少女、沙耶は、父のような火鍛冶になるのが夢だった。しかし里には、女は鉄を鍛えてはならないという掟があった。そこで男と偽り、父が病で逝った後も鍛冶を続けていた沙耶だが、そんな彼女に意外な依頼が。それは麗しの王子の成人の祝いに、剣を鍛えてほしいというもの。沙耶は夢中で鍛えるが、その剣は恐ろしい魔剣へと変貌し……。少女の夢と挫折、そして冒険を描いた傑作和風ファンタジー!【登場人物】 ■沙耶(さや)……天才的な鍛冶の才能を持つ少女。男と偽って鍛冶の匠を目指す。■阿古矢王子(あこやおうじ)……伊佐穂の国の第一王子。驚くほどに美しい。■加津稚王子(かづちおうじ)……第二王子。武に秀でた、茶目っ気のある青年。■護足(ごたり)……武人。沙耶のもとを、剣の製作を依頼しに訪れる。
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昨日星を探した言い訳
発売日:
- 著者:河野 裕
「なかなか夜が明けなくて、明日にならなくてつらかった。地球の自転が遅すぎて、どうしてこんなに古臭い時代が続いているのか不満だった」僕の前に現れた転校生の少女は、自らの理想のため、頑固に、誠実に、戦い続けると決めていた。永遠にわかり合えないと知っていても、一歩ずつ歩み寄ってきたはずなのに。傷つきながら愛と呼べるものをみつけるまでの少年少女の心情を、研ぎ澄まされた筆致で綴る、青春文学の到達点。
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六人の嘘つきな大学生
発売日:
- 著者:浅倉 秋成
>■■各種ミステリランキングで話題沸騰中■■『このミステリーがすごい! 2022年版』(宝島社)国内編 8位週刊文春ミステリーベスト 10(週刊文春 2021年 12月 9日号)国内部門 6位「ミステリが読みたい! 2022年版」(ハヤカワミステリマガジン 2022年 1月号)国内篇 8位『2022本格ミステリ・ベスト10』(原書房)国内ランキング 4位成長著しいIT企業「スピラリンクス」が初めて行う新卒採用。最終選考に残った六人の就活生に与えられた課題は、一カ月後までにチームを作り上げ、ディスカッションをするというものだった。全員で内定を得るため、波多野祥吾は五人の学生と交流を深めていくが、本番直前に課題の変更が通達される。それは、「六人の中から一人の内定者を決める」こと。仲間だったはずの六人は、ひとつの席を奪い合うライバルになった。内定を賭けた議論が進む中、六通の封筒が発見される。個人名が書かれた封筒を空けると「●●は人殺し」だという告発文が入っていた。彼ら六人の嘘と罪とは。そして「犯人」の目的とは――。怒濤の伏線回収に驚嘆の声続出! 青春ミステリの傑作が、ついに文庫化!
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君は医者になれない 膠原病内科医・漆原光莉と血嫌い医学生
発売日:
- 著者:午鳥志季
血が怖いという致命的ハンデを抱える医学生・戸島光一郎。落第にリーチが掛かった彼は、救済措置として人手不足のアレルギー・膠原病内科の手伝いを命じられる。 免疫が己の身体を傷付けてしまう難病患者を診療する、膠原病内科、通称アレコー。その外来医長・漆原光莉は、歯に衣着せぬ言動に加え、人として残念な面が多々あるものの、どんな些細な症状も見逃さない名医として大きな信頼を得ていた。そんな彼女の下で戸島は様々な患者と出会い、多くのものを学んでいく。
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嘘の世界で、忘れられない恋をした
発売日:
- 著者:一条 岬
余命1年の宣告を受けた高校2年の月島誠は、想いを寄せる美波翼に気持ちを伝えられない日々を送っていた。でも、それでいい。そう思っていたある日、誠は翼から映画制作部に誘われ、事態は思わぬ方向に転がり始める。 活動を重ね互いに惹かれ合う二人だったが、残酷にも命の刻限は確実に迫っていた。そこで誠は、余命のことを知らない翼が悲しまないよう、ある作戦を実行するが――。 映画を通じて心を通わせる少年少女たちを描いた、感涙必至の青春ラブストーリー。
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暗闇の非行少年たち
発売日:
- 著者:松村 涼哉
少年院から退院した18歳の水井ハノは、更生を誓いながらも上手く現実に馴染めず、再び犯罪に手を染めようとしていた。そんな時、SNSで「ティンカーベル」と名乗る人物から、ある仮想共有空間(メタバース)への招待状が届き――。 空間に集う顔も本名も知らない子供たちとの交流を通し、暗闇にいたハノは居場所を見つけていく。だが、事情を抱える子供たちのある“共通点”に気づいた時――、謎の管理人ティンカーベルが姿を消した。予想もつかない事態へ、ハノたちも巻き込まれていく。子供たちを集める謎の管理人ティンカーベルの目的とは。更生を願い、もがく少女が見つけた光は、希望かそれとも――?鳴りやまない反響に20万部突破 『15歳のテロリスト』の著者が放つ、新たな衝撃ミステリー!!
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新装版 タイム・リープ〈上〉 あしたはきのう
発売日:
- 著者:高畑 京一郎
高校二年生の鹿島翔香はある日、昨日の記憶を喪失していることに気づく。そして彼女の日記には、自分の筆跡で書かれた見覚えのない文章があった。“あなたは今、混乱している。――若松くんに相談なさい” 日記の言葉に従い、クラスメートの秀才・若松和彦に助けを求めると、半信半疑ながらも協力してくれることに。だが、翔香はただの記憶喪失ではなく、あるルールに則って時を移動しているようで――? いまもなお語り継がれる、タイムリープものの金字塔作品が、遂に新装版として登場!
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新装版 タイム・リープ〈下〉 あしたはきのう
発売日:
- 著者:高畑 京一郎
度重なるタイムリープ現象の解明に向けて動く和彦と翔香。そして徐々に明らかとなる、タイムリープ現象の輪郭。和彦の友人・関鷹志に協力を仰ぎ対策を練るも、導き出されたひとつの答えは、翔香にとって到底受け入れがたいものだった……。 緻密に組み上げられた時間のパズル。最後のピースが嵌まるとき、運命の秒針が動き出す――。 巻末には、ここでしか読めない作品の舞台裏を描いた新規書き下ろし「『タイム・リープ』の思い出」を収録。
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三世代探偵団 生命の旗がはためくとき
発売日:
- 著者:赤川 次郎
女子高生の令奈は通学途中、ふと覗き込んだ車中で男が刺殺されているのを発見する。なぜかその男は、駆け落ちして姿を消した姉・美樹の名前が書かれたメモを持っていた。姉の身に何かあったのかと心配する令奈。一方で、美樹は駆け落ちした婚約者が裏組織の息子であることを知ってしまい、口封じのため命を狙われていた。さらに組織はあることをきっかけに、対立相手と武力闘争を起こそうとしていて……。天才画家の祖母、マイペースな母と暮らす娘の有里。友人の家族が巻き込まれた抗争に、三世代が立ち向かう!
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グレート・ギャツビー
発売日:
かつて、貧しさと戦争によって恋人デイジーと引き裂かれたジェイ・ギャツビーは、帰還後、巨万の財を築いてニューヨーク郊外のロングアイランドに豪邸をかまえ、夜ごと豪華なパーティを開いていた。それらはすべて、人妻となって対岸の館に住むデイジーを、わが手に取りもどすためだった。その狂おしいまでに一途な情熱が、やがて思いがけない悲劇を引き起こす――。1920年代のアメリカ社会に生きた人々の栄華と退廃、失われた青春の夢を描く、「ジャズ・エイジの旗手」フィツジェラルドの、非の打ちどころがないと言われる最高傑作!
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四畳半タイムマシンブルース
発売日:
8月12日、クーラーのリモコンが壊れて絶望していた「私」の目の前にタイムマシンが現れた。後輩の明石さんたちと涼しさを取り戻す計画を立て、悪友どもを昨日へ送り出したところでふと気づく。過去を改変したら、この世界は消滅してしまうのでは……!? 辻褄合わせに奔走する彼らは宇宙を救えるのか。そして「私」のひそかな恋の行方は。小説『四畳半神話大系』と舞台「サマータイムマシン・ブルース」の奇跡のコラボが実現!
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深夜0時の司書見習い
発売日:
- 著者:近江 泉美
高校生の美原アンが夏休みにホームステイすることになったのは、札幌の郊外に佇む私設図書館、通称「図書屋敷」。不愛想な館主・セージに告げられたルールを破り、アンは真夜中の図書館に迷い込んでしまう。そこは荒廃した裏の世界――“物語の幻影”が彷徨する「図書迷宮」だった! 迷宮の司書を務めることになったアンは「図書館の本を多くの人間に読ませ、迷宮を復興する」よう命じられて……!? 美しい自然に囲まれた古屋敷で、自信のない少女の“物語”が色づき始める――。~本への愛に満ちた《本好きへ贈る物語》に、業界から絶賛の声続出!~◆「この本の扉を開けると迷宮の扉が見えます。進んで下さい。無限に想像力が開放されていくでしょう」――佐竹美保氏/挿絵画家(福音館書店『魔女の宅急便』3~6巻、徳間書店『魔法使いハウルと火の悪魔』 ほか)◆「後半、いきなり、この展開はすごい。反則なみにすごいのに、これをこんなに見事に締めくくるなんて、すごすぎます。あと、こんな本に、こんなおとなしいタイトルを付けるのは反則でしょう」――金原瑞人氏/翻訳家◆「物語の持つ力が人々の心を解きほぐす、強くて優しい願いに満ちた物語です。図書屋敷にも図書迷宮にも行ってみたい!」――三上延氏/小説家(メディアワークス文庫『ビブリア古書堂の事件手帖』著者)
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きみは雪をみることができない
発売日:
- 著者:人間 六度
『今夜、世界からこの恋が消えても』『君は月夜に光り輝く』を輩出した新人賞第28回電撃小説大賞《メディアワークス文庫賞》受賞作新時代の恋愛小説名前のない病を患った彼女との、すれ違う恋の物語ある夏の夜、文学部一年の埋夏樹は、芸術学部に通う岩戸優紀と出会い恋に落ちる。いくつもの夜を共にする二人。だが彼女は「きみには幸せになってほしい。早くかわいい彼女ができるといいなぁ」と言い残し彼の前から姿を消す。もう一度会いたくて何とかして優紀の実家を訪れるが、そこで彼女が「冬眠する病」に冒されていることを知り――。現代版「眠り姫」が投げかける、人と違うことによる生き難さと、大切な人に会えない切なさ。冬を無くした彼女の秘密と恋の奇跡を描く感動作。会うこともままならないこの世界で生まれた、恋の奇跡。≪登場人物紹介≫埋 夏樹:都内の大学に通う文学部一年生。小説を書いているが、そのことに自信を持てないでいる。映像サークルの新歓の席に耐えられず逃げた時に優紀と親しくなる。岩戸優紀:夏樹と同じ大学に通う芸術学部二年生。ある理由のため、冬の期間だけ大学から姿を消す。交際歴が多く、何かと噂の的になっている。辛い食べ物に目がない。
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ノートル=ダム・ド・パリ
発売日:
15世紀末のパリ。ノートル=ダム大聖堂の副司教クロード・フロロは、聖堂前の広場で踊るジプシーの娘エスメラルダに心を奪われ、自分が育てた異形の鐘つき男・カジモドに誘拐させて、わがものにしようとする。しかし間一髪、王室騎手隊の隊長に救われ、エスメラルダはその若き隊長フェビュスに一目ぼれしてしまう。嫉妬に狂った副司教のクロードは、フェビュスを殺し、エスメラルダにその罪を着せ破滅させようとする。一方、エスメラルダの美しさとやさしさにふれ、いつしか愛情を抱くようになったカジモドは、彼女を絶望的な運命から救いだそうとするが――。
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明日をくれた君に、光のラブレターを
発売日:
- 著者:小桜 すず
高2の藍原美月は親友の彼氏に叶わぬ片想いをし、悩む日々を送っていた。ある日、美月は図書室で『こころ』に挟まった自分宛てのラブレターを見つける。差出人の名前は「佐藤」、でも心当たりはゼロ。不審に思いながらも返事を本に挟むと、翌日また手紙が! こうして不思議な文通を繰り返すうち、「佐藤くん」は美月にとって大切な存在になっていくが――。「藍原さんに、会いたい。」手紙にこめられた想いと衝撃の事実がわかるとき、涙が零れる。切なさに包まれる感動作!イラスト/ふすい