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ロシアによるウクライナ侵攻から5か月。 いままさに、核兵器が使われるのではないかという不安が広がっています。
核兵器ってどんなもの?核兵器はどうしてなくならないの?なぜ核兵器を持っている国があるの?
お子さんとニュースを見て、そんな疑問が出てくることもあるのでは?
サーロー節子さんは、13歳のとき広島で被ばくし、姉やおいなど、家族も亡くしました。
6月に刊行された『光にむかって サーロー節子 ノーベル平和賞のスピーチ』は、核兵器をなくすために長年活動してきた節子さんが、2017年に国際組織ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)がノーベル平和賞を受賞したときにおこなったスピーチを、わかりやすく絵本にしたものです。
サーローさんは被ばく当時の壮絶な体験を語り、核兵器をなくしてほしいとうったえます。
核兵器をなくすため、みんなが協力して行動することが大切だと、サーローさんはいいます。
この絵にあるように、あなたも、世界のために行動することができるひとりなのです。 いまや小中学生の祖父母世代も戦後生まれの方が多くなり、子どもたちが直接被ばく体験について聞く機会がなくなっています。
家族でこの本を読んで、いっしょに戦争や核兵器について考えてみませんか。
<サーロー節子さんより>
なぜ核兵器をなくさないといけないのか。 なぜ行動しないといけないのか。これからを生きるみなさんに伝わるようにと、この本ができあがりました。
<編者くさばよしみさんより>
原爆は日本だけが経験したできごとで、これまで本がたくさん出て、多くの人が原爆のおそろしさを知ることができました。
この絵本も原爆のおそろしさを伝えていますが、私がこの本を作ろうと思った理由はそれだけではありません。
13歳で被ばくした節子さんが、「私たち人間は、核兵器を持ってはならないのです。みんなで声を上げなければならないのです」と、身の底から訴えていることを伝えたかったからです。
世界ではたくさんの人が節子さんたちと手をつなぎ、声を上げていること、「あきらめないで。いっしょに声を上げましょう」と手を差し伸べていることを伝えたかったからです。
NHK ニュース(6月4日)、中国新聞(6月14日)、毎日新聞(6月20日)など多数のメディアでも紹介!
編:くさばよしみ 絵:やまなかももこ
- 【定価】
- 1,870円(本体1,700円+税)
- 【発売日】
- 【サイズ】
- A4変形
- 【ISBN】
- 978-4-8113-2940-6
<サーロー節子さんについて>
1945年8月6日、13歳のときに爆心地から1.8キロの場所で被ばく。
節子さんは奇跡的に生きのび、9年後に勉強のためにアメリカにわたりました。アメリカではほとんどの人が原爆には関心がないか、原爆を正しい手段だったと考えていることを知り、核兵器の恐ろしさを世界に訴えていかなければいけないと決意。
節子さんは現在にいたるまで世界各地で被ばくの体験を語り、核兵器をなくす運動を続けています。
<著者紹介>
編 くさばよしみ
編集者。主な編著書に『世界でいちばん貧しい大統領のスピーチ』『ホセ・ムヒカと過ごした8日間』『世界でいちばん貧しい大統領からきみへ』『地球を救う仕事』『潜入!天才科学者の実験室』(汐文社)、『世界の人びとに聞いた100通りの平和』(かもがわ出版)、『平和村で働いた』(あけび書房)、『科学にすがるな』(岩波書店)、『おしごと図鑑シリーズ』(フレーベル館)ほか。『映画カントクは中学生!』(汐文社)で沖縄タイムス出版文化賞児童部門賞。
絵 やまなかももこ
第19回、第21回ブラティスラヴァ世界絵本原画ビエンナーレ入選(『田んぼのいのち』『牧場のいのち』(くもん出版)立松和平・作)。俵万智・作『俵万智3・11短歌集 あれから』(今人舎) 、井上篤夫・作『孫正義物語 とことん』(フレーベル館)、漆原智良・作『火のカッパ』(国土社)、重本あき子・作『おばあちゃんがやってきた』(新日本出版社)など。