この連載では育児中のパパママなら、思わず「あるある!」とうなずくような育児の悩みに、夫婦の対話形式で回答。
ユーモアあふれるやりとりでくすっと笑いながら、「視点チェンジ」することで、明日からの育児&知育がちょっと楽しくなりそうです。
連載第2回は、「学びの土台の作り方」の中から、「子どもにどんなふうに育ってほしい?」と「育児書通りにならないのが当たり前……と思えない」を紹介します。
※本連載は『0歳から小学校低学年まで 視点チェンジで子育てがうまくいく』ためし読みから一部抜粋して構成された記事です。
➡<人物紹介>はじめまして、ワーママともです
子どもにどんなふうに育ってほしい?
とも:たかちゃんの子どもと向き合う姿勢には感心しちゃうんだけど、そもそも自分の子どもには、どんなふうに育ってほしいと思ってる?
たか:どんなふうに、というのは特にないよ。僕の子育ての目標は子どもが豊かで実りある人生を送ってくれること。人生最期の瞬間に、これまでを振り返って、「なんて幸せだったんだ」って、満足して旅立ってくれたらいいなと思ってる。人生全体の満足度が、自分を超えてくれたら、親としては大満足だよ。
とも:気持ちはわかるんだけど、ふわっとしてるね(笑)。もっと具体的に、お金持ちになってほしい、医者になってほしい、いい大学を出てほしいとか、そういうのはないの?
たか:特にないよ。だって本人の人生だし、どの道を選んで、どんなふうになりたいかはあくまで本人が決めることなんじゃないかな。自分の場合、親としての目標は、子どもが実りある豊かで満足度の高い人生を送ることしかない。
そして、親としてできることは、そのための選択肢や可能性を、できるだけ広げてあげることじゃないかな。でも、具体的に何をどう伸ばすかは、その子次第、そのときの状況次第だから、前もって想定して決められる話ではないよね。
たとえば「わが子を絶対にハーバード大に入れるんだ!」って、親が勝手に決めたと想像してみよう。英語を習わせて、入学に有利になる色々な体験をさせて……時間やお金をかけて、親ができる努力をしていたとするよね。
ところがある日、子どもが「お笑い芸人になるんだ!」って言い出したらどうだろう。ハーバード大に行くというのは親が勝手に決めた目標なのに、それが達成されないことにがっかりして、子どもの夢を心から応援できなくなってしまうかもしれないでしょ。
とも:確かに……。何が子どもに向いているか、子どもにとって幸せかはわからないのにね。
子どもを妊娠したときは、ただ、この子が無事に生まれてくれたらいいって願っていたはずなのに、生まれたら今度は「この子はちゃんと話せるようになるのかな?」と思い、話せるようになったら次は「この子はひらがなをきちんと書けるようになるのかな?」と思い……。次々と新しい期待や不安が出てくるんだよね。
たか:期待や不安が出てくるのはその子の将来を考えている証拠だからね。ただ、子どもの未来像を決めつけないようには気を付けたいよね。
親はいつでも、子どもに「こうなりたい」と言われたときに、受け止められる味方でいたいなって思っているよ。
そして「これができるようになりたい」というのは、常に本人が決めることで、親が勝手に横から決めるのは、やっぱり筋違いだと思うんだ。
<今福先生より>
たかさんの言葉に「人生全体の満足度」というものがありますが、身体的・精神的・社会的に満たされたよい状態を「ウェルビーイング」といいます。ウェルビーイングを重視した教育はいまとても注目されています。
育児書通りにならないのが当たり前……と思えない
とも:実際の子育てが育児書を読んだ通りにはいかないってわかってはいるんだけど、それでもやっぱりがっかりしたり不安になったりすることってあるよね。
たか:僕も子育てで戸惑うことはあるし、育児書を参考にするのもいいと思う。
でも、思い通りに子どもが動かないのは当たり前だよね。
大人で考えてみると、たとえば恋愛の指南書を何冊も読んだからといって、意中の相手との恋愛がうまくいくとは限らない。自分以外の人間が、自分の思った通りに動くなんてこと、そもそもありえないもんね。
とも:確かに! 大人に置き換えると「そうだな」って思えるのに、なんで子ども相手だと「コントロールできるはず」と思ってしまうんだろうね。
たか:子どもがまだ小さいうちは、割と親の言うことを聞いてくれるからじゃないかな? そのときが基準になって、「言うことを聞いてくれるのが本来の状態」って気がしてしまうのかもしれないね。
実際は、子どもも成長するにつれて、自分の考えを持つようになっていく。にもかかわらず親側のアップデートが追いつかずに「なんで言うこと聞かないの!?」ってイライラしてしまう。期待と現実のギャップがあるんじゃないかな。
「なんで言うこと聞かないの?」ではなく、「別の人間なんだからそれが当たり前」という前提に立ったほうがいいと思う。
親側の期待値を修正して、目の前のわが子をきっちり正面から見つめてあげるのがいいと思うよ。
「視点チェンジ」で子育てはうまくいく
子育てに悩みはつきものですが、それ以上に喜びもあるものです。この連載があなたとお子さんの日々を少しだけの楽に、楽しくできたら幸いです。