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子どもに本を贈る「ブックサンタ」。選書のアドバイスとイチオシの本を書店員さんに聞いてみました!


『ブックサンタ』という取り組みを知っていますか? 『ブックサンタ』とは、NPO法人チャリティーサンタが2017年に開始した社会貢献プロジェクトです。活動に賛同する書店で本を購入すると、サンタクロースがあなたの代わりに、困難な状況下にいる全国の子ども達へ本を届けます。今年8回目を迎えたこのチャリティー企画は、クリスマス当日の12月25日(水)まで寄付を募集しています。あなたも誰かのサンタクロースになってみませんか?

ブックサンタに参加するには?

ブックサンタには、主に2つの方法で参加できます。



①本を寄付して参加

ブックサンタ2024へ参加している全国1868店舗の書店のいずれかへ足を運び、本を購入することで参加できます。一般的に「寄付」と聞くと中古の本を提供するケースが多いですが、「ブックサンタ」では新品の本を届けます。書店で本を購入し、そのまま書店員さんへ預けるだけなのでとってもカンタン! 書店での寄付の流れは以下の4ステップです。

1.寄付したい本を選ぶ
2.レジでお会計をする
3.書店員さんに本を預ける
4.寄付者お礼として参加証(ステッカー+サンクスレター)をもらう

お近くの参加書店を調べたい方はコチラからご確認下さい。参加書店へ訪問するのが難しい方は、オンライン書店からの寄付もできますよ!

②クラウドファンディングで寄付して参加

「賛同書店が近くになく、参加できない…」「ブックサンタの取り組みそのものを支援したい!」という方におすすめの参加方法が、クラウドファンディングです。本の購入費用の他、本を管理する倉庫費用、配送費用、印刷費用、広報費用といった、活動運営に必要な費用を寄付で応援できます。詳細はコチラからご確認下さい。

選書のアドバイスとおすすめの本を書店員さんに聞いてみました!

とはいえ、顔の見えない子どもたちへどんな本を選べば良いのか、ちょっぴり悩みますよね。そこで今回は「紀伊國屋書店 新宿本店」(東京都新宿区)の書店員さんに、選書のアドバイスやおすすめの本を聞いてみました!


紀伊國屋書店 新宿本店 4F 児童書コーナーには、「小学生向け推薦図書リスト2024」に掲載された書籍が集められた書棚があります。選書に悩む方は、こちらから選ぶのも良いですね!


選書のアドバイス


児童文学担当の木村さん


子ども時代に愛読していた「思い入れのある本」を選ぶのはいかがでしょうか。例えば、33年ぶりに新刊が発売された『わかったさんのおかしシリーズ』 (作:寺村輝夫/絵:永井都子/あかね書房)などはプレゼントでよく選ばれておりまして、大人が今の子ども達にかつての愛読書を贈る「素敵な本の循環」が生まれているな、と感じますね。また、『モモ』(作:ミヒャエル・エンデ/岩波書店)など、お話として有名な「読む人を選ばない名作」も良いと思います。


絵本担当の都野さん


クリスマスプレゼントとして子どもに本を贈る場合、仕掛け絵本などプレゼント感が出る「大きくて厚みがある本」が選ばれやすいと感じています。また、せなけいこさんや、なかがわりえこさんの絵本など、「世代を超えて読み継がれる名作」も手に取られやすいですね。

書店員さんおすすめの本

ここからは、木村さんと都野さんに選んでいただいた「ブックサンタにおすすめの本」を紹介します。

  • こそあどの森のひみつの場所


小学校低学年~/『こそあどの森のひみつの場所』/絵・著:岡田淳/理論社/1,650円(税込)


「二分間の冒険」(偕成社)などでおなじみの人気児童文学作家、岡田淳さんの最新刊です。岡田先生の本は誰が読んでも面白いですし、胸がポッと温かくなるような優しさがあります。本作は、人と話すことがあまり好きでない主人公が、個性豊かな森の住人たちと少しずつ関係を深めていく過程が描かれた、優しさ溢れるファンタジーです。生き辛さを感じる子どもに「これでいいんだよ」と思わせるなにかがありますね。(木村さん)

  • かなたのif


小学校高学年~/『かなたのif』/著:村上雅都/フレーベル館/1,650円(税込)


村上雅都さんは、『きみの話を聞かせてくれよ』(フレーベル館)が多くの中学校で受験問題に出題されるなど、色々な人に読まれている今注目の作家さんです。本作は大人が読んでも面白い内容になっていますので、親子間のコミュニケーションのカギになる本だと思います。(木村さん)

  • せかいいちれいぎただしいかいじゅう ボンバルボン


『せかいいちれいぎただしいかいじゅう ボンバルボン』/作:キューライス/小学館/1,540円(税込)


タイトル通り、礼儀正しい怪獣のお話です。絵がとにかくかわいくて、読みながら少しニヤッとしてしまいます。作品を通じて、おもしろがりながら言葉遣いや礼儀を学べますよ! 子どもから大人まで幅広い層に読まれている作品です。(都野さん)

  • ほしのおうじさま


『ほしのおうじさま』/原作 アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ/文 ルイーズ・グレッグ/ 絵 サラ・マッシーニ/訳 福本友美子/主婦の友社/1,650円(税込)


普及の名作で、あげる人を選ばない作品なので、ブックサンタに適しているのではないでしょうか。どの子どもにも読んでほしい、受け継いでいく本なので、間違いない感じがありますね。(都野さん)

選書の際の注意点

0-18歳の子どもがブックサンタの対象となるため、図鑑、絵本、雑学、読み物、小説、趣味実用書など幅広いジャンルの本を受け付けています。しかし、推奨されていない本もあるので注意しましょう。

【対象外のもの】
コミック(学習まんが等は可)雑誌(特に●月号などの表記があるもの)、学習参考書、本以外の玩具や雑貨、文具、公序良俗に反するもの
【注意が必要】
上下巻の本(合わせて届けるようにしているが、運営上の観点からは1冊で物語が完結している本を推奨)、複数巻のつづきもの(対象となる家庭は続きを読みたくなっても準備するのが難しい場合があるため)

 あなたも誰かのサンタクロースに

自分自身の想いを乗せた本を、どこかの誰かに贈ることができる「ブックサンタ」の取り組みについて紹介しました。今年の募集期間はクリスマス当日、12月25日(水)迄です。興味を持った方は、是非お近くの書店へ足を運んでみて下さいね。あなたも誰かのサンタクロースになってみませんか?




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