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第56回野間児童文芸賞を受賞した安東みきえ最新作! 誰かに「贈りたくなる」絵本『メンドリと赤いてぶくろ』本日発売!

株式会社KADOKAWAは、『メンドリと赤いてぶくろ』を2021年11月11日(木)に刊行しました。



内容紹介

洗濯されて庭に干されていた赤いてぶくろ。右手と左手がケンカをしています。もち主のゆうちゃんが右ききだから、自分のほうがえらくて立派なんだ、と右手はいばっています。



――と、風が吹いて、右手は遠くに飛ばされてしまいました。そこで出会ったのが、若いメンドリ。
オンドリのように「コケコッコー」と朝を告げたいという夢があるのですが、トサカがないメンドリは、鳴くことができません。
「よし、りっぱな トサカになってやろう!」。赤いてぶくろは、はりきってメンドリのトサカ代わりになりますが――。



「自分のままじゃ、いけないの?」と悩むメンドリと、「立派って、なんだろう?」と考えるようになる赤いてぶくろ。



冬の日の偶然の出会いが、ふたりの未来を大きく変えます。

著者コメント

安東みきえ氏(作)
強い風に洗濯物が揺れてからみあう様子は見ていておもしろいものです。一対の手袋がぶつかりあっているところなどまさに平手打ちの応酬のようです。なかには勢いあまって飛んで行ってしまうものも出てきます。飛んで片方になったいばりんぼうの手袋は、いったいどんな冒険をするのでしょうか。
これを書き終えた頃にオリンピック・パラリンピックが終わり、違いや多様性についても思いを巡らせる時間を与えられました。このお話も「違いってなんだろう」と子どもたちが考えてくれるきっかけになれたら嬉しいのですが。ところで我が家には、ひとつだけになってしまった靴下と手袋たち専用の引き出しがあり、ぎゅうづめになっています。行方知れずになっている片方が、いつかその冒険を終えて戻ってくる日があるかもしれないと思うと、なかなか片づけられないのです。

村尾亘氏(絵)
手袋が左右でケンカしたり、メンドリが手袋をかぶってみたり、一見“コッケー”な場面にも、人間社会や自分自身にも通じる問いがいくつも描かれている物語だと思いました。
たった数軒先の庭ですが、手袋にとってそれはとても大きな旅だったに違いありません。右手の手袋が感じた(であろう)目まぐるしさ、切なさや希望を絵でも表現できればと思いながら描きました。
若いメンドリの明るさが、周囲にポジティブな影響をもたらしていく様子が気持ちいいですね。

原画展情報

①ムッチーズカフェ(東京) 2021年11月26日~2021年12月28日
②つづきの絵本屋(岡山) 2022年2月4日~2022年2月22日
※サイン本販売もあります。
※新型コロナウイルスの感染状況により変更・中止になる場合がございます。

著者プロフィール

安東みきえ
山梨県甲府市生まれ。1994年に「ふゆのひだまり」で小さな童話大賞大賞、「いただきます」で同選者賞今江祥智賞、2001年に『天のシーソー』で椋鳩十児童文学賞、2018年に『満月の娘たち』で第56回野間児童文芸賞を受賞。主な作品に『頭のうちどころが悪かった熊の話』(新潮文庫)、『星につたえて』『ふゆのはなさいた』(アリス館)、『夜叉神川』(講談社)などがある。

村尾 亘(むらお・こう)
多摩美術大学卒業。広告代理店勤務などを経て独立後ニューヨークに滞在し、マンハッタンやブルックリンで個展を開催。2003 年に毎日広告デザイン賞奨励賞、2003 年と2004 年に二科展デザイン部特選賞、2010 年にNY Coo Gallery Open Art Contest に入選。
2017 年『空をつくる』(小さい書房)で絵本デビュー。同作は中国語(簡体字・繁体字)や韓国語も翻訳出版された。www.koh-murao.com/

書誌情報


作:安東 みきえ/絵:村尾 亘

定価
1,650円(本体1,500円+税)
発売日
サイズ
A4変形判
ISBN
9784041112274

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