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不登校やいじめなど学校のリアルに迫る『明日、学校へ行きたくない』反響の声が、到着!


学校にまつわる悩みや不安を抱える子どもたちや保護者、かつてそういった経験をしたことのある大人からの投稿を、イラスト付きで多数掲載。リアルな体験談について、 茂木健一郎さん(脳科学者)、信田さよ子さん(原宿カウンセリングセンター所長)、山崎聡一郎さん(『こども六法』(弘文堂)著者、教育研究者)が一緒に考える様子を、子どもにも読みやすく解説付きで収録した本書。反響の声をたくさんいただきました。その一部をご紹介致します。

① 33歳 男性からの感想
明日の自分と闘わなくてすむ子は、なんて楽なんだろう。
私は小学校からの不登校だった。
朝が来たときに学校に行けるのか、行けないのか。
明日の自分がどうなるのか、私には自分のことがわからなかった。

昨日の自分にとって「明日」だったものが、今やってきている。
今日という一日も、誰かにとっての、とても怖くて、悲しい「明日」だったものだ。
学校は私の「明日」をおびやかして、いつも「今日」をボロボロにさせていた。
大人たちは、「君の不登校の理由はなんだ」「君はなまけているだけなんじゃないか」と責めるばかりだった。

本のなかで、山崎聡一郎さんは、大勢に向けた「君たち」ではなく、一人の子どもに向けた「あなた」に語りかけてくれる。

「あなたを助けたい大人がいる」と、隣に立って手をさしのべる。
大上段からの「君たち」ではなく、今苦しんでいる、私一人に向けた「あなた」に向けた、やさしい言葉だ。
こういうのが、本当に「寄り添う」ということなのだと思う。

 

② 10歳 女性からの感想
共感だらけでした。特に、「自分が怒られている訳じゃ無いのにビクッとする。自分が言われた様に傷ついてしまう。それが嫌で不登校になってしまった。」と言う体験談が、まさに私の事だと思いましたね。

私は今小学4年生ですが、小学校に入学した頃から、先生を怒らせるようなことをするクラスメイトにイライラし、先生が怒らないかとビクビクし、常に緊張して過ごす学校生活に疲れてしまいました。

隣のクラス、違う学年での怒鳴り声ですら私の事だと思っちゃう。隣のクラスが荒れていたり、違う学年の先生が厳しかったりするだけで病んじゃうような感じ。

こんな風に感じてるのは私だけで、どうにか我慢しなければ、みんなと同じように学校に行かなければと頑張ってきましたが、頑張れなくなってしまいました。

その人が言っていた様に、嫌なことがあったら、会社では別の場所に行ったり気分転換に少し外に出たりができる。しかし、学校ではそれができない。

それに対して山崎さんが言っていた、「『そこはそう考える人もいるんだ』というあきらめ方をして、バランスをとっていくのも人間関係」や、「人が傷つけられるのを見ると、自分も同じように傷つくことがある」を見ると、あぁ、私が悪いから傷ついているわけじゃない。私はバランスを取る力を身につければいいんだと思いました。

さらに、「みんなの声」の「自分は咳払いだけでもビクビクする」、「平気なフリをしているけど本当は平気じゃ無い」という言葉に私だけじゃ無いという安心感と、私だけが異常な訳じゃ無いという気持ちになれました。これからもこの本の事を使いながら生きていけたらいいなと思える一冊でした!

 

③ 39歳 男性からの感想
現在39才男性、私は不登校、ひきこもり経験者として、現在講演活動を展開している。
本書『明日、学校へ行きたくない』を読んで感じた事は、やはり、現在でも学校という選択肢が王道にあることによって、多くの当事者が苦しんでるという事だ。
 私が、不登校になったのは、小学校6年。体調不良が原因だ。当時は登校拒否と呼ばれ、現在のようなフリースクールなどの選択肢はなかった。その後、体調が回復し学校復帰した。
 そして、中二でいじめや中一ギャップと呼ばれる小学校と中学校のカルチャーの違いで再び不登校になった。当時はやはり、学校をドロップアウトすれば先の見えない絶望があった。そういった僕だから、本書に登場する悩みを持ってる人達に共感した。本書に出てくる少年少女は学校以外の選択肢が「想像」出来ない状態にあり非常に苦しんでいる。専門家と言われる人が解決策を提示し、不登校状態であっても、現在は多様な選択肢があると言う。
 僕もいじめが原因で不登校になった際、いじめられるような弱い精神が原因だと思った。本書の中で、信田氏が指摘する「被害者有責論」『加害者の側は被害者意識を持っていて、被害者は自分が悪いと思ってる』まさに僕もそのような思考だった。僕に何か悪い点があったのかと不安だった。39才になって講演活動をしてる今となっては、いじめはいじめている人が100%落ち度あると断定できるが、当時はそうではなかった。
 また、学校以外の選択肢の話では、茂木健一郎氏指摘のように、オンラインの通信制の高校などが文科省に認可されていると記載されている。さらに、動画サイトやスポーツクラブ、習い事など、多様な学びも存在する。僕自身も、大学は『八洲学園大学』というオンラインで入学から卒業までできる大学を卒業した。本書の中で、指摘されるように、現在の学校はあまりに画一的。タブレットやその他のツールを使用し、多様な学びが保障されることが多くの児童が無理のない範囲で学習できるとの記載に共感する。本書にもあったように、不登校批判は、現在の学校そのものが多くの生徒に無理を強いる制度である。だから、不登校になった人を批判する構造になってるのだろう。
 多様な選択肢が社会にあるように思うが、学校が王道であることに間違いない。その点は本書でも、指摘されている。それが不当呼応問題の本質だ。不登校新聞社の石井志昂氏が指摘するように、学校を休む事で、後の人生に大きな影響がでることは少なく、普通の人生を歩む人も少なくない。僕は、不登校やひきこもり体験を活かし任意団体『ひきこもり発信プロジェクト』代表を務め講演を年に20回~30回展開している。かつて不登校だった僕が、メディアに取り上げられ、講演のような派手な活動をするとは夢にも思っていなかった。
 当時の僕にそれを伝えても、信じられないかもしれない。しかし、良いことが続かないように悪いことも人生そう長く続かない。
現在インターネットが発達し、スマホがあれば誰とでも繋がれ、どのような学びもできる。講演だってオンラインでできる時代。一旦休んで、また元気になれば多くの選択肢、チャンスはある。本書では、学校以外の選択肢や、不登校後の人生、古い価値観の是正などを学べる貴重な本だ。悩んでいる君には届かないかもしれないけど、大人の一人として言いたい。生きていれば何度でもチャンスはやってくる。今は苦しいかもしれないけど、必ず生きててよかったって思える日が来ると思う。

 

書籍情報



「ふつう」ってなんだろう?不登校やいじめなど学校にまつわる悩みを考える

「学校に行きたくない」「朝、起きるのがつらい」「いじめにあっているけれど、誰にも相談できない」、
そんな「思い」を抱える子どもがたくさんいます。
学校に関する悩みや思いを抱える子どもたちや、その保護者、かつてそういった経験をしたことのある大人からの声を募集しました。
寄せられた投稿について、 3人の専門家が一緒に考えます。

学校にまつわる悩みに向き合うのは、脳と心の関係について研究・発信を続ける脳科学者の茂木健一郎、
カウンセリングを通して多くの人の声を聞き、人間関係の問題を見つめてきた、原宿カウンセリングセンター所長の信田さよ子、
いじめ問題の解決を目指し、『こども六法』(弘文堂)を制作した山崎聡一郎。
子どもたちや取り巻く大人が、不安や悩みごとをどのように捉え、どのような考え方をすればよいのかをともに考えていきます。

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著者:茂木 健一郎 著者:信田 さよ子 著者:山崎 聡一郎

定価
本体1200円(税別)
発売日
サイズ
A5判
ISBN
9784041100431

 

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