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『はっはっはくしょーん』受賞記念 絵本ユニット・たあ先生インタビュー<MOE絵本屋さん大賞新人賞第3位>


撮影:後藤利江 取材・文:編集部

年末の風物詩・MOE絵本屋さん大賞(※)が今年も「MOE」2021年2月号(白泉社)誌上で発表され、1月に刊行された『はっはっはくしょーん』が第13回MOE絵本屋さん大賞2020の新人賞第3位を獲得しました。絵本を手がけた「たあ先生」のおふたり、あいはらひろゆきさんとちゅうがんじたかむさんに、受賞の喜びや作品に込めた思いをお聞きしました。
※「MOE絵本屋さん大賞」は、絵本月刊誌『MOE』(白泉社)が全国の絵本専門店や書店の児童書売場担当者にアンケートを実施し、新刊絵本ベスト30を決定する年間絵本ランキング。今年で第13回を迎える。

――受賞おめでとうございます。率直にどうお感じでしょうか。

あいはら:書店員さんは沢山の絵本を見ているプロの方々なので、その皆さんが選んでくださったというのはとても光栄に思います。
ちゅうがんじ:僕にとっては絵本のデビュー作でもあるので、こうした賞をいただけてとても嬉しいです。



――あいはらさんにとっては、人気絵本『くまのがっこう』(ブロンズ新社)を出されてから、作家生活19年目での新人賞という異例の受賞となりました。改めて、企画の経緯やユニットでの絵本作りについてお聞かせください。

あいはら:ぼくは仙台市出身ということもあって、東日本大震災以降ずいぶん多くの園を回らせていただきました。そういう中で園との関係も深まりましたし、とにかく子どもたちを笑顔にするものを作りたいという気持ちが強くなっていった。そこで、『はっはっはくしょーん』のような、全国の幼稚園・保育園の先生や子どもたちにアンケートをとりながら作るという、まったく新しい作り方の企画が生まれました。
そういう新しいチャレンジに対する評価として新人賞を頂けたというのはとても光栄です。
これまで僕が作ってきた絵本とは性質の違う、新しい領域へのチャレンジでしたし、ちゅうがんじくんとも初めてのタッグだったので、ユニットを作ることで新鮮な気持ちで楽しく取り組めました。

ちゅうがんじ:僕も作っていてとても楽しかったです。単純に役割を分業するのではなくて、オチはああしようこうしようと、あいはらさんと一緒にゲラゲラ笑いながら楽しく考えていきました。



――「たあ先生」は絵本だけでなく、歌も作っていますね。

あいはら:絵本が完成したときに、協力してくれた園へお礼に行きたいと思い、せっかくならただ読み聞かせをするだけでなくもっと子どもたちと一緒に盛り上がれることはないだろうかと考えて、できたのが「はくしょんのうた」です。

ちゅうがんじ:僕はイラストレーターになる前、10年間音楽活動をしていたので、「はくしょんのうた」を作ったときにはその頃の活動が役に立ったのかなと思います。

あいはら:『はっはっはくしょーん』はとてもシンプルな絵本なので歌にしやすかったですね。実際に園で披露した際は僕たちもギターを弾いて一緒に歌い、子どもたちにも絵本とはまた違った楽しみ方をしてもらえたのではないかと思います。



――『はっはっはくしょーん』、これからどのように広まっていってほしいですか。

ちゅうがんじ:今年は特に家にいる時間が長く、我慢しなければいけない場面も多かったんじゃないかなと思います。そういうときに、ひとりででも、家族とでも、この絵本を読んでとにかく笑って、明るい気持ちになってくれればと思います。

あいはら:この絵本は僕らだけで作ったというより、本当に園の先生たちや子どもたちと一緒に作ったものなので、この本が広まることで彼らが喜んでくれることが、僕らもまた嬉しい。「自分の作った絵本がこんなに人気なんだよ」と子どもたちに自慢してもらえるような本になったら嬉しいです。



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