
君たちはその場で頭をかかえてふせた。こうふんしてかみついてくるかもしれなかったが、フクロオオカミたちは君たちのそばを通りすぎていった。みんなどうやら地震とヘリのばく音でパニックになっているようだ。気がつくと背中に乗せてくれた動物たちもいなくなっている。
「ディエゴのやしきまであと少しだ。このまま向かおう!」
君たちは急いで森をぬけた。
ディエゴのやしきは、あれた状態だった。大あわてで脱出をしたのか、先ほどのように動物たちが入りこんであばれ回ったのか。物がゆかにちらかっていて、かべのはくせいがかたむいている。
ディエゴのものと思われるデスクの横のまどから、となりのヘリポートが見えた。やはりヘリはない。シェリーがルイスたちに向けて通信をこころみる。
「うが…、ドウブツ、コロス、ゆるさない!」
ターゼンがはくせいのかざってあるかべをいじっていたら、ションブルクジカと思われるはくせいの首がかたむいて、かべが動いた!
「これは…ひみつの部屋?」
ずれたかべの向こうに、もう一つかくされた部屋があった。緊急時のシェルターだろうか?
「でも…内側のとびらのかぎが、もとから開いていたみたい。…危険があるかも」
シェリーは用心している。