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子育て・教育

絵本の悩みにこたえます 第2回 こまつあさこ

「どんな絵本を選んであげたらよいか分からない」
「絵本好きの子どもに育ってほしい」
など絵本に関するさまざまなお悩みに、絵本のプロがこたえます!



【こまつあさこさんからの回答】
絵本に対する反応は成長段階によって異なります。生後間もない赤ちゃんの小さなリアクションは誰しも気づきにくいもの。ママが気になるのも当然です。
ベビーマッサージの中から2つの大切なことをお伝えしますね。

 ① わが子をよく見る
 ② わが子への語りかけを意識する

読み聞かせの時は、お互いの顔と絵本が見えるように、ママの片膝(ふともも)にお子さんをのせるのがオススメです。
そして、表情の変化(特に目!)と、身の乗り出し具合(体重移動の加減)を感じながら、語りかけるように絵本を読んでみてください。
目やしぐさなど、からだ全体を使って、いま表現できる「おもしろい!」を伝えてくれますよ♪

 

0歳~2歳のお子さんと読むのにおすすめの3作

『やすんでいいよ』(おくはらゆめ  白泉社)



ママになると、自分のことを後回しにしたり、もうひとがんばりを求められる場面が増えますよね。小さな命を守るために。
そんなママたちに、(そして時には自分自身にも)こう声をかけたくなるんです。

「がんばり過ぎなくていいんだよ」
「肩の力を抜いていこう」
「100点じゃなくていいんだよ」
「周りに助けを求めていいんだよ」

『やすんでいいよ』は、著者のおくはらゆめさんがお子さんをもった時の大変さから生まれた作品だと聞きました。



 

読み手である大人たちの心にも自然にしみてくるメッセージ。
こんなふうに、みんなで休み、支え合っていけたらいいですね。

 

『Sassyのあかちゃんえほん にこにこ』
(監修/Sassy/DADWAY 文・絵・デザイン/La Zoo  KADOKAWA)



ベビーマッサージのクラスでは、クラスの終盤に絵本を紹介しています。
毎回何冊か用意するのですが、赤ちゃんたちがこの絵本に向かってハイハイしてくるんですよね。

「ぽんぽん」「てんてん」「ぶーん」などなど、日常生活でも口にしそうなオノマトペがいっぱいなのも、おすすめのポイント。
オノマトペは、視覚と聴覚を結びつけて状況をとらえる力を育むといわれています。



 

この絵本には、きっとみなさんも見たことがある、あるいはすでに持っているかもしれないおもちゃたちが登場します。
それを見つける楽しさもありそうです。

『ぬにゅ~ぽんぽん』(ちかつたけお KADOKAWA)



この絵本を初めて読んだとき、「エールを送ってくれている!」って感じたんです。

赤ちゃんたちには、これから始まる人生へのエールを。
ママやパパには、子育てという苦楽を乗り越えるエールを。

私の好きな絵本作家に、『かいじゅうたちのいるところ』で有名なモーリス・センダックがいます。
『ぬにゅ~ぽんぽん』を読んだとき、センダックの世界がふっとよぎりました。
センダックが描く、「食べる」「食べられる」、そして「出す(排泄する)」という、人の営みの普遍性みたいなものを感じたんです。



 

とても奥深いのに、絵がかわいらしくてポップ、そして色づかいがやさしい。
この絵本に出会ってからの1年、クラスでもことあるごとに紹介してきたのですが、面白いんです、赤ちゃんたちの反応が。

離乳食を始めた赤ちゃんとまだの赤ちゃんとで、笑いのツボがちょっぴり異なるんです。
ご飯を朝昼晩食べることを知っている子と、まだ時間の観念がない子のちがいなのかな。
個人差はあると思いますが、そんな気がしています。



 


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