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【レビュー】赤ちゃんが夢中になるアメリカ発・Sassyの布絵本

 どうやら、Sassyには赤ちゃんをトリコにする秘密が詰まっているらしい。
 それは、「スマイリー」と呼ばれるキャラクターの愛らしさによるものなのか、あるいは、ページをめくる度に目に飛び込んでくる、カラフルでハッピーなグラフィックデザインのためなのか。とにかく、眠いとかお腹が空いたとかでよっぽど機嫌が悪い時でなければ、絶大な威力をもって赤ちゃんの気持ちをわしづかみにしてくれる、それがSassyなのだ。

 そもそもSassyとは、アメリカ生まれの知育おもちゃブランド。1981年に世界デビューを果たし、これまで日本でもガラガラや歯固めなど、さまざまな製品が発売されてきた。発育学や児童心理学の専門家が一緒になって考案しているというそれらのグッズは、カラフルでかわいらしいというだけでなく、赤ちゃんの思考能力・学習能力を伸ばすしかけがあちこちにちりばめられている。

 『Sassyのあかちゃんぬのえほん あーそーぼ』は、光沢のある柔らかい布でできた絵本。見開きが横から縦に変化したり、動物の手足を模したヒモが指で引っ張れるようになっていたり、パリパリカサカサと音を立てる突起が縫い付けてあったり。見る者の視覚だけでなく、触覚や聴覚にも刺激を与える作りになっている。




 初めてこの布絵本を目にした日、一歳半の我が息子は「あ~!」とすぐさま駆けよってきた。彼は基本的にミニカーにしか興味がなく、しかもたいへん気が散りやすい。しかしこの時は、絵本の表紙を指さして誇らしげに「あいよ(太陽)」とにっこり。そして、しおりとして縫い付いているスマイリーのマスコットを「おーる!(ボール)」と放り投げて遊んでいた。その後もキリンの足を引っ張ってみたり、カラフルな水玉のグラフィックを「これ、これ、これ」と指さし確認してみたりと、とても楽しそうだった。一緒にページを手繰った私もつられてテンションが上がったのだった。五感の発達を意図した知育玩具として作られているといっても、まずは赤ちゃんと大人が一緒になって、心底楽しめること。それが、Sassy製品の持ち味であるように思う。



 以来、息子がぐずりそうになった時、この布絵本をすかさず手渡すと、うっかり機嫌を直してくれることがよくある。そのため、持ち運び用のループが付いているこの布絵本は、ベビーカーに欠かせないお伴となっている。お出かけの際、いつでも息子の隣にいてくれてありがとう、Sassy。これからも、どうぞよろしくね。

中村ユイ


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