
多方面で活躍しつつ、家庭では二児の母親として育児にも励む、お笑いコンビ・ニッチェの江上敬子さん。日々、仕事と子育てに奮闘する江上さんに、“笑いながら読んでいるうちに「理科っておもしろい!」という気持ちが育つ”、小さいお子さんにぴったりの学習まんが『ぶっ飛び☆理科でゴー!』をご紹介。作品の内容にも触れていただきつつ、家庭でのお子さんとのエピソードや、自身の学習まんがに関する思い出などを伺いました。
■長男の小学校入学に備えて、あれこれ準備中
――まだ少し先の話になりますが、「お子さんの小学校入学を控え、気になっていること」や、「親としての期待・不安」はありますか?
子どもの学校での生活や、勉強についても気にはなるんですけど、いまいちばん気にしているのは、「学校が終わってからの時間をどうするか?」ですね。4歳の長男がいま通っている保育園だと、最大で21時半まで預かってもらえるので、仕事の都合で帰宅が遅くなることもある我が家にはありがたかったんですが、小学校となるとそうはいかなくて。先輩ママに教えてもらいながら、学童保育にお願いするのがいいんじゃないか…という方向で、いろいろ情報を集めているところです。

――学校の中の生活だけでなく、そうした面にも気を配らないといけないわけですね。
子どもが小学校に上がるタイミングで「自宅で仕事ができるようにした」とか、「仕事自体を変えた」とか、いろいろお話を聞くんですけど、私は職業柄、どこまで調整できるのか、わからないことだらけで。とにかくいまは「うちの家庭の場合、どのような形を取るのがベストなのか?」と、あれこれ模索している感じです。
――お子さんのほうから、進学についての悩みを相談されたりしますか?
いまのところは、まだ「ランドセルの色は何にしようか?」くらいの相談ですね。よく「使っているうちに、途中でその色が嫌になる子が多い」という話を聞くので、先輩ママに相談したところ、「購入時の気分で色を選んでしまうと、そうなる可能性が高いから、カバーをいろいろ変えられるランドセルにするのがいいよ」と教えてもらって。その方向で選ぶつもりでいます。
■「子どもだから」とはぐらかさず、きちんと説明することを心がけています
――お子さんと過ごすなかで出てくる「なんで?」や「どうして?」といった質問について、何か印象に残っているエピソードはありますか?
子どもたちからは、しょっちゅう「なんで?」「どうして?」と聞かれるんですけど、その際に気をつけているのは「子どもだからといってはぐらかしちゃいけない」ということです。ちゃんと理解できないかもしれないけど、いい加減に答えるのではなく、大人と話すときと同じように、きちんと説明するようにしています。

――その意図は?
「こう話したほうがわかりやすいだろう」と変に解釈を加えて説明することで、子どもたちに間違って覚えてほしくないんです。その時点では難しくて、うまく理解できないかもしれないけど、「あれってどういう意味なんだろう?」と好奇心を持って、自分から率先して物事を調べたり、勉強するようになってほしくて。
よく、「子どもにはまだ早いでしょ」とか「それじゃ伝わらないんじゃない?」と言われるんですけど、小さいうちから難しい言葉を耳に馴染ませておくのは大事なことだと思うので、うちではそのように接するようにしています。
そのぶん、聞かれたときには正しい情報を教えてあげられるように、私自身もいろいろ勉強するようになりましたね。自分でも図鑑などで調べて、知識を詰め込んで。おかげで今は、植物や昆虫についてかなり詳しくなりました。
■幼少期は学習まんがで「アリの巣の作りかた」に興味が湧きました
――ご自身が幼少期に読まれた学習まんがや図鑑などで、「これは読んでよかったな」と思われるものはありますか?
学習まんがはどれもおもしろくて大好きでしたね。そのなかでも特に「アリの巣を作ろう」といった内容の一冊が好きで、その本は何度もくり返し読んだ記憶があります。かわいい絵で、「アリはこういうふうに家を作るんだ」ということが紹介されていて。たしか、アリの観察キットとセットで販売していたんじゃないかと。
透明の飼育ケースに土を入れて、そのなかでアリを飼って。まんがと照らし合わせながら、アリが巣を作る過程も実際に見ることができて、生き物に興味を持つきっかけにもなった一冊ですね。考えてみると、歴史上の人物や算数などの本より、生き物であったり、理科の分野の学習まんがのほうがたくさん読んでいた気がします。

――学校の授業でも理科がお好きだったのですか?
そうですね。めちゃくちゃ得意というわけではないんですけど、好きな教科でした。学習まんがって、普通に勉強すると難しいことでも、まんがの形でわかりやすく教えてくれるので。そのおかげで理科に対して興味が湧いて、好きになれたように思います。逆に、小さいころに学習まんがに触れていなかったら、いちばん苦手な教科になっていたかもしれないですね。
――お子さんが「学習まんがで学ぶ」ことについては、どう思われますか?
めちゃくちゃ肯定的です。ただ、うちの子に限らず、今の子どもたちは紙の本より、タブレットで見る電子書籍やYouTubeのほうが受け入れやすいみたいで。私自身は紙のまんが派なんですけど、そういったメディアでも展開すれば、より広く、深く、子どもたちに浸透するんじゃないかなと感じました。
■『ぶっ飛び☆理科でゴー!』はギャグ要素と豆知識のボリュームが絶妙
――角川まんが科学シリーズ『ぶっ飛び☆理科でゴー!』について、率直な感想をお聞かせください。
キャラクターがかわいいし、全部のページがカラーで見やすいのがいいですね。これは子どもの目を引くなと、読みながら感じました。あと何より、ギャグの要素がいっぱい入っているのもいいですね。特に小学校低学年の子どもたちを引きつけるには、ギャグはめちゃくちゃ重要な要素なので、そこがしっかりしているのも見どころ(読みどころ)の一つだと思います。

それともう一点、まんがそのものもおもしろいんですけど、その合間にある豆知識のパートがいいですね。子どもって、こういうところで学ぶんですよ。まんがをざっくり読んだ後に、こういうパートでおさらいをすることで、よりしっかりと知識が頭に入るようになっているので、よく考えられているなと感心しました。
――ただ単に情報を詰め込むのではなく、対象について興味を持ってもらえる構成になっているのがいいですね。
そうなんです。『ぶっ飛び☆理科でゴー!』にはサメの読み物もありますが、サメって普通に調べようとすると、ちょっと不気味といいますか。小さい子だと怖がって、なかなか手を出そうとしないんですけど、この本のようにかわいいイラストで紹介されていると親近感が湧いて。自分からどんどん読み進めて、積極的に知ろうという姿勢になるので、そこがいいなと思いました。
私の場合はそれがアリで、登場人物がアリと同じ大きさになって、アリの世界でいっしょに暮らす……みたいな学習まんがだったんですけど、その影響でアリをはじめ、昆虫にはまったく抵抗がなくて。子どもたちといっしょに、公園で昆虫観察をしたりするんですけど、そういうときも普通に触れるし、昆虫を通して“命の大切さ”を子どもたちに伝えられるので、親になったいま、改めて、幼少期に学習まんがを読む機会があって本当によかったと思っています。
取材・文=ソムタム田井
<プロフィール>
江上敬子(ニッチェ)
お笑いコンビ・ニッチェのボケ担当。マセキ芸能社所属。
9月17日生まれ。島根県出身。
出演番組は「王様のブランチ」(TBSテレビ)、「スイッチ」(東海テレビ)、「ノンストップ!」(フジテレビ)、「カイモノラボ」(TBSテレビ)など多数。
【イベント出演情報】
イベント名:マセキ芸能社主催「真夏の笑フェス2025」
日時:2025年7月29日(火)DAY1 14:30開場/16:00開演~20:00終演予定
2025年7月30日(水)DAY2 12:00開場/13:00開演~19:30終演予定
会場:上野不忍池水上音楽堂(東京都台東区上野公園 上野恩賜公園 野外ステージ)
料金:29日 前売2000円/当日2500円、30日 前売3000円/当日3500円
公式サイト:
2025年7月29日(火)DAY1
https://www.maseki.co.jp/live/showfes2025_day1
2025年7月30日(水)DAY2
https://www.maseki.co.jp/live/showfes2025_day2
※江上敬子さん(ニッチェ)はDAY1のみ参加。