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大人気!「お天気係におねがい! 運動会を晴れにせよ!」ためし読み連載 第3回

 あれからどうなったかな? 先生の言うこと、ちゃんと聞いているかな。

 でも、同じクラスがだれかってだいじだよね。ハレくんたちは、わたしが天気をコントロールできるようになる特訓のために転校してきたわけだし。

 机にひじをつきながら、あれこれ考える。

 いろいろ教えてもらうなら、やさしいアメくんがいいなあ。

「おはよう、みんな席について」

 教室のとびらが開いて、先生が入ってきた。

「今日はまず、新しいお友だちになる転校生を紹介するわね。さあ、入って」

 先生は、廊下にむかって手招きする。

「このクラスの転校生――太陽晴くんよ。太陽くん、自己紹介して」

「太陽晴だ。よろしく」

 強気な表情をくずさないで、堂々と自己紹介する。

 ハレくんかあ。そっかあ、そのままってことになったんだね。ああ、アメくん……。

「やっぱり、めっちゃかっこいい! スポーツとか得意そう」

「たよりになるってかんじ? あたし、好きかも~」

 わたしとは正反対に、クラスの女の子たちのテンションはますます上がる。

「みんなしずかにして。太陽くんの席は……あっ、天川さんの後ろね」

 ハレくんは、まっすぐこっちに向かってくる。すれちがう途中、ぎろっと見られた。

「……カクゴしろよ」

 低い声で、わたしにだけ聞こえるようにつぶやく。

 こ、こわい……。カクゴってなに? もしかして特訓のこと? なにするの?

「じゃあ、授業に入ります。一時間目は、国語です。みんな、教科書をひらいて」

 ふるえる手で、教科書をひらく。

「今日は、物語の朗読をしてもらいます。五年生になったので、ただ読むだけじゃなく、じぶんの気持ちをこめて、みんなに伝えるように読んでね。じゃあ、やりたい人はいる?」

 だれもやりたくなくて、教室中が一気にしずかになる。

 わたしもすごく苦手。みんなの前で読むなんてはずかしいよ。

 当てられないように、教科書にかくれていよう……。

「おい、空」

 うしろから、ハレくんの呼ぶ声が聞こえた。

「空、こっち見ろ」

「なに? 今、授業中だ……」

 ふり向くと、ハレくんはものすごくこわい顔でにらんでいた。

「お前が、読め」

「はっ、はい!」

 思わず、返事をして立ち上がってしまう。



「あら。天川さん、読んでくれるのね」

「えっ? あっ、そのっ」

 みんなの視線が、わたしに集まっている。ふしぎがっている子、くすくす笑っている子、おどろいている子……。

 たえられないっ。でも、ムリってことわれないっ。

「……あ、ある日……」

 しかたなく、読みはじめる。でも、ちらちら教室の様子もチェックする。

 わたしの声、ヘンじゃない? 先生、おこってないかな? みんな、笑ってない?

「ぜんぜん聞こえない!」

 バンッと机をたたいて、ハレくんが立ち上がった。わたしも、みんなも、びっくりする。

「もっとちゃんと、声出せ。堂々と読め」

「あわわわっ、ハ、ハレく……じゃなくて、太陽くん。今は」

「いいか? これは特訓の第一歩なんだ。お前にずば抜けて足りないのは、度胸だからな」

「授業中に特訓するの!? そんなの聞いてない!」

 わたしたちの言い合いに、みんながざわつく。

「特訓ってなんだ?」

「ていうか、天川さんって、太陽くんと知り合いなの?」

「みんな、しずかにして。太陽くんも、すわって。今は、天川さんの朗読中よ」

 もうイヤだ~!

 わたしは、まっ赤になった顔を教科書でかくす。

 一時間目からこんな調子で、どうなっちゃうの?


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