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大人気!「お天気係におねがい! 運動会を晴れにせよ!」先行ためし読み連載 第14回

「……あ、あれ? 無事だ……わっ!」

 ハレくんたち四人が、下敷きになってくれていた。

「ふう。なんとか、間に合ったね」

「こんな無茶をするなんてな。俺まで、ハレに似てきたのか……」

「ひやひやしたよ~」

「あわわっ! みんな、だいじょ……」

「いいから、さっさとどけ!」

 あわててどいて、手をのばす。ハレくんは迷わずつかんで、立ち上がる。

「ほんとごめんね。ケガは……」

「空を受けとめるくらいで、ケガなんかしない。それより、カンペキな晴れだな」

 にぎっていた手をはなして、ピカピカの太陽を見ながら言う。

 あっ、前みたいにほめてくれるのかな……!

「空、よくがんばったな──って、言うわけないだろ!」

「えっ、なんで?! わたし、がんばって晴れにしたよ?」

「まだがんばることが、あるだろ。借り人競争で、一位になるんだろ」

「はっ! そうだった、運動会があるんだった」

「あるんだったって……。その、すぐ油断するくせをどうにかしろっ」

「ハレ、そんなおこらないでよ」アメくんが、ハレくんの肩に手をおく。「空ちゃんのおかげで、ぼくたちみんな、運動会に出られるんだから」

「ぼくたちって……アメくん、ちゃんと治ったの?」

「うん。悪天蝶が消えたとたん、ウソみたいに体が軽くなったんだ。もうだいじょうぶ。空ちゃん。ほんとうに、ありがとう」

 やさしく笑いながら、お礼を言う。

 うぅ。アメくんのこの顔が、見たかったの……。

「みんな、話はあとだ。さっさと体をふいて、体操服に着替えるぞ」

 ライくんが、冷静に指示を出す。

「そうだね。はやく体操服に……ああ!」

 わ、わたしったら、なんてことを……!

「どうしたの、空ちゃん。だいじょうぶ?」

「もしかして、ケガしたのか?」

「ううん、ちがうの。わたし……家に体操服忘れてきちゃった!」

 儀式のことで頭がいっぱいで、部屋に置きっぱなしだよ~!

「どうしたらいいかな?!」

「そんなの、決まってるだろ。走って、とりにもどるぞ!」

「えっ、今から?! 間に合うかな……って、ハレくん! ちょっとまって~!」

「みんなで行こうよ! なんか、たのしそうだし♪」

「べつに、全員で行く必要は……って、聞くわけないな。みんな、ころぶなよ!」

「なんだか、もう運動会がはじまってるみたいだね」

 すっかり、ぐしょぐしょにぬれた校庭。わたしたちは、あちこちにある水たまりを跳んでよけながら走る。

 跳びこえた水たまりには、青く晴れた空が映っていた。


第15回へつづく


書籍情報


作: あさつじ みか 絵: しそこんぶ

定価
858円(本体780円+税)
発売日
サイズ
新書判
ISBN
9784046323736

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