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大人気!「お天気係におねがい! 運動会を晴れにせよ!」先行ためし読み連載 第14回

「あ、ああ……なんで、こんな大きい……」

「校庭にふっている雨をぜんぶ集めてつくったんだ。あの悪天蝶たちめ……」

 竜巻の上で、悪天蝶たちがくるくる飛んでいる。まるで、あやつっているみたい。

「空ちゃんは、ぼくたちのうしろに……わっ!」

「オレ一人でも……くそっ!」

 アメくんもハレくんも、近づいてくる水竜巻に飛ばされちゃう。

「みんな! きゃあ!」

 わたしだけが、水竜巻に飲みこまれる。強いうずの勢いで、体が宙に浮く。

 もがいてももがいても、逃げられない。がんばって描いた校庭の印も、光ってない。

 このままじゃ、悪天蝶たちに勝てないよ。ていうかもう、ムリなのかも……。

 全身の力が抜けて、ただ水の中をただよう。だんだん、体も冷たくなっていく。

 ……あれ? 左の手のひらだけ、あったかいような。

 見ると、印の光がまだぼんやり浮かんでいる。


 ──その光が消えないかぎり、空はきっとだいじょうぶ。

 ハレくんの声が、頭の中で聞こえた。


 ──なれないんじゃなくて、本気でなろうとしないだけだ。

 ──空ならきっとできる、信じろ。

 ほかにもいっぱい、ハレくんに言われたことを思い出す。

 ──この天気が、今の天川空の心の天気だ。


 わたしの心の天気。わたしの気持ちで変わる天気。

 わたしがあきらめたら、きっとこの天気は変えられない。だけど、あきらめなかったら変えられるんだ。

 ふつふつと、心が熱くなっていく。

 ぜったい晴れにするって、みんなに約束した。こわくても、逃げないって決めた。

 熱い気持ちが、体中をめぐる。

 あきらめないから、強くなれるんだ。わたし、あきらめたくない!

 もう一度手を合わせる。


 お願い。わたしの気持ち、とどいて。空、晴れて──。


 校庭と手のひらの印が、もう一度赤く光りだした。


 ゴゴゴッ……ギュルルルルルル!


 水竜巻の回転が逆になって、スゴい勢いで印の中に吸いこまれていく。悪天蝶も、一匹、二匹、三匹って、回りながらいっしょに消えていく。

 封印、できた──。

 わたしの体はまだ、ふわふわ宙に浮かんでいる。空が、とっても近くに見える。

 黒い雲たちは左右に流れて、間から青空が見えてきた。

 そして、久しぶりに太陽が顔を出す。

「は、晴れた! やっと、やっと成功したよ──えっ」

 よろこんでいられたのもつかの間。浮いていた体が、ぴたっと止まる。

 いやな予感が……あ。

「きゃああああああああ!」

 一気に、地面に向かって落ちる。

 せっかく願いをかなえたのに! このままじゃ、し──。


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