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大人気!「お天気係におねがい! 運動会を晴れにせよ!」先行ためし読み連載 第13回

「なんだ、今さら。空に言われたことなんて、気にするわけないだろ」

 あれ? ケロッとしてる!

「ほんと? アメくんから、ハレくんが落ちこんでるって聞いたんだけど」

「アメのやつ……オレが落ちこむわけないだろ。なんたって、晴れの神さまなんだ──」

 がらっ!

 勢いよく、ふすまが開いた。

「アメメが見つかんないよ~! ……って、いるじゃん!」

「いったい、どういうことだ?」

 フウくんもライくんも、ふとんにいるアメくんを見てびっくり。

「そらりんもいるし! あっ、そらりんが見つけて連れてきてくれたの?」

「アメは、空の家に行ってたらしい。まったく、人さわがせなやつだよな」

「なに言ってる。さわがせたのは、ハレだろ」

 ライくんが、するどい視線を向ける。

「空とケンカして落ちこんで、さんざん俺たちに八つ当たりして」

「ほんとだよ~。目が覚めたアメメにまで心配かけてさあ。落ちこむくらいなら、さいしょからケンカしなきゃいいじゃん」

「お、落ちこんだ落ちこんだ言うなあ! オレは、落ちこんでない!」

 二人に向かって、ハレくんはムキになって言い返す。

 なんだか、教室でふざけて言い合ってる友だち同士みたい。

 やっぱり、ただの小学生みたいに見えるときがあるよ。

「くくくっ……」

「空も笑うなっ」

「えっ? わたし、今は笑ってないよ?」

「じゃあ、だれが……」

 みんなの視線が、アメくんに集まる。

 アメくんはふとんで口元をかくしながら、笑いをこらえていた。

「起きてたのかよ!」

「もしかして、ずっと話聞いてたの?!」

「うん、ごめんね。でも二人だけで、ちゃんと話をして、仲直りしてほしかったから」

 アメくんは、ゆっくり起き上がる。

 わたしとハレくんを交互に見て、ほほ笑んだ。

「すっかり、元にもどったみたいだね」

「アメくん……うん、もうだいじょうぶ! わたし、ぜったい明日を晴れにするから。深沢先ぱいのためにも、真央ちゃんのためにも、莉子ちゃんのためにも、じぶんのためにも。それから──」

 フウくん、ライくん、アメくん、順番に顔を見て、さいごにハレくんを見る。

「みんなのためにも、がんばるね!」

 はっきり宣言する。にぎったこぶしが熱く感じた。

 そっとひらくと、儀式もしていないのに、手のひらには晴れの印が光って浮かんでいた。

「力が、満タンみなぎってる証拠だ。その光が消えないかぎり、空はきっとだいじょうぶ」

 ハレくんは、そう力強く言ってくれた。

 明日はいよいよ、運動会。

 きっと、太陽を浮かべるんだ。みんなが笑顔になれるように。


第14回へつづく


書籍情報


作: あさつじ みか 絵: しそこんぶ

定価
858円(本体780円+税)
発売日
サイズ
新書判
ISBN
9784046323736

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