かさをさしながら、アメくんと神社にもどる。
すると──。
「アメ! どこにいるんだ?!」
ハレくんがいた。雨の中、びしょぬれになりながら、アメくんをさがしまわっている。
「ったく。いったい、どこに……あ」
ふり返ったハレくんが、わたしたちに気づく。
「空……と、アメ! なんで二人が、いっしょにいるんだよ?」
「わたしの家に来てたの。はやく、中に運んであげないと」
ハレくんと二人で、アメくんをお部屋のふとんに寝かせる。アメくんはすぐに、スースーねむっちゃった。
わたしとハレくんも、いっしょに一息つく。
「まさか、空の家に行ってたとはな。なんでだよ」
「それは……わたしとハレくんを仲直りさせようと思って、来てくれたの」
しんっ。また、わたしたちの間に気まずい空気が流れる。
ケンカするって、こんなに苦しいんだ。心はざわざわ落ちつかないし、言いたいことがあるのに、こわくて声が出せない……。
アメくんをはさんで向こうがわにいるハレくんを、ちらっと見る。一瞬目が合って、でもすぐにそらされた。
かなしかった。いつもまっすぐ見てくれるハレくんに、そんなことをされて。
わたし、仲直りしにきたんだよ。こわくても、ちゃんと伝えなくちゃ。
「ハレくん! わたし、言いたいことがあって来たの。さっきは──」
「「ごめん」」
二人の声がそろった。
「なんで、ハレくんがあやまるの?」
「……あやまらなきゃいけないからだ」
こんどは、ハレくんは、まっすぐわたしを見ていた。
「空の気持ちが一番だいじなのに、オレは分かろうとしなかった。お前はちゃんと、なやんでいる気持ちを打ち明けたのに。アメたちにも言われるんだ。オレは熱くなりすぎると、周りが見えなくなることがあるって。だから、あやまる」
「ハレくんは、悪くないよ」
「いいや、悪い。空こそ、なんであやまるんだよ」
「ハレくんの言ってたこと、まちがってなかったから。わたし、莉子ちゃんのためって言って、ほんとうは、じぶんが莉子ちゃんの親友失格になるのをこわがってただけだった。でも……」
むねに、手を当てる。
「もう迷わないよ。明日は、ぜったい晴れにする。ぜったい、ぜったいに」
「……そうか」
短い返事だけど、ハレくんはほっとしたように見えた。
「じゃあ、すぐに特訓再開だな」
「あっ、ちょっとまって」
立ち上がったハレくんのうでを、つかむ。もう一つ、あやまりたいことがある。
「さっき、ハレくんたちよりも、莉子ちゃんのほうがだいじって言ってごめん。くらべることじゃないのに……」
言おうとすると、はずかしい。でも、思ったことは口に出すって決めたから。
「わたし、わたし……ハレくんたちもだいじだと思ってる。なっ、仲間だから……!」
声がひっくり返りそうになるほど、緊張した。
ハレくん、なんて答えてくれるかな……。