
「地球が丸いなら、地球の反対側にいる人はなぜ落ちないの?」 「どうして宇宙人は地球に来ないの?」誰もが一度は考えたことのある“宇宙の大ギモン”に、天文物理学の視点で本気で答えます! 『すごすぎる宇宙・天文の図鑑』から、気になるテーマ5本を特別公開。
驚きとなるほどがつまったページを、さっそくのぞいてみましょう!
※本連載は『宇宙と物理のしくみがわかる! すごすぎる宇宙・天文の図鑑』から一部抜粋して構成された記事です。
<宇宙論>宇宙はどんな形をしている?
宇宙空間の形には、外側から見た形と内側で測れる形があり、観測できるのは後者であり、一般相対性理論で定義される曲率です。宇宙は、曲率0の平坦空間、正の曲率の閉じた空間、負の曲率の開いた空間の3種類に分類されます。
空間に描いた三角形の内角の和が180度なら平坦な空間、180度よりも大きければ閉じた空間、小さければ開いた空間です。例えば、道に描いた三角形は内角の和が180度ですが、北極点と赤道上の2点を結んで地上でできる三角形の内角の和は180度を超えます。局所的には、空間が平坦に見えても、山や谷で実際に凸凹があっても、地球全体の2次元表面は正に曲がった閉じた空間です。
宇宙で測れる最大の三角形は、ビッグバンの残光に見られるその当時の構造を底辺とし、観測者である今の私たちを頂点としたものです。その内角の和は、なんと99・6%の精度で180度。つまり、宇宙全体の形は限りなく平坦なのです。
豆知識
地球の2次元空間は、内側から見ると閉じた空間、外側から見ると2次元球面(3次元の球の表面)です。どこまで歩いても端や外側はありませんが、いつか同じところに戻ってるため、空間は有限です。
読めば読むほど、「宇宙」がぐっと近くなる!
今回紹介した5つのテーマ以外にも、「タイムトラベルはできるの?」「太陽の色って何色?」「宇宙はどうやって終わるの?」といった、最新科学が解き明かそうとしている数々の宇宙のナゾが、この図鑑にはぎゅっと詰まっています。
目には見えないナゾを、科学はどうやって解いていくのか――そのワクワクを、ぜひ本書で体験してください!
- 【書籍情報】
著者: 天文物理学者BossB
- 【定価】
- 1,485円(本体1,350円+税)
- 【発売日】
- 【サイズ】
- 四六判
- 【ISBN】
- 9784046068781