
「地球が丸いなら、地球の反対側にいる人はなぜ落ちないの?」 「どうして宇宙人は地球に来ないの?」誰もが一度は考えたことのある“宇宙の大ギモン”に、天文物理学の視点で本気で答えます! 『すごすぎる宇宙・天文の図鑑』から、気になるテーマ5本を特別公開。
驚きとなるほどがつまったページを、さっそくのぞいてみましょう!
※本連載は『宇宙と物理のしくみがわかる! すごすぎる宇宙・天文の図鑑』から一部抜粋して構成された記事です。
<宇宙生命体>地球のほかに生命がいる惑星はある?
太陽系外惑星探しのゴールは、バイオシグネチャー(生命存在指標)を見つけることです。地球の生命にとって液体の水が不可欠であることから、恒星の周りで表面に水が液体で存在できる場所をハビタブル(生命が住める)ゾーンと呼びます。このゾーンにある惑星を、ハビタブル惑星候補として調べます。
次にハビタブル惑星候補の大気の有無と構成成分を調べます。大気のある惑星が恒星をトランジットすると、恒星の光はその大気を通過し、大気中の様々な分子により吸収されます。水蒸気、酸素やオゾン、メタン、二酸化炭素などによる吸収線の組み合わせが見られるのであれば、それはバイオシグネチャーといえるかもしれません。
例えば、トラピスト1系には3つのハビタブル惑星候補があり、現在観測結果を分析中。K2-18系にあるハビタブル惑星候補はメタンと二酸化炭素を含む厚い水素の大気があるようです。液体の水の有無に関しては意見が分かれているようです。
豆知識
地球から最も近く(4.24光年)にあるハビタブル惑星候補はプロキシマ·ケンタウリの惑星bですが、分光して大気を調べることができません。そこで、切手サイズの探査機を送り込む計画が進んでいます。
読めば読むほど、「宇宙」がぐっと近くなる!
今回紹介した5つのテーマ以外にも、「タイムトラベルはできるの?」「太陽の色って何色?」「宇宙はどうやって終わるの?」といった、最新科学が解き明かそうとしている数々の宇宙のナゾが、この図鑑にはぎゅっと詰まっています。
目には見えないナゾを、科学はどうやって解いていくのか――そのワクワクを、ぜひ本書で体験してください!
- 【書籍情報】
著者: 天文物理学者BossB
- 【定価】
- 1,485円(本体1,350円+税)
- 【発売日】
- 【サイズ】
- 四六判
- 【ISBN】
- 9784046068781