KADOKAWA Group
知る・まなぶ

角川の集める図鑑GET!シリーズ最新刊『GET!深海』ができるまで

角川の集める図鑑GET!は2021年5月に刊行された新しい学習図鑑シリーズです。
これまでに刊行されてきたラインナップ(動物、昆虫、恐竜、危険生物、人体、魚、星と星座、は虫類・両生類、絶滅動物)に続き、ついに今月、シリーズ第10巻目となる最新刊『GET!深海』が発売されます…(ドンドンパフパフ)!! 今回は図鑑制作の「ちょっと大変な!?」裏側をご紹介します!

 

制作期間は3年以上!?

 

図鑑の制作は、構想に2年以上、編集作業に1年以上の時間をかけて、じっくりと工程を積み上げていくという特徴があります。図鑑編集部では、図鑑や児童書の制作を多く手がけている編集プロダクション・KANADEL(カナデル)の担当者と密に連携を取りながら、一つ一つの工程を丁寧に組み立てていくことになります。

図鑑をどのような構成にするか相談し始める段階では、発売まで未だ1年以上の時間があります。一見すると余裕があるように思えますが、図鑑は本の判型(本のページの大きさのこと)が大きく大量の写真・イラスト・文章が縦横無尽に掲載されることもあり、発売までに膨大な作業工程が生まれます。それをふまえて作業時間を逆算してみると、思いのほか時間が足りない(かもしれない)ことに気づきます。時間がたっぷりあるようでも、じつはいくらあっても足りないのが図鑑制作の現場なのです。


どのようなページにするかが描かれた下書き(ラフ)の一例です。取材したことをもとに魅力的な紙面を考え、デザイナーさんといっしょに紙面をつくっていきます。


本の形になる直前の紙面(ゲラ)の写真。えんぴつ書きのラフが、数か月後にはこんなすてきなゲラに変身します。


 

深海は宇宙よりも近くて遠い…!?

 

『GET!深海』ならではの特徴として「深海」という場所の特殊性がありました。深海は誰もが気軽に行ける場所ではないため、すべての写真が貴重なものとなります。これまでに見たことのない新しい深海図鑑にするために、今回、日本がほこる海洋研究機関「海洋研究開発機構JAMSTEC(ジャムステック)」に全面的にご協力をいただくことで貴重な写真や海底地形図などを盛り込んだ他にはない構成が実現できました。


写真は深海の海底資源を撮影している取材風景です!JAMSTEC本部では「しんかい6500」の実物大模型に乗船する体験もさせていただきました。


 

アメリカ、イギリス、インド…!? 世界中を飛びまわる先生たち

 

図鑑は「監修者」として構成や内容を確認してもらう先生たちに協力していただきます。
『GET!深海』では深海探査のエキスパートである江口暢久(えぐち・のぶひさ)先生と、深海生物の研究者である藤倉克則(ふじくら・かつのり)先生に関わっていただきました。構成が決まり制作が進んでいくと、デザイナーさん(ダイアートプランニングの皆さん)も加わり、制作陣のあいだで毎日のようにメールが行き交うことになります。メール・電話・ウェブ会議などで相談を重ねていくのですが、ときには深夜に先生方からのお返事がくることも…。

しばらくすると、「アメリカにいました」「イギリスです」「インドから戻りました」というお返事が。時差があるので、お昼のお返事が日本では深夜に届いていたのですね。このように、世界中を飛びまわり深海の最前線で活躍する先生たちのご協力があって、今いちばん新しい深海の図鑑が出来ました。


『GET!深海』では深海にまつわる謎や不思議について、先生たちが直接答えてくださっているページもありますのでお楽しみに!!


『GET!深海』カバー


深海はなぞとふしぎがいっぱいです。
深海生物だけではない「深海」の世界を楽しんでください!


この記事をシェアする

ページトップへ戻る