
ポポがジープに向かって飛んで行った。ターゼンももどってこない。心配だがディエゴの部下からにげ切ってからでないと、がけの下を探すことはできない。
ジープのことを考え、森へもどろうと君は提案した。森ならジープもつっこんではこないだろう。
今いる場所から近い森に入っていくと、白くて丸みを帯びたものが、うす暗い森の中で目に入ってきた。30センチほどもある大きなたまごだ。いくつもある。
「ここにもジャイアントモアのたまごがあるね」
君がそう言うと、シェリーが後ろからのぞきこんで、
「天敵のいない場所で生活をしていた種は、たまごを地面の上にてきとうに産んでいたそうよ」
と教えてくれた。またジャイアントモアをおこらせたくはない。君たちは平原にもどることにした。もどってみると平原のエリアはほぼなくなって、切り立った岩場がメインになっていた。
「たまご…かなりの数あったな」
ジェイクが言ったので顔を見ると、ゾーッとしたような表情だ。
「うん。あれだけの数、ジャイアントモアがいるってことだね。みんな子育て中で気が立っている。それにもっと大きな卵もあった。ジャイアントモアのたまごじゃない、あれは――」
君が答えたその時、背後で女の子たちの悲鳴が聞こえた。ふり返るとディエゴの部下たちにシェリーとソフィーがつかまっている! いつの間にかジープがそばまでせまってきていたのだ。ジープのドアが開いて、乗っていた部下の大男がおり立った。指をボキボキと鳴らしながら君たちに近よってくる。