
君たちは森の手前で木立の根元にすわり、サイがどこかに行ってくれないかといのっていた。運がいいことに、すぐサイはその場をはなれていってくれた。それでも慎重に周りを確認しながら、草地のほうへ入っていった。
草地の遠くに人の造った道路が見えてきた。
「このあたりには車が入ってこられるな…。やっぱり森にもどろうか?」
ジェイクがなやんでいると、犬っぽい動物が一匹、ジェイクのほうに近づいてきた。
「犬? それともハイエナかなんか? なつくのかな?」
ジェイクがしゃがんで動物の顔をながめる。
「おそらくオオカミね。絶滅したオオカミの種類はけっこう多いのよ。もしかしたらニホンオオカミかもしれない」
シェリーがアナライザーをかざす間もなくオオカミの数がふえてきた!
「やばい! にげよう!」
オオカミからにげようとしたその時、草地の道路に車の向かってくる音がとどろいた。ディエゴの部下たちのジープがやってきたのだ!
「うっそだあああっ!!」
君たちはさけんだ。ジープとオオカミに同時に追いかけられる! 草地は途中から切り立ったがけになり、君たちはジープとオオカミに追われてジグザグに走っていく。オオカミの一頭が君に飛びかかってきた!
「あーーっ…!?」
「ヤメロ! おいらたち、てき、ちがう!」
ターゼンがオオカミにだきついた。いきおいでゴロゴロと転がるターゼンとオオカミ。そのまま、がけのほうへ転がっていってしまう!

「!! ターゼン!?」
「わああーーっ!!」
がけの下にターゼンとオオカミが転がり落ちていった…。
「ターゼーーン!」
ジープとオオカミに追われている今は助けに行けない。特にオオカミは数が多くてやっかいだ。